テレビを通じて自宅が病室に AI・IoTを活用した在宅医療支援サービス「Smart Home Medical Care」を全国の医療機関向けに提供開始

Press Release
2018 年 4 月 26 日
報道関係者各位
株式会社オプティム
(東証一部、コード:3694)


テレビを通じて自宅が病室に
AI・IoT を活用した在宅医療支援サービス
「Smart Home Medical Care」を全国の医療機関向けに提供開始

AI・IoT・ビッグデータプラットフォームのマーケットリーダーである株式会社オプティム(以下 オプティム)
は、社会医療法人 祐愛会織田病院(以下 織田病院)※1 にて 2016 年 10 月 26 日より実証実験を行って
いる、AI・IoT を活用した在宅医療支援サービス「在宅医療あんしんパック」を、オプティムのサービスライ
ンナップとして正式に販売するにあたり、「Smart Home Medical Care」とサービス名称を改め、全国の医
療機関向けに提供開始いたします。

■背景
超高齢社会が現実のものとなり、さらに進展する中、医療は「治す医療」から、「治し支える医療」へと大
きな転換の時代を迎えました。とりわけ 2025 年には団塊の世代(約 800 万人)が 75 歳以上の後期高齢
者となると共に少子化による労働人口の減少は深刻で、医療や介護サービスの供給が追い付かなくなる
状況は喫緊の課題となっています。
政府は上記の流れを受け、2025 年に向けて、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で介護や
医療、生活支援サポートおよびサービスを受けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が
一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を目指しています。高齢者向けマーケットの市場規
模も 101.3 兆円、うち医療・医薬産業は 35 兆円、介護産業は 15.2 兆円との予測もあり※2、さまざまな企
業による取り組みが行われています。また、2018 年 2 月に厚生労働省の中央社会保険医療協議会から
公表された 2018 年度診療報酬改定では、「オンライン在宅管理料」や「遠隔モニタリング加算」などが新
設されました。政府は医療施設での療養から在宅医療への転換を推進しており、医療機関は患者が在宅
でも安心して生活できるような環境を整える必要があります。

■「Smart Home Medical Care」とは
「Smart Home Medical Care」とは、オプティムの持つ AI・IoT 技術を活用して、在宅医療を支援するサ
ービスです。このサービスでは、高齢患者でも普段から慣れ親しんでいるテレビと、バイタルセンサーなど
の IoT 機器を用います。患者は、複雑な操作をすることなく、普段と変わらずテレビを見ているだけで本サ
ービスを利用することができ、テレビ画面上で医師の顔をみながらビデオ通話が行えます。
また、さまざまなバイタルセンサーと連携して、機器から取得されたバイタルサインを共有したりすること
ができるため、自宅に居ながらも院内で医師や看護師に見守ってもらっているような状態を実現すること
が可能です。
さらに患者の方だけではなく、利用する医療機関は、患者の方の介護状況管理や訪問介護に従事して
いるスタッフの位置情報や業務状況の管理も行えるため、業務の負荷軽減や効率化を実現し、在宅医療
のサービス向上が行えるようになります。
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「Smart Home Medical Care」サービスは、以下の機能を提供いたします。

 お声がけ機能
医療機関から患者に通話を発信すると、患者が利用しているテレビ※3 やタブレットが自動的に応答し
ビデオ通話を開始することができます。




 環境管理機能
室温センサーを用いて、患者宅の室温を管理することができます。室温が一定の温度を超えると、医
療機関側に緊急アラートが通知されるため、夏場に多い患者の熱中症予防に繋げることが可能です。

 体調管理機能
ヘルスケア機器やバイタルセンサーを連携することで、バイタルデータを医療機関で管理できます。

 ダッシュボード機能
患者の情報やお声がけ対応状況を一覧で確認することができます。環境管理機能で通知された緊
急アラートやこれまでのアラート件数推移も、グラフによって一目で分かりやすく確認することが可能
なため、業務全体の概況を把握することができます。

 患者管理機能
患者の入退院状況や機器の利用状況、お声がけ管理などを一元管理できます。

 動態管理機能
医療機関に従事するスタッフのタブレット所持情報や、現在位置や作業進捗などの訪問状況を管理
できます。
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■織田病院との実証実験について
2016 年 10 月 26 日より、在宅医療における「Smart Home Medical Care」の有用性について実証実験
を共同で実施しています。実証実験を通じて得られた結果の要旨を別紙にて掲載いたします。

■今後の展望
◆実証実験結果の分析および改善
織田病院での実証実験にて、多くの方より「Smart Home Medical Care」に関するご意見をいただきま
した。いただいたご意見を基に、品質改善・機能向上に努めます。また、新しい機能開発や機器の連携な
どに関して、織田病院などで引き続き実証していきます。

◆ナースコール機能の搭載
患者からナースコールを行うことにより、医療機関に通知され、患者からの呼び出しを知ることができる
機能です。双方向のコミュニケーションを実現し、患者の安心感を高めます。高齢患者からの利用性を向
上するため、これまでの構想にあったスマートウォッチを使用したナースコール機能を、誰もが直感的に
使える物理ボタンでも利用可能とすることとしました。

◆さまざまなヘルスケア機器やバイタルセンサーとの連携
患者の体調管理において、今後もあらゆるヘルスケア機器やバイタルセンサーを連携することで、患者
様を多角的に見守ることを可能にし、在宅医療の質を向上させます。

◆AI カメラの搭載
オプティムでは、自宅に AI しか見ることができない「AI カメラ」を設置し、取得した映像を「OPTiM Cloud
IoT OS」に搭載されている AI を用いて解析することで、転倒動作や長時間不在などの異常を検知できる
ように努めます。AI カメラはプライバシーに配慮しており、基本的に映像は AI のみが見守りをしています。
異常を検知した時は「OPTiM Cloud IoT OS」から病院や家族へ通知し、家族の許可を得た上で、初めて
病院から映像を見ることができる仕組みとなっています(特許出願中)。今後、有用性を実証していきます。

■社会医療法人 祐愛会織田病院 理事長 織田 正道からのコメント
すでに日本は超高齢社会が現実のものとなりさらに進展しています。国は「地域包括ケアシステム」の
構築を進めており、当院も「住み慣れた地域で自分らしく最後まで」の実現をめざし、高齢の患者様が安心
して在宅での生活を続けることができるように、ICT 活用による在宅見守りシステムの構築を株式会社オ
プティムと共に進めて来ました。そして、約 2 年に渡る当院での実証実験の結果、在宅医療において現場
ニーズを取り入れた有用なシステムが実現しました。この「Smart Home Medical Care」は、今後、在宅医
療を補完し「地域包括ケアシステム」の一端を担う有用なシステムになると確信しております。

「Smart Home Medical Care」についての詳細は、以下の Web サイトをご確認ください。

「Smart Home Medical Care」サービスページ:
https://www.optim.co.jp/medical/shmc/




※1 所在地:佐賀県鹿島市、理事長:織田 正道
※2 出所:みずほ銀行、みずほ産業調査 Vol.39 2012 年発行「特集:日本産業の中期展望」より。
※3 対応できない機種もございます。
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【オプティムの目指す、オプティマル事業とは】
~Optimal【形】最適な、最善の、最も有利な~
急速なインターネット普及に伴い、これまでネットを利用したことのないユーザーがネットを利用する機
会が増えており、このユーザー層にとって現状のネットは必ずしも使いやすいものではありません。このよ
うな状況にあって、ネットを空気のように快適で、息をするように無意識に使えるサービス・インフラに変え
ていく。オプティマル事業とは、そのためのオプティム独自の最適化技術によるサービス事業の総称です。

製品情報: https://www.optim.co.jp/products
Facebook ページ: https://www.facebook.com/optimjpn
Twitter ページ: https://twitter.com/optim_jpn

【株式会社オプティムについて】
商号: 株式会社オプティム
上場市場: 東京証券取引所市場第一部
証券コード: 3694
URL: https://www.optim.co.jp
佐賀本店: 佐賀県佐賀市本庄町 1 オプティム・ヘッドクォータービル
東京本社: 東京都港区海岸 1 丁目 2 番 20 号 汐留ビルディング 21 階
代表者: 菅谷 俊二
主要株主: 菅谷 俊二
東日本電信電話株式会社
富士ゼロックス株式会社
設立: 2000 年 6 月
資本金: 442 百万円
主要取引先: NTT コミュニケーションズ株式会社、株式会社 NTT ドコモ、株式会社大塚商会、キヤ
ノンマーケティングジャパン株式会社、KDDI 株式会社、株式会社小松製作所、ソフト
バンク株式会社、西日本電信電話株式会社、パナソニック ソリューションテクノロジ
ー株式会社、東日本電信電話株式会社、富士ゼロックス株式会社、リコージャパン株
式会社など(五十音順)
事業内容: ライセンス販売・保守サポートサービス(オプティマル)事業
(IoT プラットフォームサービス、リモートマネジメントサービス、サポートサービス、そ
の他サービス)
【Copyright・商標】
※ 記載の会社名および製品名は、各社の登録商標および商標です。
※ 本プレスリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合
わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。


【本件に関する報道機関からのお問い合わせ先】
株式会社オプティム マーケティング広報担当 村上
TEL: 03-6435-8570 FAX: 03-6435-8560
E- Mail : press@optim.co.jp
Smart Home Medical Care サービスページ: https://www.optim.co.jp/medical/shmc/
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別紙

「Smart Home Medical Care」実証実験結果要旨
■目的:
在宅医療における「Smart Home Medical Care」の有用性について実証実験を株式会社オプティム(以下
オプティム)と社会医療法人 祐愛会織田病院(以下 織田病院)との共同で実施しました。

 対象者 織田病院のスタッフ 21 名および通院患者 47 名
 期間 2016 年 10 月 26 日~2018 年 3 月 8 日
 調査方法 スタッフへのアンケート調査(オプティム所定のアンケート用紙への記入)
患者へのアンケート調査(織田病院所定のアンケートへの回答)

■結果:

アンケート調査の結果、約 5 割のスタッフが「Smart Home Medical Care」の利用により業務改善につ
ながったと回答しました。最も多かった理由としては、「不必要な臨時訪問の削減等による業務量の削
減ができた」でした。また、約 6 割の患者が「Smart Home Medical Care」を利用することにより安心感
につながったと回答しました。
また、「Smart Home Medical Care」の特長でもあるテレビを用いたビデオ通話の仕組みについて、ス
タッフの 9 割の方からご賛同をいただき、患者からの意見でも、タブレットよりテレビのほうが使いやす
いという結果となりました。


対象スタッフ 21 名の年代別割合
年齢 ~20 代 30 代 40 代 50 代~ 未回答
人数 5% 9% 38% 48% 0%

対象患者 47 名の年代別割合
年齢 70~74 75~79 80~84 85~89 90~94 未回答
人数 13% 19% 26% 17% 23% 2%
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<業務改善に関する結果(スタッフ)>
スタッフに対し、『「Smart Home Medical Care」を利用することで自身の業務改善につながったか』を調
査したところ、43%の方が「自身の業務が改善につながった」と回答しました。具体的な改善内容として、
「業務量が削減した(44%)」が多く挙げられています。具体的には、遠隔から患者の様子を見れることに
より、前日に気になった点をすぐ確認でき、臨時訪問の削減につながったという意見がありました。


「Smart Home Medical Care」を使うことによって、
ご自身の業務が改善されたと思いますか?




思う
どちらともいえな 43%

48%



思わない
9%

思う 思わない どちらともいえない




業務改善ができた理由(複数回答可)


業務量の削減ができた

効率が上がった

関係者との連携がしやすくなった

その他

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 50%
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<在宅利用の質向上に関する結果(患者)>
患者に対し、「Smart Home Medical Care」を利用することによる安心感について調査したところ、
「Smart Home Medical Care」を利用する前では半数以上の 56%が「どちらともいえない」という回答であ
ったのに対し、利用後では「良い」「非常に良い」という回答が増加し、59%となりました。


安心感


利用前



利用後


0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非常に良くない 良くない どちらともいえない 良い 非常に良い


<テレビの利用に関する結果>
「Smart Home Medical Care」の課題の一つとして、高齢者の多くがタブレットを扱えないことが挙げら
れていました。実証実験初期では「Smart Home Medical Care」でビデオ通話を実施する際にタブレットを
利用していましたが、高齢患者でも扱えるような、IT リテラシーが高くなくとも利用しやすいサービスを実現
するために、日ごろからご利用されているテレビを用いてビデオ通話ができるように改良しました。

上記の対応を踏まえ、スタッフの方へ「Smart Home Medical Care」においてテレビを用いたことについ
て、「患者様がテレビを使ってビデオ通話ができることをよいと思いますか?」という調査を行ったところ、
90%の方に「良いと思う」とのご賛同をいただきました。また、ご賛同いただいた理由について「抵抗感の
ないテレビを用いることで患者様の反応がよかった(53%)」「大きな画面で表示されることにより、目の悪
い患者も映像を見やすく、ビデオ通話がしやすい(37%)」というご意見がありました。


患者様がテレビを使ってビデオ通話ができることをよいと思いますか?

どちらともいえない
10%
思わない
0%




思う
90%

思う 思わない どちらともいえない
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患者様の反応 53%




ビデオ通話のしやすさ 37%




テレビを用いる独自性 32%




その他 47%


0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%


また、患者へ「Smart Home Medical Care」に対する使用感に関する調査を行ったところ、タブレットを
利用した患者で「非常に良い」「良い」と回答した患者は 43%だったのに対し、テレビを利用した患者だと
72%となりました。


使いやすさ


テレビ


タブレット


0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非常に良くない 良くない どちらともいえない 良い 非常に良い

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