新規iPS細胞作製法の全世界での独占的実施権を取得

平成 29 年 10 月 19 日
各 位
会社名 タカラバイオ株式会社
(コード番号 4974 東証 1部)
本社所在地 滋賀県草津市野路東七丁目4番38号
代表者 代表取締役社長 仲 尾 功 一
問合せ先 取締役副社長 松 崎 修一郎
TEL (077)565-6970
URL http://www.takara-bio.co.jp/



新規 iPS 細胞作製法の全世界での独占的実施権を取得


タカラバイオ株式会社は、国立大学法人九州大学(以下「九州大学」 )と、九州大学が保有する、新
規遺伝子導入用ベクターである麻疹ウイルスベクターを用いた iPS 細胞作製技術のライセンス契約を
締結し、全世界での独占的実施権を取得しましたのでお知らせします。

当社は、本技術の発明者である東京大学医科学研究所 ALA 先端医療学社会連携研究部門 谷 憲三
朗 特任教授(元九州大学生体防御医学研究所 教授)、及び国立感染症研究所 ウイルス第三部
竹田 誠 部長(元九州大学大学院医学研究院 准教授)らと麻疹ウイルスベクターを用いた iPS 細
胞作製技術開発の共同研究を実施しております。

麻疹ウイルスはパラミクソウイルス科に属する一本鎖 RNA ウイルスです。麻疹ウイルスベクター
は、麻疹ウイルスの本来持つ病原性及び伝播性に関する遺伝子を欠損させ、目的の遺伝子を搭載でき
るよう改変した遺伝子導入用ウイルスベクターです。 麻疹ウイルスベクターは、搭載した遺伝子が
細胞質内でのみ転写・翻訳されるため染色体に遺伝子が組み込まれず、特に免疫細胞や造血幹細胞な
どに高効率で遺伝子導入することが可能で、効率良く iPS 細胞を作製できます。

今後、当社において iPS 細胞作製用麻疹ウイルスベクターの最適化・大量製造法の開発などをさら
に進め、麻疹ウイルスベクターを用いた新製品・受託サービスメニューを開始する予定です。

当社は今後も麻疹ウイルスベクターを含む各種ベクター技術や iPS 細胞関連製品・サービスの開発
に注力してまいります。

なお、本件による当社連結及び単体の平成 30 年 3 月期業績への直接的な影響は軽微です。


当資料取り扱い上の注意点
当資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通
しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不
確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな
要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、
経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存
製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利
な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。
<参考資料>

【語句説明】
麻疹ウイルス
麻疹ウイルスはパラミクソウイルス科に属する一本鎖 RNA ウイルスで、はしかの原因です。麻疹ウ
イルスの毒性及び伝播性を遺伝子工学的に欠損させ、目的の遺伝子を搭載できるようしたものが麻疹
ウイルスベクターです。

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