『当社経営に関する考え方及び方針等』に関するお知らせ(更新)

2019 年7月 26 日
株主・投資家の皆様へ
会 社 名 株式会社バンク・オブ・イノベーション
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 樋口 智裕
(コード番号:4393 東証マザーズ)
問 合 せ 先 取締役 CFO 経営管理部長長 内
河 三佳
(TEL. 03-4400-1817)




『当社経営に関する考え方及び方針等』に関するお知らせ(更新)


拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
本日、株主・投資家の皆様に対して、『当社経営に関する考え方及び方針等』を下記の通り
更新し、発信いたします。一歩ずつにはなりますが、株主・投資家の皆様と当社経営陣でお互い
にとってより良い関係の構築に資することができればと考えております。
敬具





『当社経営に関する考え方及び方針等』


<企業理念の追求>
当社の企業理念はロマン(世界で一番「思い出」をつくるエンターテイメント企業)と
企業信念(良いものは必ず評価される)により構成されております。
子どもの頃からのテレビゲームやカードゲームなど、色々なゲームで遊んだことが経営陣
自身の思い出に残っているように、人々にはスポーツ、映画、音楽など、ゲームに限らず
様々なエンターテイメントの思い出が残っているものだと考えております。
そして今、子どもの頃からの思い出を積み重ねた私たちが人々に思い出を作っていく立場
となり、
「20 年先、30 年先にも残るような価値ある IP(Intellectual Property:知的財産)を
作りたい」という強い気持ちをもちながら、日本を中心に世界中、そして世代を問わず思い出を
届けていける会社となることを目指し、エンターテイメント領域において広く社会に貢献
できる企業となるよう、経営陣、従業員一丸となって、一層精励してまいります。





<当社経営における受託者責任>
当社は、中長期的に当社株式1株当たり株主価値を向上させていくことが当社経営における
受託者責任であると考えており、当社経営におけるあらゆる判断は、その責任を果たすために
行っております。当社株式1株当たり株主価値は、株主価値を発行済株式総数で割ることによっ
て算出される数値であり、その株主価値の源泉となるものは将来フリー・キャッシュ・フロー
(以下、将来 FCF)であります。
今後も、誠実な経営を心掛けながら、将来 FCF の最大化を目指し、その結果として中長期的に
当社株式1株当たり株主価値を向上させてまいりたいと考えております。


<独自の強みの追求>
競争社会においては、何も対策をしなければ当然に 将来 FCF は悪化し、当社の全ての
ステークホルダーが損失を被ることになります。そのような状態にならないように、当社は、
独自の強みにもとづく競争優位なものを確立・強化し続けてまいります。


<良いものづくり>
当社は、
「品質最優先」を開発における最重要事項としております。そして前述の受託者責任
を果たすため、新作タイトルについてはヒットさせることが何よりも重要であることから、
「配信開始期限を設けず、品質に納得したときに配信開始する」という方針としております。
配信開始時期を気にして経営を行うことは新作タイトルのヒットの可能性を下げてしまう
ものであると考えておりますので、個々の新作タイトルについて、配信開始時期をお約束する
などといったご要望にはお応えいたしかねますことを何卒ご理解賜りたく存じます。
配信開始時期に追われることなく、良いものづくりをしたいと考えている経営陣と従業員が
互いに尊重しながらゲーム及びサービスの開発を行うことが、お客様の満足度最大化に繋がり、
その結果、将来 FCF 最大化に繋がっていくものと考えております。


<投資拡大コントロール>
将来 FCF は、将来における営業利益をベースにしたキャッシュ・イン・フロー側(+)から
投資によるキャッシュ・アウト・フロー側(-)を差し引いたものであると整理すると、
営業利益を拡大させることのみでなく過度な投資拡大を抑えることも、将来 FCF を高める
にあたって非常に重要であると考えております(簡略化のため税金、償却費等を記載して
おりません)。
そのため、当社では、投資額の急拡大を避けながら経営をしております。具体的には、
「たくさんタイトルを作って、そのうち一部のみがヒットして、多くが失敗する」という形
ではなく、「当社の経営資源でヒットできる本数のみ作る」という形を選択しております
(ヒットをお約束するものではありません)





<IP>
大手企業などが保有する長い歴史のある IP は、独自に生み出したコンテンツを成功させる
だけにとどまらず、長い年月をかけて発展させることによって世界中に浸透させ、会社の財産
として価値を高めているものと考えております。
有力 IP を有する大手企業との協業によって成長を目指すという戦略も考えられますが、
当社としては、そのような大手企業のようにゲームをヒットさせるだけでなく、20 年先、
30 年先にも残るような価値ある IP を作っていきたいという強い気持ちがあります。
そのような IP を作っていくにあたっては、多くの時間が必要になりますが、実現を目指して
まいりたいと考えております。


<海外展開>
当社は、現在、「ミトラスフィア」及び「幻獣契約クリプトラクト」の2タイトルについて
海外展開を進めておりますが、今後の新作タイトルにおきましても海外展開を前提に行って
いきたいと考えております。
なお、海外展開の際は、可能な限り日本から海外に配信することを考えており、過度な投資拡
大を抑えるため海外拠点の設立等は予定しておりません。


<新規事業>
当社は、現在、ゲーム以外のサービスのプロトタイプ開発に取り組んでおります。
知 見のない ジャンル への参 入はリス クが高い こと か ら、過度 な投資拡 大を抑 え ながら
スマートフォンゲーム事業での当社の強みを活用した、スマートフォンアプリのサービスを
構想しております。


<借入、新株発行>
当社は、成長投資資金や将来不確実性への備えだけでなく、景気等が悪化した際における
積極投資資金を確保するため、主に金融機関からの借入により資金調達を行っております。
これらの資金を確保したと判断した際には、利息負担を抑えるため、借入額を減少させていく
予定であります。
新株発行による調達については、当社は当社株式1株当たり株主価値を向上させていきたい
と考えておりますので、極力実施しない方針であります。


<配当、自己株式取得>
当社は、内部留保して再投資を行うか、配当を行うかの判断について、中長期的に当社株式を
保有していただける株主・投資家の皆様にとって、どちらがプラスであるかを考えて行って
まいります。当面の間は、将来 FCF を高めるため、内部留保して再投資すべきと判断しており
ますので、配当実施の可能性及びその実施時期等については未定となっております。


自己株式取得については、株価が割安と考えられる水準である場合において、他の配慮事項を
満たした時点で、株主還元として実施してまいります。


<決算数値>
当 社は、例 えば1年 のよう な短期間 における 営業利 益 の減少 が見込ま れ る状 況にある
としても、投資を行うことによって将来 FCF が高まると判断した場合には、継続的に必要十分な
投資を行ってまいります。
決算数値としては、当社経営を中長期の時間軸で進めていった結果、3年間をひとまとまり
にした売上高及び営業利益をそれぞれ推移として並べたときに、増収増益の形となるように
してまいりたいと 考えております。そのた め、四半期及び通期の 決 算数値については、
中長期的に当社株式1株当たり株主価値を向上させていくにあたって、数値面の観点から
進み具合をご確認いただくものとの位置づけで見ていただきたいと考えております。


<最後に>
当 社では、 株価 自体 は価値 を意味す るもので はなく 、1株当 たり株主 価値に ついての
「現在の取引価格」であるという整理のもと、短期的には人気投票などの需給により変動
するものの、中長期的には価値に近づいていくものと考えております。
その考えをベースに、当社は、良いものづくりを行うことによって、将来 FCF を高め、
その結果、中長期的に当社株式1株当たり株主価値を向上させていくことが当社経営における
受託者責任であると考えております。
例えば1年のような短期間でキャピタルゲインを得ようとされる方針の株主・投資家の皆様
におかれましては、短期間の当社の努力による株主価値の変化による株価上昇よりも、需給に
よる株価下落が大きくなることも考えられます。そのため、投資時よりも株価が下がる可能性に
ついてご留意頂きたく思います。いつ、いくらで株式投資するかは株主・投資家の自己判断で
ありますので、当社がキャピタルゲインを保証することはできませんが、当社としましては、
株価が割安と考えられる水準である場合において、当社経営の中長期の時間軸(3年以上先の
将来)と同じ(もしくはそれ以上の)時間軸で投資していただければ、キャピタルゲイン
を得られる可能性は高まるものと考えておりますので、当社株式に投資いただく際は
中長期での投資をお願いしたいと考えております。そして、当社株式1株当たり株主価値の向上
に合わせて株価も上昇しそれらが近似して推移することで、一部の株主・投資家の経済的損失に
よってではなく中 長期的な 当社株式1株当 たり 株主価値の向上によ って 、当社の全ての
株主・投資家の皆 様に 当社株式保有期間及 び保有 割合に応じた経済 的利益を受け取って
いただきたいと考えております(経済的利益をお約束するものではありません)

株主・投資家の皆様におかれましては、ゲーム及びサービスの開発期間及び運営期間を考えた
長い目線で見ていただきたいと考えており、「誠実な経営」「中長期的な当社株式1株当たり
株主価値の向上」のためのご助言を頂戴できますと大変ありがたく存じます。


IR 活動は、会社に多くの価値をもたらす重要な業務であるものと認識しております が、
現状は、IR 活動が「資本コストを引き下げることにより株主価値を高める」ことにつながり
にくい状態(※)であると考えております。時機を見て「資本コストを引き下げることにより
株主価値を高める」ことにつながる状態になったものと判断しましたら、IR 活動をより充実
させてまいりたいと考えております。
当社は、短期的な株価上昇・維持を目的とした株価対策を行いませんが、一方で、株価変動に
より、中長期的に当社株式を保有していただける株主・投資家の皆様にご心配をおかけしている
ことも事実であると考えております。当社は、株主・投資家の皆様に当社をご理解いただくため
に重要あるいは有益であると判断した情報(マイナス情報含む)について、競争優位に関する
情報を除き、積極的かつ公平に開示していくことをお約束いたします。


(※)
当社の属する業界に対する株式市場の評価は、数年前と比べて、全体的に厳しいものとなって
いると考えております。そのため、新作タイトルを配信開始して、それが業績に反映されるまで
に実施する IR 活動の効果は、結果として短期的な株価上昇程度にとどまる(一度上昇してすぐ
に下がる)ものと考えられます。その場合、会社にとって(ひいては中長期保有株主・投資家の
皆様にとって) その IR 活動コストを超えるメリットが期待できないのではと思われます。
、 これ
は、IR 活動が、「株主価値算定にあたって、将来 FCF を割引く際の割引率として用いられる
資本コストを引き下げることによって、株主価値を高める」ことにつながりにくい状態であり、
むしろその状態においては、将来 FCF の最大化のためにその経営資源を別の業務に割くべき
と考えられます。
このような株式市場の「見方」がある現状において、株式市場の評価を上げていくには、
既存タイトルをし っかり運営したうえで 、 新作タイトルを配信して それをヒットさせ、
実績を積み上げていくことが重要であると認識しております。時間がかかるものでありますが、
株主・投資家の皆様に、将来、保有の程度に応じた経済的利益を受け取っていただけるよう、
経営陣・従業員ともに精励してまいりますので、長い目で応援していただけますと幸いです。


以上




本資料は、現状想定している事業展開が前提であり、また将来の見通しに関する情報を含みます。
これらは、本資料作成日時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、将来の業績を保証
するものではなく、様々な要因の変化等により、実際の業績とは異なる可能性があります。
本資料の作成にあたっては、記載されている情報に誤り・遺漏等が無いよう細心の注意を払って
おりますが、その情報の正確性及び完全性を保証するものではありません。


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