『当社グループの経営に関する考え方及び方針等』(2020年2月)に関するお知らせ

2020 年2月7日
株主・投資家の皆様へ
会 社 名 株式会社バンク・オブ・イノベーション
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 樋口 智裕
(コード番号:4393 東証マザーズ)
問合せ先 取締役 CFO 経営管理部長長 内
河 三佳
(TEL. 03-4500-2899)




『当社グループの経営に関する考え方及び方針等』(2020 年2月)
に関するお知らせ


拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
本日、株主・投資家の皆様に対して、2019 年7月 26 日に開示した『当社経営に関する考え方
及び方針等(更新)
』を下記の通り更新し、発信いたします。一歩ずつにはなりますが、株主・
投資家の皆様と当社経営陣でお互いにとってより良い関係の構築に資することができればと考
えております。
敬具





『当社グループの経営に関する考え方及び方針等』
(2020 年2月)


<企業理念の追求>
当社の企業理念はロマン(世界で一番「思い出」をつくるエンターテイメント企業)と
企業信念(良いものは必ず評価される)により構成されております。
子どもの頃からのテレビゲームやカードゲームなど、色々なゲームで遊んだことが経営陣
自身の思い出に残っているように、人々にはスポーツ、映画、音楽など、ゲームに限らず、
様々なエンターテイメントの思い出が残っているものだと考えております。
そして今、子どもの頃からの思い出を積み重ねた私たちが、人々に思い出を作っていく立場
となり、
「20 年先、30 年先にも残るような価値ある IP(Intellectual Property:知的財産)を
作りたい」という強い気持ちをもちながら、日本を中心に世界中、そして世代を問わず思い出を
届けていける会社となることを目指し、エンターテイメント領域において広く社会に貢献
できる企業となるよう、経営陣、従業員一丸となって、一層精励してまいります。


<当社グループの経営における受託者責任>
当社グループは、中長期的に当社株式1株当たり株主価値(※1)を向上させていくことが当
社グループの経営における受託者責任であると考えており、その責任を果たすためにあらゆる
経営判断を行っております。
今後も、企業理念と誠実な経営を念頭に、事業を通して株主価値の源泉となる将来フリー・キ
ャッシュ・フロー(※2)の最大化を目指し、中長期的に当社株式1株当たり株主価値を向上さ
せてまいりたいと考えております。


※1 株主価値を発行済株式総数で割ることによって算出される数値です。

※2 当社グループでは、「将来における営業利益をベースにしたキャッシュ・イン・フロー側(+)からキャッシ

ュ・アウト・フロー側(-)を差し引いたものであると整理しております(簡略化のため、税金及び償却費等

は除く。以下の項目においても同じ。。以下、
) 「将来 FCF」といいます。



<独自の強みの追求>
競争社会においては、何も対策をしなければ、当然に将来 FCF は悪化し、当社グループの全て
のステークホルダーが損失を被ることになりかねません。当社グループはそのような状態にな
らないように、独自の強みにもとづく競争優位なものを確立・強化し続けてまいります。


<良いものづくり>
当社グループは、「品質最優先」を開発における最重要事項とし、前述の受託者責任を果たす
ためには、新作ゲームアプリ等をヒットさせることが何よりも重要であると考えております。ま
た、
「配信開始期限を設けず、品質に納得したときに配信開始する」こととし、良いものづくり
をしたいと考えている経営陣と従業員が互いに尊重しながらゲーム及びサービスの開発を行っ
ていくことによって、お客様の満足度最大化、そして将来 FCF 最大化に繋がっていくものと考え
ております。よって、品質よりも配信開始時期を優先して経営を行うことは新作ゲームアプリ等
のヒットの可能性を下げてしまうものであるという認識のもと、個々の新作ゲームアプリ等に
ついて、配信開始時期をお約束するなどといったご要望にはお応えいたしかねますことを何卒
ご理解賜りたく存じます。


<投資拡大コントロール>
当社グループは、将来 FCF を高めるにあたって、営業利益を拡大させることだけではなく、過
度な投資拡大を抑えることも非常に重要であると考えております。
そのため、当社グループでは、たくさんのゲームやサービスを作って、そのうち一部のみがヒ
ットする(多くが失敗する)のではなく、
「当社グループの経営資源でヒットできる本数のみ作
る」という、投資額の急拡大を避ける経営を行ってまいります。




<IP>
大手企業などが保有する長い歴史のある IP は、独自に生み出したコンテンツを成功させる
だけにとどまらず、長い年月をかけて発展させることによって世界中に浸透させ、会社の財産
として価値を高めているものと考えております。
有力 IP を有する大手企業との協業によって成長を目指すという戦略も考えられますが、
当社グループとしては、そのような大手企業と同じように、ゲームやサービスをヒットさせるだ
けでなく、 年先、 年先にも残るような価値ある IP を作っていきたいという強い気持ちがあ

ります。そのような IP を作っていくにあたっては、多くの時間が必要になりますが、実現を目
指してまいりたいと考えております。


<売上規模の拡大とそれに伴うリスク>
当社グループは、
「品質最優先」の方針のもと、既存ゲームアプリの長期運営並びに自社 IP と
しての育成を行いつつ、高品質の新作ゲームアプリ、新規サービスの開発・運営等によって、数
年ごとに年間売上高を数倍規模に引き上げていくことを目指しております。
当社グループの新作ゲームアプリ等は、自社 IP かつ自社開発であることから利益率が高く、
ヒットによって大きなリターンを得られる可能性がある一方、開発及び運営本数を絞っている
ことによって売上高が損益分岐点売上高を下回る期間においては営業損益がマイナスとなるリ
スクが存在することをご理解賜りたく存じます。
決算数値としては、当社グループの経営を中長期の時間軸で進めていった結果、3年間をひと
まとまりにした売上高及び営業利益をそれぞれ推移として並べたときに、増収増益の形となる
ようにしてまいりたいと考えております。そのため、当社グループは、例えば1年のような短期
間における営業利益の減少が見込まれる状況にあるとしても、投資を行うことによって将来 FCF
が高まると判断した場合には、継続的に必要十分な投資を行ってまいります。よって、四半期及
び通期の決算数値については、中長期的に当社株式1株当たり株主価値を向上させていくにあ
たって、数値面の観点から進み具合をご確認いただくものとの位置づけで見ていただきたいと
考えております。


<海外展開>
当社は、現在、「ミトラスフィア」及び「幻獣契約クリプトラクト」の2タイトルについて
海外展開を進めております。また、今後の新作ゲームアプリについても海外展開を前提に行う方
向でありますが、過度な投資拡大を抑えるために海外拠点の設立等はせず、可能な限り日本国内
から自社により配信できるよう開発を進めております(許認可を要する国・地域は除く)



<新規サービス>
当社は、新規サービスにかかる事業について、2019 年 11 月5日に完全子会社(株式会社バン
ク・オブ・インキュベーション)を設立し、同社において開発を本格化させております。なお、


新規サービスをゲーム以外のサービスとしながらも、知見のないジャンルへの参入はリスクが
高いことから、過度な投資拡大を抑えながら、ゲームの開発・運営を通して積み上げてきた経験
をもとにスマートフォンアプリのサービスの開発を進めております。


<資金調達>
当社は、主に金融機関からの借入により資金調達を行っており、成長投資資金や将来不確実性
への備え、景気等が悪化した際における積極投資資金の確保を行っております。これらの資金を
確保したと判断した際には、利息負担を抑えるため、借入額を減少させていく予定であります。
また、新株発行による資金調達については、当社は当社株式1株当たり株主価値を向上させて
いきたいという観点から、極力実施しない方針であります。


<配当、自己株式取得及び株式分割>
当社は、内部留保して再投資を行うか、配当を行うかの判断について、中長期的に当社株式を
保有していただける株主・投資家の皆様にとって、どちらがプラスであるかを考えて行って
まいります。当面の間は、将来 FCF を高めるため、内部留保して再投資すべきと判断しておりま
すので、配当実施の可能性及びその実施時期等については未定となっております。
自己株式取得については、株価が割安と考えられる水準である場合において、他の配慮事項を
満たした時点で、株主還元として実施してまいります。
また、株式分割については、当面の間は実施しない方針でありますが、今後の株式市場の動向、
当社株式の株価水準や流動性等を総合的に勘案しながら、多面的な視点で検討してまいりたい
と考えております。


<IR 活動>
当社グループにおける IR 活動の目的は、株価のフェアバリューの達成であり、IR 活動は会社
に多くの価値をもたらす重要な業務であると認識しております。また、当社の株価は、事業の特
性上、相対的にボラティリティが大きくなるものと考えておりますので、そのボラティリティを
抑えることも IR 活動の重要な意義の一つと考えて IR 活動を実施しております。
当社グループの属する業界に対する株式市場の評価は、数年前と比較して全体的に厳しいも
のとなっております。新作ゲームアプリ等の発表や配信開始後に業績に反映されるまでに実施
する IR 活動の効果は、結果として短期的な株価の乱高下にとどまるものと考えられ、会社ひい
ては中長期保有株主・投資家の皆様にとって、IR 活動にかかるコストを超えるメリットが期待
できないのではないかと考えております。よって、当社グループは平時において、IR 以外の業
務により多くの経営資源を投入し、将来 FCF の最大化を目指すとともに、時機を見て、「株主価
値算定にあたって、将来 FCF を割引く際の割引率として用いられる資本コストを引き下げるこ
とによって、株主価値を高める」ことに繋がる状態になったものと判断しましたら、IR 活動を
充実化させていく方針とする結論に至っております。


なお、当社グループは、短期的な株価上昇・維持を目的とした株価対策は行わない一方で、日々
の株価変動により、中長期的に当社株式を保有していただける株主・投資家の皆様にご心配をお
かけしていることも事実であると重く認識しております。当社グループは、株価のボラティリテ
ィを抑えることを考慮しつつ、株主・投資家の皆様に当社をご理解いただくために重要あるいは
有益であると判断した情報(マイナス情報を含む)について、競争優位に関する情報を除き、
積極的かつ公平に開示していくことをお約束いたします。


<最後に>
当社グループでは、株価自体は価値を意味するものではなく、1株当たり株主価値についての
「現在の取引価格」であるという整理のもと、短期的には人気投票などの需給による変動
を通して、中長期的には価値に近づいていくものと考えております。その考えをベースに、当社
グループは、良いものづくりを行うことによって、将来 FCF を高め、その結果、中長期的に当社
株式1株当たり株主価値を向上させていくことが当社グループ経営における受託者責任である
と考えております。
例えば1年のような短期間でキャピタルゲインを得ようとされる方針の株主・投資家の皆様
におかれましては、短期間の当社グループの努力による株主価値の変化による株価上昇よりも、
需給による株価下落が大きくなることも考えられます。そのため、投資時よりも株価が下がる可
能性についてご留意頂きたく思います。いつ、いくらで株式投資するかは株主・投資家の自己判
断でありますので、当社グループがキャピタルゲインを保証することはできませんが、当社グル
ープとしましては、株価が割安と考えられる水準である場合において、当社グループ経営の中長
期の時間軸(3年以上先の将来)と同じ(もしくはそれ以上の)時間軸で投資していただければ、
キャピタルゲインを得られる可能性は高まるものと考えておりますので、当社株式に投資いた
だく際は中長期での投資をお願いしたいと考えております。そして、当社株式1株当たり株主価
値の向上に合わせて株価も上昇しそれらが近似して推移することで、一部の株主・投資家の経済
的損失によってではなく中長期的な当社株式1株当たり株主価値の向上によって、当社の全て
の株主・投資家の皆様におおよその当社株式保有期間及び保有割合に応じた経済的利益を受け
取っていただきたいと考えております(経済的利益をお約束するものではありません)。
株主・投資家の皆様におかれましては、ゲーム及びサービスの開発期間並びに運営期間を考え
た長い目線で見ていただきたいと考えており、
「誠実な経営」
「中長期的な当社株式1株当たり株
主価値の向上」のためのご助言を頂戴できますと大変ありがたく存じます。
以上


本資料は、現状想定している事業展開が前提であり、また将来の見通しに関する情報を含みます。これらは、本資料作

成日時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、将来の業績を保証するものではなく、様々な要因の変化等に

より、実際の業績とは異なる可能性があります。本資料の作成にあたっては、記載されている情報に誤り・遺漏等が無

いよう細心の注意を払っておりますが、その情報の正確性及び完全性を保証するものではありません。



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