皮膚科領域での医薬品展開について

平成 30 年 10 月 22 日
<各位>
ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
代 表 取 締 役 社 長 中 冨 一 郎
( 4 5 7 1 東 証 マ ザ ー ズ )
問合せ先 取締役CSFO兼社長室長 松山哲人
電 話 番 号 0 3 - 3 2 4 1 - 0 5 5 3


皮膚科領域での医薬品展開について


この度、当社のコア技術であるミセル化ナノ粒子の皮膚浸透性に関する研究成果について、製剤分野
の研究者が必ず目を通すと言われる世界的な雑誌「International Journal of Pharmaceutics」のオン
ライン版に論文が掲載されましたのでご案内いたします。今後は、化粧品領域のみならず、本研究成果
を基にした皮膚科領域における医薬品に展開し、さらなる製品拡大を進めてまいります。

International Journal of Pharmaceutics
https://doi.org/10.1016/j.ijpharm.2018.10.039

Title: Improvement of the skin penetration of hydrophobic drugs by polymeric micelles
Author: Kensuke Yotsumoto, Kenta Ishii, Miho Kokubo, and Sakiko Yasuoka

<要旨>
ポリエチレングリコールとポリアミノ酸からなるブロックコポリマーの自己会合により形成される
高分子ミセルは、がん治療をターゲットにしたナノサイズのキャリアシステムである。疎水性物質や荷
電性物質および金属錯体のような治療用薬物を内包することができ、溶解性や徐放性の向上および組織
分布の改善に特徴を持つ。しかしながら、高分子ミセルの局所分布についてはほとんど研究されていな
い。そこで、高分子ミセルに内包した疎水性薬物に関する皮膚浸透様式について評価することにした。
疎水性薬物のインドメタシンおよびレスベラトロールを高分子ミセルに内包することで水への溶解
度ならびに、皮膚に浸透する薬物量を有意に増加させた。高分子ミセルの添加による薬物の皮膚に対す
る浸透傾向は変化しなかった。さらに、高分子ポリマーは角質層上または角質層内にとどまっていたが、
内包された薬物は徐々に皮膚のより深い部分に浸透していくことが確認された。これらの結果から、高
分子ミセルは疎水性薬物を内包化することで、皮膚適用製剤として有用であることが示唆された。


尚、本リリースに記載されている医療用医薬品(開発品を含む)の情報は、当該製品を宣伝・広告するも
のではなく、投資家への情報開示を目的とするものであって、その製品化を保証するものではありません。
また、本資料は、公開された要旨を和訳・要約し、参考資料としてご案内するものです。原文が英文のた
め、表現や内容は英文が正確で優先されることをご承知おきください。
以上

3491