軍艦島の鉄筋コンクリート建物の衛星による変位計測を開始-建物の自然倒壊メカニズムを把握-

平成 30 年6月 27 日


各 位
会 社 名 日 本 ア ジ ア グ ル ー プ 株 式 会 社
代表者名 代表取締役会長兼社長 山下 哲生
(コード番号 3751 東証第一部)
問合せ先 取 締 役 渕田 隆記
TEL (03)4476-8000(代表)


軍艦島の鉄筋コンクリート建物の衛星による変位計測を開始
~建物の自然倒壊メカニズムを把握~

当社の連結子会社である国際航業株式会社と国立研究開発法人建築研究所(理事長:緑川 光正)は、
長崎県長崎市端島(軍艦島)において、長崎市ならびに東京大学地震研究所の協力を得て、島内で築100
年を越える鉄筋コンクリート建物の経年劣化による変形を測位衛星により計測する共同研究プロジェクトを開
始しましたので、別紙の通りお知らせいたします。
なお、本件による当期の連結業績に与える影響は軽微であります。



(別紙)
プレスリリース資料
『軍艦島の鉄筋コンクリート建物の衛星による変位計測を開始
~建物の自然倒壊メカニズムを把握~』


以上
-News Release-
各 位
2018年6月27日
日本アジアグループ株式会社


軍艦島の鉄筋コンクリート建物の衛星による変位計測を開始
~建物の自然倒壊メカニズムを把握~

グリーン・コミュニティの実現を目指す日本アジアグループ株式会社(コード:3751、本社:東京都千代
田区、代表取締役会長兼社長:山下 哲生)傘下の国際航業株式会社(代表取締役社長:土方 聡、以
下「国際航業」)と国立研究開発法人建築研究所(理事長:緑川 光正)は、長崎県長崎市端島(軍艦島)
において、長崎市ならびに東京大学地震研 究 所 の協 力 を得 て、島 内 で築 100年 を越 える鉄 筋 コン
クリート建 物 の経 年 劣 化 による変 形 を 測位衛星により計測する共同研究プロジェクトを開始しまし
た。
当プロジェクトは、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用し
た「次世代衛星測位システム」を活用し、老朽化した鉄筋コンクリート建物の経年による変形を計測する
ことにより劣化状態を確認し、建物が自然倒壊に至るメカニズムを把握することを目的としています。
今回のプロジェクトは、世界遺産に付随する建物の内、日本最古といわれる鉄筋コンクリート建物をフ
ィールドにしたことと、GNSSを活用した建物の変形計測であることなど、日本初の取り組みになります。
このような建物の変形を計測する技術は、大地震の振動を受けた建物の変形を計測する技術に応用可
能と考えられており、大地震後の建物の診断技術の一つとして期待されています。
国 際 航 業 で は こ の 「 次 世 代 衛 星 測 位 シ ス テ ム 」 を 「 SMILEsafety ( Satellite-based Monitoring
Information system of Learning and Evaluation for safety)」と名付け、今後、建物の変形計測のみならず、
台風や集中豪雨、地震などが原因の土砂移動現象に対してその地表面の変位をとらえる技術として、
土木や防災の分野でも幅広く活用したいと考えています。


■変位計測の実施概要
場 所 : 長崎県長崎市端島(軍艦島) 30号棟屋上
センサ数 : 観測点8か所(30号棟屋上) 基準点2か所(島中央部の地盤上に設置)
計測時期 : 2018年4月25日工事完了、現在計測継続中




軍艦島30号棟 GNSSセンサ 30号棟屋上とセンサ位置




■計測結果の表示
計測の結果は、下図のように各センサの計測値グラフ、建物全体の水平変位のベクトル図、沈下量
の図として表され、時々刻々と変化する建物変形の推移をインターネット経由でどこでも確認することが
可能です。
【 画面イメージ 】
計測値グラフ




■「SMILEsafety」(特許番号:5915916)の概要
今回のプロジェクトで採用した国際航業の衛星測位システム「 SMILE safety 」は、衛星を使った
測位手法であるキネマティック(RTK)を用い、国際航業独自の解析手法を加えることで約2mmという微
細な変位をとらえることが出来るシステムです。
今後「SMILEsafety」は、衛星測位の情報のみならず、測定対象の背景となる地形・地質・構造の情
報、測定対象の変位の原因となる雨や地震動の情報を取り込み、ビッグデータ解析やAI等の技術を駆
使した情報収集・配信システムに発展させて行く予定です。これにより、広く利用者の安心・安全に寄与
ユーザー
できる情報発信基盤の構築を目指します。

【 図:システムの構成 】




【お問い合わせ先】
日本アジアグループ株式会社 コーポレート・コミュニケーション部
TEL:03-4476-8007 e-mail:press@japanasiagroup.jp URL:https://www.japanasiagroup.jp/



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