最先端の臨床検査及び高度な研究・治験受託のサービスを通じて精密医療の実現を目指した一般財団法人 聖路加財団との合弁会社の設立について

平成 30 年 1 月 15 日

各 位




会 社 名 株式会社 医学生物学研究所
代表者名 代表取締役社長 山田 公政
(JASDAQ・コード4557)
問合せ先 総務部 東 成見
TEL:052-238-1901
FAX:052-238-1440
E-mail:kouhou@mbl.co.jp


最先端の臨床検査及び高度な研究・治験受託のサービスを通じて
精密医療の実現を目指した一般財団法人 聖路加財団との合弁会社の設立について

自己免疫疾患やがんの領域で精密医療を実現する最先端の臨床検査や高度の研究・治験の提供を目
的として、株式会社 医学生物学研究所(本社:名古屋市中区、代表取締役社長:山田 公政、以下「当
社」)は、一般財団法人 聖路加財団(東京都中央区、理事長:大畑 喜道、以下「聖路加財団」)と
の合弁による新会社(株式会社 聖路加医学生物学研究所)を東京都中央区に設立し、このたび当該新
会社が営業を開始いたしましたので、お知らせいたします。当該新会社の事業は大村進・美枝子記念
聖路加臨床学術センター内で行い、営業開始は平成 30 年 1 月 5 日からになります。
なお、当該新会社は当社の持分法適用関連会社となります。


1. 設立の目的
聖路加財団と当社は、自己免疫疾患やがんの領域で精密医療を実現する最先端の臨床検査や高
度の研究・治験の提供を目的として、新会社を設立いたしました。
当該新会社は、学校法人 聖路加国際大学(東京都中央区、理事長:糸魚川 順)及び聖路加国
際病院(東京都中央区、院長:福井 次矢)が保有する国際的にも通用する医療環境、豊富な臨床
データや治験・臨床研究のノウハウ、及び当社がこれまで研究開発型企業として培ってきた高度
な免疫学的検査及び遺伝子検査に関する技術・ノウハウ、製品開発力、薬事承認能力など両者の
特長を活かして、免疫療法、細胞治療、再生医療の基礎研究、臨床研究、治験に付随するサービ
スの提供を目指します。


2. 業務内容
当該新会社は聖路加国際病院及び大学との連携のもと、免疫血清検査、次世代シークエンサー
による遺伝子検査等の特殊検査の提供と研究機関・製薬会社等からの受託解析や共同研究等を実
施します。
免疫細胞機能の検査のために従来のフローサイトメーターに加えて、少量の貴重なサンプルの
解析を可能とする Helios™マスサイトメーターを導入しており、一度に細胞表面と細胞内の 40 種
類以上のタンパク質の解析を可能としております。
今後、当該新会社は CLIA/CAP ラボ登録をする予定です。CLIA/CAP ラボとして登録されるこ
とにより、FDA(米国食品医薬品局)にもデータを提供できる品質水準で、国際治験や多施設共
同研究などの試験が実施できることになります。


3. 新会社の概要
(1) 名称 株式会社 聖路加医学生物学研究所
英語標記:St. Luke's MBL Corporation
(2) 代表者 代表取締役社長 越坂 卓也
(3) 所在地 東京都中央区築地三丁目 6 番 2 号
大村進・美枝子記念 聖路加臨床学術センター7 階
(4) 設立年月日 平成 29 年 4 月 3 日
(5) 主な事業内容 検体検査事業、臨床検査に係わる研究支援事業、疾病の予防および治療に
関わる調査・研究および情報提供活動並びに試験検査
(6) 決算期 3月
(7) 資本金 95 百万円
(8) 株主構成 一般財団法人 聖路加財団 51%、株式会社 医学生物学研究所 49%


4. 今後の見通し
当該新会社の連結業績に与える影響は、当面の間、軽微なものと予想しております。今後、公
表すべき事項が生じた場合には速やかに開示いたします。


【用語説明】
・次世代シークエンサー
遺伝子の塩基配列の解析機能が従来の DNA シークエンサーに比べて飛躍的に向上した装置を次世
代シークエンサーと呼んでいます。本装置によりゲノム(遺伝情報)を低コストかつ短時間で解読で
きるようになりました。特にがんの治療分野では分子標的薬の選択のため、がん遺伝子を網羅的に解
析する必要があり、次世代シークエンサーのニーズが高まっています。


・フローサイトメーター
単一細胞の複数の項目を同時に高速で測定する技術。細胞が流路上を流れる途中でレーザー光が照
射され、細胞によりレーザー光が散乱するとともに、蛍光染色された細胞が蛍光を発光します。これ
により細胞の大きさや内部構造とさまざまな抗原、核酸の量などの情報を得ることができます。


・Helios™マスサイトメーター(フリューダイム株式会社製)
従来のフローサイトメーターで用いられていた蛍光標識物質の代わりに金属安定同位体を標識した
抗体を検出することが可能な装置です。金属安定同位体は、シグナルのオーバーラップがなく、細胞
内在性成分による細胞が自ら発する蛍光の影響を受けないため、細胞表面と細胞内タンパクを同時に
測定し、高精度な解析が可能です。多変量データの解析が可能であり、複雑な細胞機能の解析に最適
な装置です。


・CLIA/CAP ラボ
米国 CMS
(Centers for Medicare and Medicaid Services)
に登録の CLIA ラボ
(Clinical Laboratory
Improvement Amendments of 1988)及び米国臨床病理医協会(CAP:College of American
Pathologists)施設審査基準認定ラボ。





【株式会社 医学生物学研究所について】
医学生物学研究所は、昭和 44 年に日本で最初の抗体メーカーとして設立され、現在では、免疫学
的領域のみならず、遺伝子診断、細胞間情報伝達関連などの領域にも事業を拡大して、臨床検査薬及
び基礎研究用試薬の研究・開発・製造・販売を行っています。
臨床検査薬事業では、自己免疫疾患、がん、代謝異常疾患等の検査薬の開発・販売を行っています。
自己抗体診断分野では日本国内トップメーカーとして製品ラインナップの充実を図り、難治性疾患の
多い当該分野の医療に貢献しています。がん診断分野では医薬品の効果を予測するコンパニオン診断
薬を開発し、個別化医療に貢献しています。
LSTR(Life Science Translational Research)事業(従来の基礎研究用試薬事業)では、約 4,500
種類の抗体や、MHC テトラマー試薬、エクソソーム濃縮キットなど数多くの基礎研究用試薬をグロ
ーバルマーケットに向けて販売し、蛍光タンパク質を応用した創薬支援ツールの導出も行っておりま
す。また将来の臨床検査薬化を指向した研究用試薬の開発も注力しております。
細胞診事業では、子宮頸がん検査のためのスライド標本作製システム、原因とされるウイルスの検
出・判定試薬、及び細胞採取ブラシ等を販売しています。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 医学生物学研究所 総務部 担当:東
TEL:052-238-1901
FAX:052-238-1440
E-mail:kouhou@mbl.co.jp


以 上





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