国立研究開発法人国立成育医療研究センターとの「OTC遺伝子欠損ヒト肝細胞キメラマウス」利用許諾契約締結について

2020年12月4日
各 位
会 社 名 株式会社フェニックスバイオ
代 表 者 名 代 表 取 締 役 島 田 卓
(コード番号:6190 東証マザーズ)
問 合 せ 先 専務取締役管理部長 田村 康弘
(TEL 082-431-0016)


国立研究開発法人 国立成育医療研究センターとの
「OTC遺伝子欠損ヒト肝細胞キメラマウス」利用許諾契約締結について


当社は、以下のとおり、国立研究開発法人 国立成育医療研究センター(以下、 「国立成育
医療研究センター」 )との共同研究の成果である先天性遺伝子疾患モデルキメラマウスのう
ち「OTC遺伝子欠損ヒト肝細胞キメラマウス」の商業利用について、利用許諾契約を締結い
たしましたのでお知らせいたします。

1.利用許諾契約の内容等
当社は、国立成育医療研究センターとの共同研究により先天性遺伝子疾患モデルキメラ
マウスを開発してまいりましたが、このうち「OTC遺伝子欠損ヒト肝細胞キメラマウス」に
ついて、世界で初めてモデル動物の開発に成功し、第24回肝細胞研究会(2017年6月 旭
川)、第60回日本先天代謝異常学会(2018年11月 岐阜)及び2018年アメリカ肝臓学会
(2018年11月 サンフランシスコ)で発表いたしました。
本モデル動物は、単一遺伝子欠損などの肝臓疾患を持つ患者のヒト肝細胞を当社マウス
へ移植することにより疾患モデルマウスが作製できることを証明しておりますが、マウス
の中でヒト疾患肝細胞を増殖させることも可能となり、この技術を用いることにより増殖
させた疾患肝細胞についても、新規医薬品の開発などへの利用が期待されます。
本契約は、国立成育医療研究センターから提供された患者様の肝細胞を移植したモデル
動物を当社が作製し、これを当社が商業利用に用いた場合、利用料を支払うものでありま
す。

OTC遺伝子欠損症(オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症)について
【概要】
小児慢性特定疾病に指定された先天性代謝異常のひとつで、尿素サイクルの二段階目
の反応(カルバミルリン酸とオルニチンからシトルリンを合成)を司る酵素がオルニチ
ントランスカルバミラーゼ(OTC)を欠損したアミノ酸代謝異常症である。OTC欠損症は尿
素サイクル異常症の中では最も頻度が高い。X連鎖性遺伝性疾患であるが、女性でもX染
色体不活化の偏りの程度によって新生児期発症から無症状例まで様々な症候を呈する。
【症状】
尿素サイクル異常症による高アンモニア血症は、異化の亢進(発熱、絶食など) 、蛋白
質の過剰摂取などによって生じる。臨床症状は非特異的な神経学的異常であることが多
く、嘔吐、哺乳力低下、多呼吸、けいれん、意識障害、行動異常、発達障害などがみら
れる。男児では新生児発症が多い。女児では肝機能障害を契機に発見されることがあ
る。
【疫学】
8万人に1人

※ 出典元「小児慢性特定疾病情報センターホームページ」から引用
2.契約先の概要
(1) 名称 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
(2) 所在地 東京都世田谷区大蔵2-10-1
(3) 代表者の役職・氏名 理事長 五十嵐 隆
(4) 当社との関係 資本関係 該当事項はありません。
人的関係 該当事項はありません。
取引関係 該当事項はありません。
関連当事者への該当状況 該当事項はありません。


3.今後の見通し
本件が当期の業績に与える影響については軽微でありますが、将来的に公表すべき事項
が生じた場合には速やかに開示いたします。



以 上

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