新AIサービス「AISI∀ Anomaly Detection」発売に関するお知らせ

2018 年 10 月 3 日
各 位
会 社 名 株式会社システムインテグレータ
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 梅 田 弘 之
(コード番号:3826 東証第一部)
問合せ先 取締役管理本部長 山 田 ひ ろ み
( TEL. 048-600-3880 )


新 AI サービス「AISI∀ Anomaly Detection」発売に関するお知らせ

当社は、ディープラーニング技術を使ったAI異常検知システム「AISI∀(アイシア)
Anomaly Detection(以下「AISI∀ AD」」を10月24日に発売する事となりましたのでお知らせい

たします。


「AISI∀ AD」は、生産現場での製品の品質検査で、これまで人による目視でしかできなかった
異常検知を、AI により自動でリアルタイムに異常検知できるシステムです。通常 AI システム導入
には多額のコストと時間がかかります。しかし「AISI∀ AD」は、異常検知に必要な機能を最初か
らオールインワンで装備しているため、安価で短期間に導入でき、AI に不慣れなユーザーやベン
ダーでも簡単に使いこなすことができます。
また、AI は学習により高精度の異常検知を行うことが可能となります。
「AISI∀ AD」は、学習
環境が整備されている「Microsoft Azure Learning Service」を使って学習し、その学習結果を
「Azure IoT Hub/Edge」を使って現場の IoT 端末とつながるエッジコンピュータに格納します。
これにより高速の AI 計算処理が可能となり、製造ラインに流れてくる製品の異常検知を「AISI∀
AD」でリアルタイムにモニタリングすることができます。
このような画像による AI 異常検知システムは、工場での生産分野だけでなく、医療分野、農業
分野、インフラ保全といったあらゆる分野への応用が可能となります。当社では「AISI∀ AD」を
より多くの分野に広げていく予定です。


「AISI∀ AD」の販売価格は、1 セット 500 万円からを予定しており、販売開始から 3 年で 8 億
円を見込んでおります。なお 2018 年 10 月 24 日からの販売開始となるため、2019 年 2 月期業績
に与える影響は軽微と見込んでおります。今後、業績に重大な影響を与えることが明らかになっ
た場合にはすみやかに開示いたします。


詳細につきましては、添付の「NEWS RELEASE」をご確認ください。
(添付)NEWS RELEASE
AI による自動異常認知サービス「AISI∀ Anomaly Detection」を発表


以上
NEWS RELEASE
報道関係各位
2018 年 10 月 3 日
株式会社システムインテグレータ


生産現場でリアルタイムに製品を検査する
ディープラーニングを使った異常検知システム「AISI∀ Anomaly Detection」を発表


株式会社システムインテグレータ(本社:さいたま市中央区 代表取締役社長:梅
田弘之、東証1部 証券コード 3826、以下「当社」
)は、ディープラーニング技術を
使って製品の品質検査を行う異常検知システム(AISI∀(アイシア) Anomaly
Detection、以下「AISI∀ AD」)を 2018 年 10 月 24 日に発売します。


◆これから一気に需要が広がる AI 異常検知分野に向けた製品
これまで製品の品質検査には、サイズや温度、圧力などのセンサーデータをもとに
品質チェックを行う検査装置が使われていました。しかし、これらの装置で検査でき
る範囲は小さく、工場内にはいまだに人が目視で検査しているラインが数多くありま
す。
ディープラーニングの登場により、これまで人でしかできなかった異常検知を AI
が行うことが可能になりました。その技術革新を背景に、現在、先駆的企業において
AI による異常検知の実用化に向けた POC(概念実証)が取り組まれています。しか
し、現状では AI のモデル作成を一から行っているため、コストと時間が非常にかか
っているのが大きなネックになっています。
そこで、当社は「ディープラーニングを使った異常検知」を行うのに必要な機能を
オールインワンで備えた異常検知システム「AISI∀ AD」を製品化しました。AI に不
慣れなユーザーやベンダーでも簡単に使えるため、すそ野を広げて、より多くの企業
が AI を使った異常検知を短期導入できるようになります。


◆クラウドで学習し、エッジで異常判定
ディープラーニングは、正常・異常を判断できる AI(分類器)を育成する学習プロ
セスと、出来上がった分類器を使って現場で異常検知を行う判定プロセスから構成さ
れます。
「AISI∀ AD」は、図 1 右のように学習環境が整備されているクラウド「Microsoft
Azure Learning Service」を使って学習します。学習済の分類器は、「Azure IoT
Hub/Edge」を使って簡単にエッジコンピュータに格納(デプロイ)することがで
きます。エッジとは、IoT 端末(ここではカメラの映像)から入力される膨大なデ
ータを、クラウドに流さないでも AI 処理できる現場コンピュータのことで、AI の
計算処理に向いた GPU チップを積むことにより高速処理が可能です。




図 1:「AISI∀ AD」のシステム環境


学習プロセスでは、図 2 のようにカメラで撮影した動画データをアノテーション
(ラベル付け)して学習データとし、それを機械学習(ディープラーニング)して
正常・異常を見分けられる分類器(AI モデル)を作ります。




図 2:学習プロセス


判定プロセスでは、図 3 のように製造ラインに流れてくる製品をカメラで撮影
し、動画の中の製品(オブジェクト)を自動検知した上で、分類器によって正常異
常を判定します。異常検知状況はリアルタイムにモニタリングできるほか、人が介
在して正常異常の最終確認を行ったり、異常箇所にヒートマップ(印)を付けたり
する仕組みも用意されています。
図 3:判定プロセス(本番運用)


図 4 はワッシャーの異常検知をモニタリングしている画面例です。エッジ端末で異
常判定された結果が続々とモニタに流れ、AI の判定のミスを人が訂正することも簡単
にできるようになっています。




図 4:ワッシャーの異常検知(リアルタイムモニタリング画面)


◆「正常データのみ学習」と「正常異常両方を学習」の 2 つのモデルに対応
ディープラーニングを使った異常検知を導入する際に問題となるのが学習データの
用意です。正常データならたくさんあるが、異常データはあまりないという現場が非
常に多いのです。そこで「AISI∀ AD」では、「正常データのみ学習するモデル」と
「正常異常両方を学習するモデル」の 2 モデルを装備し、いろいろな現場の事情に応
じた導入を可能としています。
モデルによって使われるディープラーニングのアルゴリズムは全く異なります。正
常品のみ学習するモデルでは、VAE(Variational Autoencoder)に代表される生成モデ
ルを利用し、当社独自技術のカメレオンフィルタを使ってノイズと異常を高精度で見
分けて異常箇所をヒートマップ表示します。
正常品と異常品の両方を学習するモデルでは、畳み込みニューラルネットワーク
(CNN)を使って高精度な判定が行えます。転移学習や水増しなどの技術により、少な
い学習データで訓練できる仕組みを標準装備していますので、
異常品のデータが少な
くても対応できます。


◆異常検知に必要な機能をオールインワンで装備
「AISI∀ AD」は、試行錯誤して一から AI モデルを作成するのではなく、異常検
知に必要な機能をオールインワンで装備しています。図 5 は、「AISI∀ AD」の主な
機能をモジュール別に表したもので、オブジェクト検知、正常・異常判定、異常表
示・監視、学習処理、クラウド連携などのモジュールから構成されています。




図 5:「AISI∀ AD」の主なモジュール


◆幅広い分野への応用
画像を使った異常検知システムは、工場で生産される製品だけでなくさまざまな
分野に応用ができます。例えば、内視鏡やエコーなどの動画を使って病気を発見す
る医療分野、農作物の生育状況や規格外農作物を自動仕分けする農業分野、ドロー
ン映像をもとに橋やトンネルなどのひび、破損を検知するインフラ保全など、
「AISI∀ AD」の仕組みでカバーできる分野は幅広くあります。
当社では、今後、より多くの分野に適用を広げていく予定です。
◆「AISI∀ AD」の価格と販売計画
「AISI∀ AD」の価格は、1 セット 500 万円~。販売計画は販売開始から 1 年で
1 億円、3 年で 8 億円を見込んでおります。


◆「AISI∀ AD」がベースとしている技術の解説
当社のブログ「ディープラーニングを使った異常検知」をご参照ください。
https://products.sint.co.jp/aisia/blog



【システムインテグレータについて】
会社名 株式会社システムインテグレータ
証券コード 3826 (東証一部)
所在地 埼玉県さいたま市中央区新都心11-2 ランドアクシスタワー32階
設立 1995年3月
代表者 代表取締役社長 梅田 弘之
資本金 3億6,771万円
URL http://www.sint.co.jp/
事業内容 ・パッケージ・ソフトウェアおよびクラウドサービス(SaaS)
の企画開発・販売、コンサルティング(ECソフト、ERP、開発
支援ツール、プロジェクト管理ツール、プログラミングスキル
判定サービスなど)
・AIを使った製品・サービスの企画開発および販売、AI関連のソ
リューションの提供・支援およびコンサルティング


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社システムインテグレータ
製品企画室:今井、桐生
TEL:048-600-3883
E-mail:aisia_ad@sint.co.jp


※記載されている商品名は、各社の商標または登録商標です。
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