リゴセルチブ注射剤及び経口剤に関する第61回ASH(米国血液学会議)での発表について

2019年12月10日
各位

会 社 名 シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
(コード番号:4582)
問合せ先 IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


リゴセルチブ注射剤及び経口剤に関する
第61回ASH(米国血液学会議)での発表について

シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都)は、2011 年7 月に導入した抗がん剤
Rigosertib(以下「リゴセルチブ」)のライセンサーであるOnconova Therapeutics, Inc.
(本社:米国ペンシルベニア州、以下「オンコノバ社」)が、2019年12月9日(月)(米
国東部時間)に、第61回米国血液学会議(ASH: The American Society of Hematology)
年次総会において、リゴセルチブ注射剤国際共同第Ⅲ相試験(INSPIRE試験)からの遺伝
子プロファイルに関するデータ及びリゴセルチブ経口剤に関する最新のデータにより臨床
試験のアダプティブ・デザインに情報を与えることになると発表したことお知らせいたし
ます。


主な内容は下記の通りです。
・低メチル化剤(HMA)不応の高リスク骨髄異形成症候群(HR‐MDS)患者における
症例登録時の遺伝子プロファイルについて(RAS遺伝子やその他遺伝子の変異を含む):
INSPIRE試験からの結果
・リゴセルチブ経口剤の将来の開発計画について興味深い示唆を与える新たなデータ
・治療歴のないHR‐MDS患者において、リゴセルチブ経口剤+アザシチジン併用とア
ザシチジン単剤を比較した最新データに関する口頭発表
・ASHでの3つの追加抄録発表


オンコノバ社の発表内容につきましては、同社のホームページをご覧ください。
https://investor.onconova.com/press-releases


シンバイオは、HMA不応の高リスクMDS患者に対しては治療の選択肢が限られ、既存
の医薬品では満たされていない患者さんの医療ニーズが極めて高いことから、オンコノバ
社との協力のもとでリゴセルチブ注射剤による日本国内での国際第Ⅲ相試験担当し症例登
録を順調に進めております。また、オンコノバ社が計画している未治療の高リスクMDS患
者を対象としたリゴセルチブ経口剤とアザシチジンとの併用による国際共同臨床試験への
参加を計画しています。



以上




【骨髄異形成症候群(MDS: Myelodysplastic Syndromes)について】
骨髄にある造血幹細胞の異常によって造血障害を起こし、その結果正常な血液細胞
(赤血球、白血球、血小板)を造ることができなくなり、貧血、感染症、出血などの
症状が生じる病気で、未熟で異常な血液細胞(芽球)の増加による急性骨髄性白血病
(AML: Acute Myeloid Leukemia)への移行が高い確率で見られる予後不良の難治性
疾患です。この疾患は高齢者に多く認められるため、高齢化に伴い患者数が増加する
傾向にあります。現在、優れた治療方法がなく多くの患者さんが輸血に依存するなど
新しい治療方法が切望されています。
日本における MDS の患者数は 11,000 人程度と推定され、年齢別では高齢者に多く、
男女比は 2 対 1 で男性に多くみられます。


【リゴセルチブについて】
リゴセルチブは、がん関連遺伝子産物であるRasの作用を阻害することにより、PI3K
など複数のキナーゼ(リン酸化酵素)の作用を妨げ、がんの生存や増殖に必要な細胞
内シグナルの伝達を抑制することで、がん細胞を死滅させる新たな作用機序を有する
低分子の抗がん剤です。
シンバイオは、2011年7月にオンコノバ社との間でライセンス契約を締結し、リゴセ
ルチブの日本及び韓国における独占的開発権及び販売権を取得しております。


【オンコノバ社会社概要】
米国ペンシルベニア州及びニュージャージー州に拠点を置く、バイオ医薬品に特化し
た製薬企業です。1998年の同社設立時より、がん治療並びに正常細胞の保護に注力
し、自社の所有する125以上の新規化学療法薬候補からなる医薬品化学ライブラリー
を基に、新規の分子・生物学的治療を目的とした低分子治療薬を発見、最適化してき
ました。同社は、リゴセルチブの全世界における開発・販売権を保有しております。
同社の詳細についてはウェブサイト(http://www.onconova.com/)をご覧下さい。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現
在は武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が2005
年3月に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生き
る)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共
生」の経営理念で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責
任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。なお、2016年5月に米国完全
子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州 メンローパー
ク、社長:吉田文紀)を設立しました。





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