FPSOチャーター事業にかかわるプロジェクトボンド発行について

2019 年 8 月 15 日
各 位
会 社 名 三井海洋開発株式会社
代 表 者 名 代表取締役社長 香西 勇治
(コード番号 6269 東証第1部)
問 合 せ 先 総務部 (TEL. 03-5290-1200)




FPSO チャーター事業にかかわるプロジェクトボンド発行について

三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:香西勇治)は、FPSO (Floating Production,
Storage & Offloading system:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)のチャーター事業にかかわる資金調
達基盤の多様化戦略の一環として、FPSO チャーター事業 1 件について、関連会社にてプロジェクトボンド(以下、
「本プロジェクトボンド」)を発行致しました。

当社グループは、FPSO の EPCI(設計・資材調達・建造・据付)に加え、チャーターサービス (リース及び運転・
保守点検等のオペレーション)まで一貫して手掛け、顧客である石油開発会社に対し、石油・天然ガスの生産とい
うトータルサービスを提供することができる世界屈指の企業として FPSO 業界における世界2強の地位にありま
す。同時に手掛ける FPSO チャーター事業件数の増加及び一件当たりの調達資金規模の拡大などの事業環境
変化を踏まえて実施する今回のプロジェクトボンドの発行は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を
企図し、金融機関からのプロジェクトファイナンスによる資金調達等と合わせて、当社グループの将来の成長に必
要な資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としたものです。その発行条件等の概要は下記のとお
りです。

1. 発行者 MV24 Capital B.V.
2. 保証人 Cernambi Sul MV24 B.V.
3. 発行額 1,100 百万米ドル
4. 年限 14.8 年
5. 金利 年 6.748%
6. 償還期日 2034 年 6 月 1 日
7. 発行日 2019 年 8 月 12 日
8. 資金使途 既存借入金の返済、発行諸費用、株主宛配当等に充当
9. 上場市場 シンガポール証券取引所
10. 取得格付 BB(S&P)、BB(Fitch)
11. 引受証券会社 Citigroup(グローバル・コーディネーター)
Citigroup、Mizuho Securities、Morgan Stanley、SMBC Nikko(ジョ
イント・ブックランナー)

本プロジェクトボンドは、ブラジル連邦共和国の国営石油会社である Petróleo Brasileiro S.A. (以下「ペトロブラ
ス社」、本社リオデジャネイロ市)がオペレーターを務めるブラジル沖合プレソルト層 Iracema Sul(イラセマ・スル、
旧 Cernambi Sul(セルナンビ・スル))鉱区開発用 FPSO である“FPSO Cidade de Mangaratiba MV24”(以下、
「本 FPSO」)の長期チャーター事業に対して発行されたものです。本 FPSO は、当社、三井物産株式会社(本
社:東京都千代田区、社長:安永竜夫)、株式会社商船三井(本社:東京都港区、社長:池田潤一郎)及び丸紅株
式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:柿木真澄)の 4 社が出資する Cernambi Sul MV24 B.V.が保有
し、ペトロブラス社(65%)、Royal Dutch Shell plc (25%)及び Petrogal Brasil S.A. (10%)の 3 社コンソーシアム
に対する固定価格の長期チャーターサービスに供されています。2014 年 10 月に確定期間 20 年間のチャーター
サービスの提供を開始した本 FPSO は、当社のブラジル子会社が運転・保守点検等のオペレーションを行ってお




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り、ブラジルにおける炭化水素(原油及び天然ガス)生産の約 4%を担うなど、同国を代表する FPSO の 1 基とし
て、順調に稼働中です。

本 FPSO の長期チャーター事業の必要資金は、Cernambi Sul MV24 B.V.を構成する当社を含む 4 社それぞれ
の自己資本及び金融機関からのプロジェクトファイナンスにより調達しておりましたが、そのリファイナンスとして
本プロジェクトボンドの発行を行ったものです。

欧米を中心とした海外の幅広い投資家層に販売された本プロジェクトボンドには、11 億米ドル(邦貨換算約
1,166 億円@106 円)というメガボンドであるにもかかわらず、募集金額の約 2 倍の応募がありました。また、プロ
ジェクトボンドの発行において当該プロジェクトの客先の格付を上回る事例は非常に稀でありますが、本プロジェ
クトボンドは、ペトロブラス社の格付(BB-)を 1 ノッチ上回る格付を取得しました。これらの事実は、当社グループ
の FPSO 事業におけるアセットマネジメント能力と、オペレーション能力に高い評価を得た結果であると考えてお
ります。

さらに、本件 FPSO 事業に対する世界で初めての公募上場インフラプロジェクトボンドであり、また、新興国での
インフラプロジェクト開発へのプロジェクトボンド活用の道を広げるもので、当社グループを含む本邦のインフラ開
発事業者にとってエポックメーキングな事例と言えます。当社グループでは、現在、全世界で FPSO チャーター事
業を 11 件推進中であり、チャーターサービス提供に向けた FPSO の EPCI を 4 件進行中です。当社グループは、
これら既存チャーター案件のリファイナンスや、新規受注チャーター案件へのプロジェクトボンド活用を検討し、昨
今の FPSO に対する旺盛な需要に対応すると共に、FPSO 業界における確固たる地位を築いてまいります。




稼働中の“FPSO Cidade de Mangaratiba MV24”


三井海洋開発株式会社について
三井海洋開発 (MODEC)は、FPSO(Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油・ガ
ス生産貯蔵積出設備)をはじめとする海洋石油・ガス開発プロジェクトに用いられる浮体式海洋石油ガス・生産設
備の設計、建造、リース、チャーター、オペレーション&メンテナンス・サービスを提供する日本で唯一の企業です。
https://www.modec.com/jp




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