JMDCグループ、AIによる薬局の在庫適正化が実用段階へ-複数の薬局チェーンにて効果検証を開始-

2021 年 8 月 31 日
株式会社 JMDC


JMDC グループ、AI による薬局の在庫適正化が実用段階へ
~複数の薬局チェーンにて効果検証を開始~


株式会社 JMDC(本社:東京都港区、代表取締役社長兼 CEO:松島 陽介)の子会社であ
る株式会社ユニケソフトウェアリサーチ(本社:東京都港区、代表取締役社長:山田 猛、
以下ユニケ)は、AI(Artificial Intelligence, 人工知能)を活用した保険薬局の在庫適正化サー
ビスの実用化にあたり、複数の薬局チェーンにおける効果検証に着手いたします。


■本件の背景・目的
ユニケは長年にわたり、保険薬局や薬剤師を支えるレセコン、電子薬歴、医薬品データベ
ース等のメディカルヘルスケアソリューションを提供してまいりました。近年においては、
クラウド等の技術における戦略的パートナーである株式会社ビッグツリーテクノロジー&
コンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:杉山 健)の協力を得て、薬局の業
務アプリとクラウドを連携できるデジタル基盤を構築してまいりました。薬局の現場で発
生したデータをクラウドで処理することにより、薬局内のコンピューティングだけでは実
現の難しかったビッグデータ分析や他のクラウドサービスとの連携など、先進技術を利活
用できます。
このデジタル基盤の上に、AI を活用した需要予測サービスを開発し、複数の薬局の在庫
データを元に検証を行った結果、欠品回数、発注・納入回数、毎月末の在庫金額を削減でき
ることを確認いたしました。また、6 月末より AI による在庫適正化サービスを導入し実運
用に入った薬局もあり、コロナ禍において処方箋枚数の減少や長期処方の増加へと市場が
変化する中においても、一定の評価を得ております。


仕入金額
調剤頻度 欠品 発注回数
(薬価ベース)
高頻度 1回→0回 ▲9.5% ▲9.9%
薬局A
低頻度 39回→0回 ▲0.6% +1.4%
高頻度 1回→0回 ▲14.7% ▲9.7%
薬局B
低頻度 12回→0回 ▲3.8% ▲7.5%
高頻度 3回→0回 ▲15.7% ▲8.1%
薬局C
低頻度 23回→0回 ▲1.0% +3.5%

(表.実証店舗における改善度)


他方、保険薬局の店舗により様々な特性があります。特定の病院やクリニックの処方箋を
集中的に受けるタイプ、不特定多数の医療機関の処方箋を受け付けるタイプ、処方箋の有無


を問わず地域の住民の健康をサポートするタイプなど、特性により医薬品の需要は異なり
ます。
これら様々なタイプの薬局にも「在庫適正化サービス」の効果について検証することとし、
以下の保険薬局様のご協力をいただける運びとなりました。それぞれの保険薬局様でパイ
ロット店舗を選抜いただき、効果検証にご参加いただきます。


薬局チェーン名 所在 店舗数
1 株式会社アペックス 東京都品川区 10 店舗
2 みどり調剤薬局有限会社 東京都あきる野市 8 店舗
3 株式会社ヤマザワ薬品 山形県山形市 25 店舗
(表.効果検証参加保険薬局[音順])



■今後の展開
ユニケは今秋、この AI 需要予測による発注数量の自動抽出に加え、指定した日付で発注
を行う予約機能、AI 需要予測の中から薬剤師に発注数の判断を仰ぐ医薬品のリスト化機能
等を「在庫適正化サービス」として提供する予定です。
また、保険薬局は、医療報酬改定や毎年の薬価改定への対応に加え、昨年来の新型コロナ
感染症の対策を図るため業務量が増える傾向にあります。ひとり一人の患者さまに向き合
うためには、データとデジタル技術を活用して効率の良い業務スタイルを実現し、これによ
り 2015 年 10 月に厚生労働省より示された「患者のための薬局ビジョン」へと変革しなけ
ればなりません。
ユニケでは、開発したデジタル基盤を活用し、AI による在庫適正化サービスを始め様々
なサービスを「Smart Pharmacy® Net Service」として提供することで、今後も保険薬局業
務を支えるプラットフォーマとして日本の医療現場を支えてまいります。





【株式会社ユニケソフトウェアリサーチについて】
株式会社 JMDC(東京都港区、東証マザーズ 4483)グループ会社。
1985 年の設立より、医薬品情報をベースとした保険薬局向けのソフトウェア開発と販売を
通じて、商品・サービスでお客様の満足を超えた感動を提供し、社会貢献と関係者や社員の
幸せを願って掲げる経営理念「人・夢・創造・貢献」の実現を目指しております。
URL:https://www.unike.co.jp/


【株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングについて】
クラウド、ビッグデータ/人工知能の活用、RPA(Robotic Process Automation)など先進的
なクラウドインテグレーションサービスで豊富な実績を持っています。米国シリコンバレ
ーに拠点を持ち、常に最新の情報技術を収集し、検証した技術を用いてソリューションとし
て提供しています。
2018 年 6 月にユニケとクラウド等の技術における戦略的パートナーシップ構築に合意。
URL:https://www.bigtreetc.com/


【株式会社 JMDC について】
医療ビッグデータ業界のパイオニアとして 2002 年に設立。独自の匿名化処理技術とデータ
分析集計技術を有しています。 億 5,000 万件以上のレセプトデータと 2,800 万件以上の健

診データ(2021 年 3 月時点)の分析に基づく保険者向け保健事業支援、医薬品の安全性評
価や医療経済分析などの情報サービスを展開しています。また、健康度の単一指標(健康年
齢)や健康増進を目的とした Web サービス(PepUp)など、医療データと解析力で健康社
会の実現に取り組んでいます。
URL:https://www.jmdc.co.jp/


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 JMDC 経営管理部 広報担当
TEL:03-5733-5010
Email:jmdc-pr@jmdc.co.jp


【製品・サービスに関するお問い合わせ先】
株式会社ユニケソフトウェアリサーチ 営業企画部
TEL: 03-6747-0030
Email:infoproduct@unike.co.jp





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