上場企業の株主総会議決権行使におけるブロックチェーンの実証実験が成功

報道発表資料
2017 年 6 月 27 日
インフォテリア株式会社

上場企業の株主総会議決権行使におけるブロックチェーンの実証実験が成功
主催者でも改ざんできない公正性・ダウンタイムゼロで 24 時間投票可能・安価なシステム構築費用
などのブロックチェーン導入メリットを確認。実用化に向けて銀行 API などとの連携を推進!

インフォテリア株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:平野洋一郎、証券コード:
3853、以下、インフォテリア)は、同社の第 19 回定時株主総会〔2017 年 6 月 24 日(土)13:30
より開催〕を題材とした、議決権行使におけるブロックチェーン※1の実証実験が成功したことを
発表します。この成功により、発行企業や信託銀行などの主催者でも改ざんできない公正性やシ
ステム構築費用が安価であることなどブロックチェーンの有用性が実証されました。

■実証実験の概要
ブロックチェーンは、フィンテックの中核技術として金融業界における適用が注目されていま
すが、この実証実験ではあらゆる業界の「株式会社」にブロックチェーンが適用可能であること
を示すものです。上場企業が実施する株主総会の議決権行使における実証実験は世界初※2となり
ます。この実証実験では、希少性のあるトークン(デジタルアセット)を議決権として使用する
ことにより、株主総会主催者であるインフォテリアですらデータ改ざんができない公正で透明性
の高い投票システムの実現を証明しました。

<投票率と投票結果の一例(第1号議案)>




<実験環境の仕様>
使用したブロックチェーン プライベート・ブロックチェーン「mijin」※3
使用サーバー Microsoft Azure を 4 リージョン使用
Node 数 4 ヵ所(場所:西日本、東南アジア、アメリカ西、ヨーロッパ北)
システム構成図 https://www.infoteria.com/jp/m/?t=y7m4xn8v
実証実験 参加者 289 名(当社株主および模擬株主が混在)
第1号議案:定款の一部変更の件(実証実験でも賛成にて可決)
議案の内容
第2号議案:取締役4名選任の件( 〃 )
実験環境の構築・運用費 約 100 万円(人件費含む)


<投票推移>




■今後のブロックチェーンへの取り組み
インフォテリアは、2017 年 4 月より新たに「ブロックチェーン事業推進室」を設置し、ブロッ
クチェーンを活用した事業開発を積極的に推進しており、今回の実証実験もその一環となりま
す。インフォテリアでは、このように金融用途にかぎらずさまざまな分野でのブロックチェーン
の適用を技術側面から積極的に推進してまいります。
また、今後の当社株主総会においても、信託銀行など関連金融機関との調整を図りながら適用
領域を更に広げた実証実験の実施を行う予定です。さらに、関連領域として公職選挙や各種投票
などへの展開も視野にいれながら、技術の普及と社会の理解を促進してまいります。

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<今回の実証実験の特長>
➢ 基本技術としてプライベート・ブロックチェーンを用いて
いること
➢ 株主毎に異なる票数を持つことを可能としていること
➢ 議案毎に複数トークン(デジタルアセット)を同時に発行
して集計が可能であること
➢ 票数はリアルタイムで集計が可能であること(集計結果の
開示は総会当日を予定)
➢ 特別なアプリを必要とせず、PC、スマートフォン等から
投票が可能であること
➢ 票数の改ざんが株主総会主催者(インフォテリア)でも不
可能であること
➢ 投票期間内は 24 時間いつでも投票を受け付けられること
➢ 将来的に、信託銀行などからの API※4によって株主情報
を得ることを想定していること

なお、この投票はあくまでも実証実験であり、実際の株主総会の議決には反映されません。




■インフォテリア株式会社について( Web サイト https://www.infoteria.com/ )
1998 年に国内初の XML 専業ソフトウェア会社として設立されたインフォテリア株式会社は、
企業内の多種多様なコンピューターやデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスを開発・
販売しています。主力製品の「ASTERIA」は、異なるコンピューターシステムのデータをプログ
ラミングなしで連携できるソフトウェアで、大企業、中堅企業を中心に 6,117 社(2017 年 3 月末
現在)の企業に導入されています。また、「Handbook」は、営業資料や商品カタログ、会議資料
などあらゆる電子ファイルをスマートフォンやタブレットで持ち運べるサービスのスタンダード
として、現在 1,193 件(2017 年 3 月末現在)の企業や公共機関で採用されています。

■「ASTERIA WARP」について( Web サイト https://www.infoteria.com/jp/asteria )
ASTERIA WARP は、異なるコンピューターシステムのデータを、ノンプログラミングで連携
できるミドルウェアです。メインフレームやクラウド上のサーバーから表計算ソフトまで、様々
なシステム間の接続とデータの変換を行うロジックを複雑なプログラミングなしで行えることが
評価されています。また、企業向けデータ連携製品(EAI/ESB 製品)の国内市場において 10 年
連続市場シェア No.1 を獲得しています。

<プレスリリース 掲載 URL>
https://www.infoteria.com/jp/news/press/2017/06/27_01.php


※1:ビットコインによって発明された、P2P 方式によるデータ処理の基盤技術。複数のコンピューターが分散型
合意形成を行い、暗号署名しながらブロック単位で複数データを処理するのが特徴。安価なコンピューター
で稼働し、ゼロダウンタイムと、改ざん不可能なセキュリティを実現する。バックアップや冗長化も必要な
く、劇的なコスト削減が可能であり、キャパシティを超えても落ちないため、金融機関をはじめ様々な業界
で活用できる技術として注目されている。
※2:公開されている実証実験として。当社調べ。
※3:mijin は、クラウド上や自社データセンター内に、企業内や企業間で利用可能なプライベート・ブロックチ
ェーン環境を構築できるプラットフォーム。既存のデータベースや勘定システムを置き換えて劇的にコスト
を削減すると同時に、改ざん不可能なセキュリティ環境が構築できる他、実質ゼロダウンタイムを実現す
る。金融機関から電子マネー、ポイント、オンラインゲーム、ロジスティクスまで、幅広く利用できる。
( Web サイト http://mijin.io/ )
※4:Application Programming Interface の略でソフトウェアコンポーネントが互いにやりとりする際に使用す
るインタフェースの仕様。

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【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)】
インフォテリア株式会社 広報・IR 室:長沼史宏
TEL:03-5718-1297 / 携帯:080-7834-0841 / E-mail: press@infoteria.com

【実証実験に関するお問い合わせ先】
インフォテリア株式会社 ブロックチェーン事業推進室:森一弥
TEL:03-5718-1250 / FAX:03-5718-1261 / E-mail: blockchain@infoteria.com

インフォテリア、ASTERIA、Handbook はインフォテリア株式会社の登録商標です。
本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。





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