「株式会社出光タジマEV」設立に関するお知らせ

2021 年 2 月 16 日


各 位
会 社 名 出 光 興 産 株 式 会 社
代表者名 代表 取 締役 社 長 木 藤 俊 一
(コード番号:5019 東証第1部)
問 合 せ先 財 務 部 IR 室 長 関 根 宗 宏
(TEL : 03 - 3213 - 9307)


「株式会社出光タジマ EV」設立に関するお知らせ


出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:木藤 俊一、以下 出光興産)は、株式会社タジマモー
ターコーポレーション(本社:東京都中野区、代表取締役会長:田嶋 伸博、以下 タジマモーター)と、超小
型 EV などの次世代モビリティおよびサービスの開発を行う、
「株式会社出光タジマ EV」
(代表者:田嶋 伸博)
を 2021 年 4 月に設立します。
当社の SS ネットワークおよび素材開発技術と、タジマモーターの車両設計の技術を融合し、移動に関する
潜在的ニーズに応える、超小型 EV を核とした、全く新しいカテゴリーのモビリティを提供してまいります。


1.設立会社の概要
新会社はタジマモーターの関連会社である株式会社タジマ EV に出光興産が出資し、商号を株式会社出光タ
ジマ EV へ変更の上、新たなスタートを切ります。出光タジマ EV として初の新型車両は、2021 年 10 月に発表
し、2022 年の上市を予定しています。
出光タジマ EV は超小型 EV の開発・販売だけではなく、車載ソーラー、次世代バッテリーの採用、自動運転
開発、グリーンスローモビリティ開発、新たなサブスクリプションやカーシェアモデルの展開、MaaS に関す
るデジタルプラットフォームの構築、リサイクルシステムの開発を進めて参ります。


社 号 株式会社出光タジマ EV
代 表 者 田嶋 伸博
設 立 日 2021 年 4 月 1 日
事業内容 超小型 EV の企画・設計・生産・販売・
その他モビリティサービスの開発・提供


2.設立の目的
出光興産とタジマモーターは、公共交通機関が脆弱な地方部に着目し、実証を重ねて参りました。この実証
を通じ、地方部に限らず、様々なエリアにおいて、異なる移動手段に対する多様なニーズがあることを確認し
ました。出光タジマ EV は、以下の様なターゲット層に対し、新しいカテゴリーのモビリティを提供すること
により、多様な移動に対するニーズに応えていきます。これにより年間 100 万台相当の新たな需要を創出する
ことを目指します。


(1)新たな移動手段やサービスを求めるターゲット層
岐阜県飛騨市・高山市、千葉県館山市・南房総市における 2 年間の実証実験から、高齢者層には免許返納に
伴う移動のニーズが急増していることが確認されました。また、運転経験が浅い層は、日々の買い物や子供の
送り迎えに自動車を利用することに不安があり、自転車や原付に代わる、雨風を凌げる安全で安心な移動手段
に対するニーズがあることが分かりました。更に、近隣営業を行う営業職層は、一日の移動距離が 15km 未満
であり、また車両稼働率も 20%以下であるため、軽自動車でも性能や機能が必要以上と感じていることも明ら
かになりました。以上から、既存の移動手段ではニーズが満たされない層の存在に着目し、その需要規模は、
年間 100 万台に上ると想定しました。
これらのニーズに対し、手軽で小回りの利く、必要最小限の機能を備えたモビリティと、デジタル技術を活
用した利用の仕組み、また法人と個人ユースを組み合わせた新たな利用モデル(ビジネス特許出願中)を提供す
ることで、移動に関わるコストの低減と地域課題に対する有効な解決策を提供することが可能になると考えま
す。


(2)新しいカテゴリーのモビリティの開発
上記のニーズに応えるため、出光タジマ EV はまず、2020 年 9 月に国土交通省が発表した超小型モビリティ
の新規格に準拠した新たなカテゴリーの超小型 EV を開発します。当該 EV は、EV ならではのスペース効率の高
さを最大限活用した 4 人乗りで、近距離移動に最適な車両です。既存の軽自動車よりも一回り小さく小回りが
利き、最高速度 60km/h 以下の低速で走行することから運転の不安を感じている高齢者層や運転に不慣れな層
にも安心してご利用いただけます。
また、シェアリングや定額で利用可能なサブスクリプションや、変化する利用者のニーズに合わせた MaaS
を開発し、この超小型 EV と合わせて、全国 6,400 ヵ所の系列 SS ネットワークにてご提供します。
さらに今後は、系列 SS で展開している電力販売と超小型 EV を組み合わせた新たなサービスの開発、高齢者
の運転状況を見守る仕組み、個々の車両を蓄電池と見立てた分散型エネルギーシステムの構築、車両・バッテ
リーのリサイクルシステムなど、新たなモビリティサービスの開発に取り組んで参ります。


開発中の超小型EV
車両スペック詳細(予定)
全長×全幅×全高 2,495×1,295×1,765(mm)
乗車定員 4 名(カーゴタイプは 1 名)
最大出力 15kW
最高速度 60km/h 以下
バッテリー 60V , 10kWh
充電時間 8 時間(100V)

2019 年東京モーターショー展示車両


3.今後の見通し
本件による当社の当期の業績に与える影響は軽微です。


以 上

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