シエラ・オンコロジー社によるCDC7阻害剤SRA141に関する学会発表のお知らせ

2019年4月4日
各 位
会 社 名 カルナバイオサイエンス株式会社
代表者名 代表取締役社長 吉野 公一郎
(コード番号:4572)
問合せ先 取締役経営管理本部長 山本 詠美
(TEL: 078-302-7075)


シエラ・オンコロジー社によるCDC7阻害剤SRA141に関する学会発表のお知らせ


当社が2016年5月にSierra Oncology, Inc(カナダ・ブリティッシュコロンビア州、代表者:Nick
Glover, PhD, President and Chief Executive Officer、NASDAQ:SRRA、以下シエラ社)に導出した新
規抗がん剤のCDC7阻害剤SRA141(AS-141)につきまして、米国アトランタで開催された米国がん学会年
次総会(AACR Annual Meeting 2019)において、シエラ社が同化合物の新規メカニズムに関するポス
ター発表を行いましたのでお知らせいたします。
同ポスターでは、CDC7阻害剤SRA141が、細胞周期の制御に関わる他のキナーゼを阻害する薬剤(例え
ばCDK4/6阻害剤のpalbociclibやシエラ社が開発中のCHK1阻害剤SRA737など)とは異なるメカニズムに
より、がん細胞の増殖を抑制することを報告しています。本知見は、SRA141が、単剤のみならず、
venetoclaxのような他の抗がん剤とのコンビネーションでより効果が増強されることを示唆している
ことから、SRA141が従来の抗がん剤とは異なる画期的な治療薬になることが期待されます。
シエラ社が4月3日(米国東部標準時)に発表したリリースで、同社のDNA損傷応答(DDR)に関するア
ドバイザリー・コミッティーのメンバーであるペンシルベニア大学のEric J. Brown博士は次のように
述べています。
「SRA141がCDC7キナーゼに対して高い阻害効果と選択性を有し、大腸がんモデルにおい
て優れた抗腫瘍効果を示すことはこれまでの研究から明らかになっていましたが、SRA141の詳細な作
用機序は明らかになっていませんでした。我々の研究結果は、CDC7阻害剤には他の薬剤とは異なる新
しい細胞毒性メカニズムがあることを示すものであり、SRA141は既存薬とは異なる抗がんプロファイ
ルを持つ、新しい抗がん剤の先駆けになるかもしれません。

また同リリースの中で、同社の最高科学責任者(CSO)であるChristian Hassig博士は、SRA141のユニ
ークな作用機序は、単剤および他の抗がん剤との併用で従来にない治療方法の可能性を示すとも述べ
ています。
当社の代表取締役社長 吉野公一郎は、シエラ社による上記報告を受けて次のように述べています。
「SRA141に関する本研究成果は、SRA141の画期性を示すものであり、従来の抗がん剤と違う抗がんプ
ロファイルを示すことから、多くのがん患者様に対する新規治療薬になりうる可能性が示されたこと
を大変うれしく思います。当社では、SRA141の臨床試験が早期に開始され、多くの患者様の治療に貢献

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できることを期待しています。

SRA141は、同社によって米国でのIND申請(新薬臨床試験開始届)が完了しており、大腸がんを対象
とした臨床試験(フェーズ1/2)開始に向けた準備が進められています。


詳細は下記のシエラ社のホームページをご参照ください。
https://www.sierraoncology.com/
以 上




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