道路・軌道の路面下ビックデータ共有システム〔ROAD-S(ロードス)〕を開発

平成 29 年 6 月 22 日
各 位
会社名 株 式 会 社 土 木 管 理 総 合 試 験 所
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 下平 雄二
(コード番号:6171 東証第一部)




道路・軌道の路面下ビックデータ共有システム〔ROAD-S(ロードス)〕を開発
※ROAD-S:Three Dimensional Road Scan Big Data Sharing System for LCC Management の略




【システム概要 】
※1
弊社は、構造物の劣化診断アルゴリズム を活用し、現在開発中の解析ソフトの完成ならびに
2017 年内の AI(ディープラーニング)導入に伴い、あらゆる地中情報の『超高速診断』が可能と
なります。今回、これに地図データを同期させて保存・共有するシステム〔ROAD-S(ロードス)

を開発し、2018 年春、各ユーザーに向けて共有サービスを開始する予定です。
地中情報は、地中レーダ探査で得られた三次元の『橋梁床板の劣化診断データ』
『舗装体の劣化診
断データ』
『路面下の空洞診断データ』『埋設物の敷設状況データ』の 4 種類を予定し、得られたデ
ータは大型データセンターに蓄積され、経年変化を把握することも可能となります。




写真-1 レーダ探査車両 図-1 GIS 処理(イメージ)※2



【開発背景 】
義務化された道路橋約 70 万本の定期点検、舗装体の大規模修繕、埋設管等の老朽化やそれに起因
する道路陥没など、戦前・高度経済成長期に構築されたインフラストックの維持管理が急務とされ
る中、ICRT を活用した技術革新ならびにライフサイクルコスト(LCC)を最小化するマネジメント
システムが期待されています。
本システムは、ビックデータ化した地中情報を、維持管理の『計画』
『調査』
『設計』
『工事』に関
わる、あらゆるユーザーならびにプロセスで利用でき、基礎データとして活用することで LCC の最
小化に配慮したマネジメントが期待できるシステムです。
【利用方法ならびに導入メリット 】
ROAD-S(ロードス)WEB サイトに申請登録後、地図上にアップロードされた調査ポイントを任
意の範囲で選択、診断条件を選択するとアラート機能により、先ずは初期判断が可能となります。
劣化状況等の確認が必要となる調査ポイントまたは調査範囲については、簡易版診断データをダウ
ンロードすることも可能で、維持修繕の緊急度や詳細調査の重点箇所等を判断することができます。
また、複数年の診断データを保管することから、経年変化を考慮した劣化予測への活用も期待さ
れ、これによって、合理的な LCC マネジメントが可能となるものと、道路管理者の期待は大きくな
っています。




図-2 アラート機能(イメージ)※2 写真-2 DL イメージ ※2


【今後の展開 】
現在、並行開発中の新型地中レーダ探査装置(ハード)の実用化を進めるとともに、熟練技術を
要しない特徴を活かして、各自治体の保有する公務車両(パトロール車両等)等による計測ならび
にクラウドサービス化を目指し、道路管理者ならびにメンテナンスに携わる皆さまに、より活用し
ていただけるサービスを展開していく方針です。
また、インフラメンテナンスに関わるマネジメントは、日本国内に限るものではなく、世界的に
大きな問題を抱えることから、本システムによるグローバル展開を計画しています。


【注釈 】
※1 内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
「イ
ンフラ維持管理・更新・マネジメント技術(藤野陽三プログラムディレクター)(管理法人:

科学技術振興機構)において、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科の水谷司助教(現・
東京大学生産技術研究所特任講師)により開発。
※2 地図は(株)ゼンリンの著作物です。Copyright(C) 2017 ZENRIN DataCom CO.,LTD.
(許諾番号:Z17KB 第 646 号)


【お問い合わせ 】

(株)土木管理総合試験所 管理部 企画課(担当:塩入)
東京本社 〒110-0005 東京都台東区上野 5-15-14 御徒町 CY ビル 5F
TEL:03-5846-8385(代表)

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