富山大学との迅速抗体取得技術に関する特許実施許諾締結のお知らせ

平成 29 年 2 月 28 日
各 位



会 社 名 株式会社 医学生物学研究所
代表者名 代表取締役社長 山田 公政
(JASDAQ・コード4557)
問合せ先 総務部 東 成見
TEL:052-238-1901
FAX:052-238-1440
E-mail:kouhou@mbl.co.jp

富山大学との迅速抗体取得技術に関する特許実施許諾締結のお知らせ

株式会社 医学生物学研究所(本社:名古屋市中区、代表取締役社長:山田 公政、以下「当社」 は、

国立大学法人 富山大学(富山県富山市、学長:遠藤 俊郎、以下「富山大学」
)との間で、富山大学が
迅速抗体取得技術として発明した『懸垂液滴アレイ式磁気ビーズ反応法(以下「MAGrahd
(マグラード)
法*」』及びそれに関連する特許実施許諾契約を締結しましたのでお知らせします。

本特許実施許諾契約に伴い、当社は全世界において、MAGrahd 法を使用して高性能抗体を開発・創
製する権利を取得しました。


MAGrahd 法は、従来の細胞融合法よりも目的とする抗体を短時間かつ高効率に取得できる方法のた
め、開発期間の短縮とともに成功率の向上を実現できる優れた技術です。当社の基盤であるモノクロ
ーナル抗体開発技術の一翼として MAGrahd 法を位置づけ、人工リンパ節、ファージディスプレイ法、
SPYMEG などの特徴のある技術とともに診断薬事業を中心に技術展開し、飛躍的な製品開発力の強化と
効率化を図ります。


【MAGrahd 法について】
MAGrahd 法は、富山大学 工学部 生命工学科の磯部正治教授と黒澤信幸教授が開発した、抗原特異
的な抗体遺伝子の単離法に関する基盤技術です。
当該技術に基づく新しい抗体単離システム(以下「本システム」
)は、抗体スクリーニングまでに数
ヶ月もの時間を要する細胞融合法に代わり、遺伝子組換え技術を用いて必要な抗体をわずか5日間で
単離同定できる世界最速のシステムです。
本システムは、
① MAGrahd 法で抗体産生細胞から抗体遺伝子を確実に取得
② 取得した抗体遺伝子を培養細胞に組み込んで抗体を作り、再び標的となる抗原と反応させる
ことにより、本来の用途に最もふさわしい性能を有した抗体遺伝子を単離することができます。
本システムの導入により、当社は抗体創製を飛躍的に迅速・効率化させる事が期待されます。



*わずか一個の抗体産生細胞から抗体遺伝子を確実に合成するための懸垂液滴アレイ式磁気ビーズ反応法
(Magnetic-beads reaction through arrayed hanging droplets, MAGrahd 法)です。





【参考文献】
Kurosawa N, Yoshioka M, Fujimoto R, Yamagishi F, Isobe M. Rapid production of antigen-specific
monoclonal antibodies from a variety of animals. BMC Biol. 2012 Sep 28;10:80. doi:
10.1186/1741-7007-10-80. PubMed PMID: 23017270


【関連 URL】
http://www.hiac.or.jp/cluster/research/02.html
http://www.ils.u-toyama.ac.jp/content/text/seitai/Isobe/Isobe.html


【株式会社 医学生物学研究所について】
医学生物学研究所は、昭和 44 年に日本で最初の抗体メーカーとして設立され、現在では、免疫学的
領域のみならず、遺伝子診断、細胞間情報伝達関連などの領域にも事業を拡大して、臨床検査薬及び
基礎研究用試薬の研究・開発・製造・販売を行っています。
臨床検査薬事業では、自己免疫疾患、がん、代謝異常疾患等の検査薬の開発・販売を行っています。
自己抗体診断分野では日本国内トップメーカーとして製品ラインナップの充実を図り、難治性疾患の
多い当該分野の医療に貢献しています。がん診断分野では医薬品の効果を予測するコンパニオン診断
薬を開発し、個別化医療に貢献しています。
LSTR(Life Science Translational Research)事業(従来の基礎研究用試薬事業)では、5,000 種
類以上の抗体や、MHC テトラマー試薬、エクソソーム濃縮キットなど数多くの基礎研究用試薬をグロ
ーバルマーケットに向けて販売し、蛍光タンパク質を応用した創薬支援ツールの導出も行っておりま
す。また将来の臨床検査薬化を指向した研究用試薬の開発に注力しております。
細胞診事業では、子宮頸がん検査のためのスライド標本作製システム、原因とされるウイルスの検
出・判定試薬、および細胞採取ブラシ等を販売しています。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 医学生物学研究所 総務部 担当:東
TEL:052-238-1901
FAX:052-238-1440
E-mail:kouhou@mbl.co.jp



以 上





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