新求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS」について

2024年1月31日
各 位
会社名 株式会社リクルートホールディングス
代表者名 代表取締役社長兼CEO 出木場 久征
(コード番号:6098 東証プライム)
問合せ先 執行役員 荒井 淳一
(電話番号 03-3511-6383)



新求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS」について

当社は、新しい仕事を探すことや採用そのものを圧倒的に簡単にしていくことを、当社の最重要事業戦略「Simplify
Hiring」と位置付け、当社HRテクノロジー事業の中核事業であるIndeedをその牽引役として、グローバルHRマッチ
ング市場においてデータとテクノロジーを駆使して事業の進化を図っています。

今般、Indeedは、米国に次ぐ世界第2位のHRマッチング市場規模を持つ日本において、より多くの選択肢と効率
的な求職活動や採用活動を求める日本の求職者と採用企業双方のニーズに適切に対応すべく、求人配信プラット
フォームであるIndeed PLUS (インディードプラス) を同市場向けに開発し、本年1月30日より全国展開を開始しま
した。

Indeed PLUSは、「Application Programming Interface」(以下略して「API」) を活用して、企業クライアントの求
人を、その内容に基づいて、Indeed PLUSが求人を配信する連携ジョブボード (以下「Indeed PLUS 利用ジョブ
ボード」) の中から最も相応しいと判断されたジョブボードに自動で配信する機能を備えていることが最大の特徴で
す。

当社のマッチング&ソリューション事業の人材領域 (以下「M&S事業人材領域」) は、複数のジョブボードを運営し
ていますが、Indeed PLUSの展開に伴い、既存の転職、アルバイト・パート採用ジョブボードを、Indeed PLUS 利
用ジョブボードとして運営し、Indeed Japan株式会社(以下「Indeed Japan」)と共にIndeed PLUSの普及とマーケ
ティング活動、並びに拡販営業を行うパートナーとなります。

当社はこれまで日本において、M&S事業人材領域とIndeedが各々の強みを生かして、一部協業もしながら事業を
展開してきました。

M&S事業人材領域は、職種や地域、雇用形態別等、数多くのジョブボードの細分化が進んだ日本特有の事業環
境の中で、転職、アルバイト・パート採用広告市場において、リクナビNEXT、タウンワーク、フロム・エーナビ、はた
らいく、とらばーゆ等の複数の有料掲載ジョブボードを広告掲載課金、すなわち「Pay Per Post」 (以下略して「PPP
」) モデルにて、求人広告事業を展開してきました。一方、Indeedは、無料掲載及び需給によって単価が変動する
オークションモデルのクリック課金、いわゆる「Pay Per Click」 (以下略して「PPC」) モデルにて、全ての職種につ
いて求人広告事業を展開してきました。

今後、M&S事業人材領域とIndeedは日本市場において、求職者と雇用者により良いソリューションを提供するた
めに、協働関係を急速に進展させていきます。

これまで日本の求職者は、雇用形態や職種別に選択した各々のジョブボードに掲載されている限定的な求人の中
から仕事を選択する傾向にありましたが、今後はIndeed PLUSが、求人の内容等に照らして、当該求人に最も相
応しいと判断されたIndeed PLUS 利用ジョブボードに求人を自動で配信することから、求職者はIndeed PLUSと
連携する採用管理システムである「Applicant Tracking System」(以下略して「Indeed PLUS連携ATS」) からポス
トされた、より多くの求人の中から仕事を選択することが可能になると考えています。

企業クライアントは、Indeed PLUS連携ATSから求人をポストすることで、異なる求人毎に複数のジョブボードを使
い分ける必要がなくなります。また、Indeed PLUS連携ATSを使わずIndeedに直接ポストされる求人も、今後は
Indeed PLUS 利用ジョブボードに配信されます。これにより、企業クライアントはより多くの候補者の中から最適な
人材の採用を、より速く、効率的に実現することが可能になると考えています。また、Indeed PLUSはPPCモデル
で提供する成果課金型サービスであるため、PPPのサービス利用時と比べると、企業クライアントの費用対効果の
透明性が高まります。





今後の日本国内におけるIndeedの売上収益は、M&S事業人材領域の転職、アルバイト・パート採用広告事業の
売上収益が順次Indeed Japanにシフトすることに加えて、新たなIndeed PLUS 利用企業クライアントの獲得や既
存企業クライアントの平均売上収益の伸長により、更に増大すると見込んでいます。HRテクノロジー事業は、これ
により、米国に次ぐ注力市場の1つである日本における売上収益増大の実現を期待しています。

同時に、M&S事業人材領域は、既存の転職、アルバイト・パート採用ジョブボードをそれぞれIndeed PLUS 利用
ジョブボードとし、日本における転職、アルバイト・パート採用広告事業全体をPPPからPPCへ円滑且つ速やかに
移行することで、M&S事業人材領域のHRテクノロジー事業化を迅速に推進できると考えています。

なお、2023年12月末までの直近12ヶ月の売上収益については、M&S事業人材領域の転職、アルバイト・パート採
用広告事業は約1,150億円、日本国内におけるIndeedは約680億円でした。




Indeed PLUSに関する質問


Q1. Indeed PLUSとは何ですか?これまでのIndeedと何が違うのですか?

Indeed PLUSとは、様々な求職者が利用する複数のジョブボードと、企業クライアントが利用するIndeed PLUS
連携ATSを繋ぎ、求人内容等に基づいて当該求人に最も相応しいと判断されたジョブボードに自動で求人を配
信する、求人配信プラットフォームです。

Indeed PLUSによって、企業クライアントはIndeed PLUS連携ATSから求人をポストすることで、異なる求人毎に
Indeedを含む複数のジョブボードを使い分ける必要がなくなります。また、Indeed PLUS連携ATSを使わず
Indeedに直接ポストされる求人も、今後はIndeed PLUS 利用ジョブボードに配信されます。

これまで日本国内において、Indeedによる他ジョブボードへの配信先は極めて限定的でした。また、Airワーク 採
用管理を通じた求人広告掲載についても企業クライアントの自社ホームページ及び無料もしくは有料広告として
Indeedをはじめ掲載先が限定的でしたが、今後はIndeed及びAirワーク 採用管理で有料設定とする場合は、
IndeedだけでなくIndeed PLUS 利用ジョブボードの中から最適と判断されたジョブボードへの求人配信が自動で
可能となります。


Q2. Indeed PLUSは、求職者にとってどのような利点があるのでしょうか?

日本では職種や雇用形態別にジョブボードが細分化されているため、多くの求職者はそれらから自身が選んだ
ジョブボードに限定して求職活動を行う傾向があります。

そのため、求職者はHRマッチング市場に多く求人があるにもかかわらず、利用するジョブボードに掲載された限ら
れた求人の中から仕事を選択してきました。

例えば、アルバイト・パート職を志向する求職者は、アルバイト・パートタイム求人を多く掲載するタウンワークを、正
社員の転職希望者はリクナビNEXTを利用するケースが典型的な例として挙げられます。

Indeed PLUSは、Indeed PLUS連携ATSからポストされた求人をその内容等に合わせてIndeed PLUS 利用ジョ
ブボードの中から最適と判断されたジョブボードに自動で配信するため、求職者はこれまでよりもより多くの求人の
中から仕事を選択することが可能になります。





Q3. Indeed PLUSは、採用活動を行う企業クライアントにとって、どのような利点があるのでしょうか?

これまで企業クライアントが利用するATSは特定のジョブボードにのみ接続可能なことが多く、それ以外のジョブ
ボードに求人広告をポストする際には、データをATSからダウンロードしたり、ジョブボード別に掲載方針を検討した
りする等、プロセスが煩雑になっていました。

加えて、企業クライアントは掲載ジョブボードをこれまでの経験や慣例等に基づいてマニュアルで選ぶため、求める
人材に求人情報を的確に訴求し切れない機会損失と採用業務の非効率が課題となっていました。

Indeed PLUSでは、ジョブボードとIndeed PLUS連携ATSをAPIで接続することで、複数のジョブボードとの接続を
可能にします。これにより、企業クライアントはシームレス且つ効率的に求める人材への求人情報の訴求が可能に
なります。

なお、Indeed PLUSのアルゴリズムは、Indeed PLUSが提供する求人の配信からジョブボード上での検索・レコメ
ンド、更には企業クライアントの広告予算配分等、Indeed PLUSを介して蓄積されるあらゆるデータを基に、機械学
習を用いて継続的に最適化されていきます。

Indeed PLUSは、募集要項や応募書類の標準化によって、経験やスキルベースの採用を促進し、応募書類の比
較が容易になることから、企業クライアントはより多くの候補者の中から最適な人材の採用を、的確且つスピーディ
にすることが可能になります。

Indeed PLUSの課金体系はクリック数に応じたPPCとなるため、PPPのサービス利用時と比べると、企業クライア
ントの費用対効果の透明性が高まります。


Q4. Indeed PLUSの開発と展開の背景や狙いを教えてください。

当社は日本における新卒採用広告事業を祖業として、創業以来60年以上にわたって日本国内の人材マッチン
グ市場の確立と拡大に貢献してきました。

M&S事業人材領域は日本の求職者と企業クライアントのニーズに合わせて、転職、アルバイト・パート採用領域に
て、リクナビNEXT、タウンワーク、フロム・エーナビ、はたらいく、とらばーゆ等、複数のジョブボードをPPPにて展開
しており、紙媒体からオンラインマッチングプラットフォームへの移行期、そして現在に至るまで、各ジョブボードそれ
ぞれが個別のシステムを開発し、営業組織を編成して事業の拡充を図ってきました。

HRテクノロジー事業は、世界の人材マッチング市場でデータやマッチングエンジンを活用した効率的且つ精度の高
いマッチングを実現しています。HRテクノロジー事業の中核事業であるIndeedは、世界中どの地域においても単
一ブランドの下、一貫してPPCをはじめとするペイフォーパフォーマンスモデルを採用してきたことで、日本を含む世
界市場での効率的な事業展開に成功しています。

日本では、労働人口の減少に伴う慢性的な人手不足に加えて、昨今、求職者の意識変化等に伴い人材採用の多
様化が進んでいます。また、人材採用市場は細分化が進み、複数のPPPモデルのジョブボードの中から掲載先を
選択する等、企業クライアントの負荷は高まる一方です。日本の人材マッチング市場では、希望する人材の効率的
な確保と煩雑な採用業務の効率化が必須となっています。

このような日本の事業環境の中、M&S事業人材領域及びHRテクノロジー事業が、日本における人材マッチング
サービスの更なる進化を通じて、求職者と採用企業双方のニーズの変化に適切に対応し、日本国内においても
Simplify Hiringを実現すべく、2021年9月頃に事業横断プロジェクトを立ち上げました。そして、2022年4月に両事
業の連携による新たなプラットフォームの開発プロジェクトを発足させ、Indeed PLUSの開発展開に至りました。

なお、M&S事業人材領域は、転職、アルバイト・パート採用広告事業を全面的にIndeed PLUSによる求人配信に
シフトすることにより、既存のジョブボードを残しながら、PPPからPPCへのスムーズな移行を実現します。

また、これまでそれぞれ個別のシステムを通じた求人出稿が必要だった、Indeed及びM&S事業人材領域が提供
する既存の複数のジョブボードの求人出稿システムを、Indeed PLUS連携ATSに一元化することで、M&S事業人
材領域は、より高い生産性と効率的な業務展開、すなわちHRテクノロジー事業化を早期に実現できると考えてい
ます。





Q5. M&S事業の人材領域が、HRテクノロジー事業に統合されるということなのでしょうか?

M&S事業人材領域は、これまで通りM&S事業の一部として存続します。

Indeed PLUSのローンチに伴い、既存の転職、アルバイト・パート採用ジョブボードは、Indeed PLUS 利用ジョブ
ボードとして存続し、M&S事業人材領域は、企業クライアントにIndeed PLUS連携ATSのAirワーク 採用管理を提
供することで、Indeed PLUSの拡販を推進するIndeed Japanのパートナーになります。

新卒ジョブボードや人材紹介事業、また子会社等で展開するその他事業はこれまでと変わりません。


Q6. リクルートのリクナビNEXT、タウンワーク、フロム・エーナビ、はたらいく、とらばーゆ等のジョブボードは消
滅してしまうのですか?

Indeed PLUSは、求職者がこれまでよりも多くの選択肢の中から仕事を探すことを可能にし、企業クライアントが
Indeed PLUS 利用ジョブボードのより多くの候補者の中から最適な人材を採用することを可能にします。

M&S事業人材領域の既存のジョブボードはブランド名はそのままに、Indeed PLUS 利用ジョブボードとして存続
し、引き続き日本国内の求職者の求職活動をサポートします。


Q7. Indeed PLUS 利用ジョブボードを具体的に教えてください。 Indeed PLUS 利用ジョブボード数は今後増
えるのでしょうか。

2024年1月30日時点のIndeed PLUS 利用ジョブボード数は、Indeed、タウンワーク、リクナビNEXTの3
つ、2024年3月にはフロム・エーナビ、とらばーゆ、はたらいく、リクナビ派遣も加わる予定です。

今後はリクルートグループ以外の他社ジョブボードとも連携を図り、日本国内における求職及び採用活動の多様化
及び効率化の実現を志向しています。


Q8. リクルートの新卒ジョブボードであるリクナビはどうなるのですか?

新卒ジョブボードであるリクナビは、現時点では Indeed PLUS 利用ジョブボードとはならず、引き続きこれまで
のリクナビとして、新卒学生の就職活動をサポートします。


Q9. HRテクノロジー事業とM&S事業の各々の売上収益及び調整後EBITDAへの影響を教えてください。

日本国内におけるIndeedの売上収益は、M&S事業人材領域の転職、アルバイト・パート採用広告事業の売上
収益が順次Indeed Japanにシフトすることに加えて、新たな Indeed PLUS 利用企業クライアントの獲得や既存
企業クライアントの平均売上収益の伸長により、今後更に増大すると見込んでいます。

なお、販売代理店を経由した売上収益については、これまでM&S事業人材領域では販売委託手数料を含むグロ
ス金額を売上収益として計上していたものが、Indeed PLUSでは、それらの販売委託手数料を差し引いたネット金
額がIndeed Japanの売上収益に計上されることになります。

M&S事業人材領域は、Indeed PLUSに関してIndeed Japanのパートナーとして営業活動を積極的且つ効率的に
行います。 Indeedとは販売代理契約及び委託契約を締結の上、販売、マーケティング、開発に関するサービス
フィー及びそれらの費用金額を受領し、それらを売上収益に計上します。同時に、日本市場に向けた新たなサービ
スの開発を担うことで、Simplify Hiringの進化に注力していきます。

現在のM&S事業人材領域の販売委託契約に基づく代理店パートナー企業は、Indeed Japanとの直接の代理店
契約に順次移行することを通じて、Indeedの日本国内における売上収益の増大に不可欠な重要パートナーになり
ます。



以 上





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