リゴセルチブ経口剤の第3相臨床試験に関する米国FDAへのSPA(特別プロトコル査定)申請について

2019年1月7日
各位

会 社 名 シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
(コード番号:4582)
問合せ先 IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


リゴセルチブ経口剤の第Ⅲ相臨床試験に関する
米国FDAへのSPA(特別プロトコル査定)申請について

シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」)が2011年7月に導入し
た抗がん剤「リゴセルチブ」のライセンサーであるOnconova Therapeutics, Inc.(本社:
米国ペンシルベニア州、以下「オンコノバ社」)が、2018年12月に、成人の未治療高リス
ク骨髄異形成症候群(MDS)に対するリゴセルチブ経口剤とアザシチジン併用による第Ⅲ
相臨床試験についてSPA(特別プロトコル査定)注をFDA(米国食品医薬品庁)に申請し
ましたので、お知らせいたします。
(注)SPA(特別プロトコル査定)とは、第Ⅱ相臨床試験終了後に、第Ⅲ相臨床試験につ
いて、対象疾患、目的、試験デザイン、主要及び副次評価項目(エンドポイント)、解析
方法などに関してFDAと事前合意し、試験終了後は合意内容を変更せずにそのまま承認審
査での承認要件として認める制度です。この制度を利用することにより、FDA に対して
承認申請後、試験結果の評価及び審査について、エンドポイントが達成されていれば、承
認の可能性が高まり審査のプロセスと時間が短縮されます。


オンコノバ社によれば、FDAとのSPAに関する協議は2019年上半期に結論が出ることが
想定されており、その後、全奏効率「全症例数に対する完全寛解(CR)及び部分寛解
(PR)の比率」を主要評価項目とした第Ⅲ相臨床試験が開始される予定です。


オンコノバ社の発表内容の詳細につきましては、同社のホームページをご覧ください。
https://investor.onconova.com/press-releases


シンバイオは、2018年12月に米国血液学会議において発表されたリゴセルチブ経口剤に
関する良好な試験結果を受けて、米国でのSPAに関する協議の結果を踏まえたうえで、日
本においても本国際共同第Ⅲ相臨床試験に参加すべく、準備を進めてまいります。詳細は
当社IR News「リゴセルチブ経口剤の第Ⅱ相臨床試験に関する米国血液学会議での発表に
ついて」(2018年12月4日)をご覧ください。
https://www.symbiopharma.com/news/20181204.pdf




以上





【骨髄異形成症候群(MDS: Myelodysplastic Syndromes)について】
造血幹細胞の異常によって造血障害を起こし、その結果血球減少を起こす病気で、急
性骨髄性白血病(AML: Acute Myeloid Leukemia)への移行が高い確率で見られる予
後不良の難治性疾患です。この疾患は高齢者に多く認められるため、高齢化に伴い患
者数が増加する傾向にあります。現在、優れた治療方法がなく多くの患者さんが輸血
に依存するなど新しい治療方法が切望されています。
国内の MDS の薬物治療患者数は約 7,700 人と推計されています(CancerMPact
2016)。


【リゴセルチブについて】
リゴセルチブは、がん関連遺伝子産物であるRasの作用を阻害することにより、PI3K
など複数のキナーゼ(リン酸化酵素)の作用を妨げ、がんの生存や増殖に必要な細胞
内シグナルの伝達を抑制することで、がん細胞を死滅させる新たな作用機序を有する
低分子の抗がん剤です。
シンバイオは、2011年7月にオンコノバ社との間でライセンス契約を締結し、リゴセ
ルチブの日本及び韓国における独占的開発権及び販売権を取得しております。


【オンコノバ社会社概要】
米国ペンシルベニア州及びニュージャージー州に拠点を置く、バイオ医薬品に特化し
た製薬企業です。1998年の同社設立時より、がん治療並びに正常細胞の保護に注力
し、自社の所有する125以上の新規化学療法薬候補からなる医薬品化学ライブラリー
を基に、新規の分子・生物学的治療を目的とした低分子治療薬を発見、最適化してき
ました。同社は、リゴセルチブの全世界における開発・販売権を保有しております。
同社の詳細についてはウェブサイト(http://www.onconova.com/)をご覧下さい。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現
在は武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が2005
年3月に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生き
る)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共
生」の経営理念で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責
任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。なお、2016年5月に米国完全
子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州 メンローパー
ク、社長:吉田文紀)を設立しました。





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