JMDCが新たな社会問題「ポリファーマシー」にDXで立ち向かう、「ポリファーマシー対策通知」を発表

2020 年 12 月 1 日
株式会社 JMDC


JMDC が新たな社会問題「ポリファーマシー」に DX で立ち向かう、
「ポリファーマシー対策通知」を発表


株式会社 JMDC(本社:東京都港区、代表取締役社長兼 CEO:松島陽介、以下「JMDC」

は、保険者向けに開発・提供する「ポリファーマシー対策通知」について発表いたします。


■新たな社会問題「ポリファーマシー」
医薬品の量・種類が多すぎる等、不適正な処方や服用方法によって副作用等の薬物有害事象
を起こすことを「ポリファーマシー」と呼び、多剤による医療費増加の問題とともに国民の
健康を害する新たな社会問題として関心が高まっています。
本件「ポリファーマシー対策通知」の医療監修である東京大学大学院医学系研究科 老年病
学・教授の秋下雅弘先生の研究では、高齢者が 6 種類以上の薬を服用すると薬物有害事象
の頻度が高まることを指摘しています。老化に伴って、薬を代謝、排泄する内臓の機能が低
下することが理由と考えられています。また高齢者に限らず、服用している薬剤と体の機能
には個人差があることから若年層においても多剤服用をしている場合に注意が必要です。
特に、服用している薬による有害事象が新たな病状と誤認され、それに対して新たな処方が
生まれる、いわゆる「処方カスケード」は年齢に関わりなく誰にでも起こりうる問題です。
複数の医療機関を受診している場合には、「お薬手帳」の利用が徹底されていないこともあ
り、かかりつけ医が他院での処方を把握することが困難であることも問題の背景となって
います。




多剤処方と薬物有害事象
■JMDC「ポリファーマシー対策通知」の特長
本サービスは健康保険組合や自治体国保等の保険者がポリファーマシーのリスクを有する
加入者に対し送付する通知のヘルスケアサービスです。医療情報データベースから抽出さ
れた、加入者個別で異なるポリファーマシーのリスクをお知らせして関心を高め、本通知を
かかりつけ医に持参して相談してもらうことを想定しています。以下のような本サービス
独自の特長を有しています。


① JMDC ならではのデータ連携による4種のリスク抽出
保険者のレセプトデータから成る医療情報データベースと JMDC グループの有する医薬品
データベースを活用することで、従来の「お薬手帳」では把握できない禁忌の可能性も指摘
しており、
「ポリファーマシー対策の DX(デジタルトランスフォーメーション)」と言える
新サービスです。
本通知では JMDC ならではのデータ連携により、加入者個別のポリファーマシーのリスク
を以下の 4 つの観点でお知らせします。
 傷病名禁忌薬剤:特定の傷病の人が利用してはいけない薬剤
 併用禁忌薬剤:飲み合わせが悪く併用により悪影響の可能性のある薬剤
 長期投与:6 か月の間に 120 日分以上同一薬剤が投与され、効能低下の可能性のある
状態
 重複服用:同時期に複数の医療機関から同じ薬剤が投与されている状態


② 「ナッジ理論」を活用した行動変容を促す表現、レイアウトの工夫
受け取った加入者が通知を読まずに捨てることの無いように中身を読みたくなるような表
紙の表現の工夫、そして読んだ後にかかりつけ医に持参してお薬の相談をしてもらう行動
につながるような中身の表現の工夫を施しました。その工夫においては、近年、行動変容を
促す方法論として注目を集めている「ナッジ理論」を採り入れています。




ポリファーマシー対策通知の表紙イメージ
③ プロフェッショナルによる監修
本通知の企画においては著名な 2 名のプロフェッショナルに監修を委嘱しています。医療
監修は、高齢者への適切な薬物使用について研究されている東京大学大学院医学系研究科
老年病学・教授の秋下雅弘先生。日本老年医学会理事長、日本老年薬学会代表理事等学会役
員を多数務められています。また、
「高齢者医薬品適正使用検討会」座長代理、
「高齢者医薬
品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ」主査等厚生労働省の複数の委員を務め
られています。
次に、通知の効果を高める表現、レイアウト等の監修は、元 NHK の科学・環境番組部 専
任ディレクター・北折一氏。NHK の人気健康番組の制作に立ち上げから 18 年間携わり、消
費者の立場から見て本当に有益・有効な番組とは何かを追求されました。現在は主に健康教
育の分野で「健康情報の読み解き方・伝え方」等の講演を行うほか、執筆活動もされており
著書多数。
「伝える」ことのプロフェッショナルです。


これら独自の特長を有する「ポリファーマシー対策通知」によって、保険者におけるポリフ
ァーマシー対策が進展し、JMDC のビジョンである「健康で豊かな人生をすべての人に」に
また一歩近づければこの上ない喜びです。今後もデータと ICT を活用した新サービスの開
発に邁進してまいりますのでどうぞご期待ください。


■データヘルス・予防サービス見本市 2020 出展
2020 年 12 月 1 日、2 日と大阪国際会議場で開催される「データヘルス・予防サービス見本
市 2020(厚生労働省 予防・健康インセンティブ推進事業)」に JMDC が出展いたします。見
本市内の出展者セミナーでは本サービスについても紹介いたします。12 月 2 日(水)11 時
25 分より 10 階会議室 1004・1005 特設ステージにて講演します。
データヘルス・予防サービス見本市 2020 公式サイト: https://www.datahealth-expo.jp/


【株式会社 JMDC について】
医療ビッグデータ業界のパイオニアとして 2002 年に設立され、
「データと ICT の力で持続
可能なヘルスケアシステムを実現する」をミッションとしています。5 億 4,000 万件以上の
レセプトデータと 2,600 万件以上の健診データ(2020 年 3 月時点)の分析に基づく保険者向
け保健事業支援、医薬品の安全性評価や医療経済分析等のサービスを展開しています。また、
健康度を示す指標(健康年齢)や健康増進を目的とした PHR サービス(Pep Up)等のデータ
を活用したプロダクト開発も進めております。
URL:https://www.jmdc.co.jp/


【本件に関するお問い合わせ先】
保険者顧客の皆様は当社担当営業にお問い合せください。
その他の皆様は下記にお問い合わせください。
株式会社 JMDC 経営管理 広報担当
TEL:03-5733-5010 Email:jmdc-pr@jmdc.co.jp

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