AACR ANNUAL MEETING 2023でのテロメライシン(OBP-301)と抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用医師主導治験の最終成績に関するお知らせ

2023年3月22日


各 位
会 社 名 オンコリスバイオファーマ株式会社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 浦田 泰生
(コード番号:4588)
問 合 せ 先 取 締 役 吉村 圭司
(TEL.03-5472-1578)



AACR ANNUAL MEETING 2023 でのテロメライシンⓇ(OBP-301)と
抗 PD-1 抗体ペムブロリズマブ併用医師主導治験の最終成績に関するお知らせ

この度、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院において進められておりました、
進行性及び転移性各種固形がんを対象としたテロメライシンⓇと抗 PD-1 抗体ペムブロリズマ
ブの併用による医師主導治験の Phase I パートの最終成績が、米国癌学会議(開催地:フロリ
ダ州オーランド オレンジ・カウンティ会議センター、期間:2023 年 4 月 14 日(金)~4 月
19 日(水)
)にて発表されることが決定しましたので、お知らせいたします。

本治験は、テロメライシンⓇと抗 PD-1 抗体ペムブロリズマブ(MSD 株式会社)を併用投与
した時の安全性及び忍容性並びに有効性などの評価検討を行った初めての臨床試験です。治
験デザインは、テロメライシンⓇの推奨用量を決定する Phase Ia パート及び推奨用量にて安全
性と有効性を探索的に評価する Phase Ib パートで構成されています。2019 年 3 月に本治験に
おける中間成績を同学会で発表しており、この度、最終成績が発表されます。

本試験には標準治療に不応又は不耐容な被験者 22 名が登録されました。OBP-301(1 x
1010VP, 1 x 1011VP 又は 1 x 1012VP)が 2 週間おきに 3 回腫瘍内投与され、またペムブロリズ
マブ 200mg が 3 週間おきに静脈内投与されました。Phase Ia パートでは用量制限毒性が観察
されなかったため、Phase Ib パートの OBP-301 推奨用量は 1 x 1012VP に決定されました。固
形がんに対する治療の評価基準である RECIST 上の部分奏効は、22 名中 2 名(9.1%)に認め
られました。
また、これらの被験者のうち 17 名において免疫学的検討を行った結果、治療に反応した被
験者では治療に反応しなかった被験者と比較して、治験薬投与前の腫瘍浸潤性 PD-1 陽性・
CD8 陽性 T 細胞が有意に高値を示しました。この結果から、治療前の腫瘍浸潤性 PD-1 陽性・
CD8 陽性 T 細胞は OBP-301・ペムロリズマブ併用療法の有効性バイオマーカーとなる可能性
があります。

【発表の概要】
日時:2023 年 4 月 18 日(火)9:00~12:30
発表会場:ポスターセクション 46
発表タイトル:Final results from a phase I study to evaluate the safety and efficacy of a telomerase-
specific oncolytic adenovirus (OBP-301) with pembrolizumab in patients with
advanced solid tumors (EPOC1505)
※米国癌学会議 HP: https://www.aacr.org/meeting/aacr-annual-meeting-2023/

以上



【テロメライシンⓇについて】
テロメライシンⓇは、がん細胞で特異的に増殖し、がん細胞を破壊することができるように
遺伝子改変した5型のアデノウイルスです。5型のアデノウイルスは風邪の症状を引き起こ
すもので、自然界にも存在します。テロメライシンⓇは、がん細胞で特異的に増殖することで
がん細胞を溶解させる強い抗腫瘍活性を示すことや、正常な細胞の中では増殖能力が極めて
低いために、臨床的な安全性を保つことが期待されています。これまで嘔吐・脱毛・造血器
障害等の重篤な副作用は報告されていないことから患者様の QOL(Quality of Life)の向上が
期待されます。更に近年の研究により、ウイルス療法によって破壊されたがん細胞は、その
特異的な抗原のシグナルを樹状細胞等の免疫細胞に直接伝えることにより、より強力ながん
免疫を誘導できることが示唆され、近年その有効性が注目されている抗 PD-1 抗体等の免疫
チェックポイント阻害剤との併用により、より強力かつ全身的な抗がん作用が期待されてい
ます。

【オンコリスバイオファーマ社について】
オンコリスバイオファーマ社は、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新
規がん検査薬の開発を行い、がんや重症感染症領域の医療ニーズ充足に貢献することを目指
しています。特にがん領域では、腫瘍溶解ウイルスのプラットフォームをベースに、がんの
ウイルス療法テロメライシンⓇとその次世代版の開発を進めると共に、がんの早期発見また
は術後検査を行う新しい検査薬のテロメスキャン等を揃えることで、がんの早期発見・初期
のがん局所治療・術後検査・転移がん治療を網羅するパイプラインを構築しています。詳細
は www.oncolys.com をご覧ください。


<本件に関するお問い合わせ>
オンコリスバイオファーマ株式会社
TEL:03-5472-1578(代表)
E-mail:oncolys_information@oncolys.com





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