「ヒト由来エクソソーム定量用ELISAキット」発売のお知らせ

平成 30 年2月 22 日
各 位
会 社 名 コスモ・バイオ株式会社
代表者名 代表取締役社長 櫻井 治久
(コード3386)
問合せ先
役職・氏名 取締役総務部長 柴山 法彦
電 話 03-5632-9600



「ヒト由来エクソソーム定量用 ELISA キット」発売のお知らせ


このたびコスモ バイオ株式会社
・ (以下 ) 「ヒト由来エクソソーム注1)
「当社」 は、 定量用 CD9/CD63
ELISA 注2)キット」を発売することといたしましたのでお知らせいたします。


1.エクソソームの研究・利用について
エクソソームは、細胞のわずか数百分の一の大きさしかない小さな小胞ですが、その存在や
変化が、病気の進行など体内で起こるさまざまな生命現象に広く関与していることが次第に明
らかになってきています。
エクソソームに含まれる RNA やタンパク質が疾患の指標や原因になっている可能性が知られ
るにつれて、その利用に向けた研究・開発に注目が集まっています。エクソソームががんの転
移に関与しているという知見をもとに、がん細胞から放出されるエクソソームを制御する治療
の研究、また、エクソソーム自身がもつ性質を活かして、エクソソーム内に治療用の薬剤を搭
載して標的細胞や臓器に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムとしての応用など、医療分
野へのさまざまな可能性を秘めた小胞で、近年急速に研究が進んでいます。


2.「ヒト由来エクソソーム定量用 CD9/CD63 ELISA キット」について
環境・状況の変化に伴って、細胞から放出されるエクソソームの量やエクソソーム自体の特
徴が変化することが知られており、その量を測ることは重要で意義があります。しかしながら
従来のエクソソームの定量法は、定量前に手間と費用をかけてエクソソームを精製する必要が
あり、体液中や培養液中のエクソソームを直接定量する汎用的な方法はありませんでした。
当社が発売する研究用「ヒト由来エクソソーム定量用 CD9/CD63 ELISA キット」 エクソソー
は、
ム表面に存在する2種類のタンパク質(CD9 および CD63)に対する高感度な抗体注3)を用いて、
これら2種類のタンパク質を表面に合わせ持つエクソソームの量を測るキットです。本品が、
国内外の大学や研究機関、製薬企業などによる、がんをはじめとした種々の疾患に関連するエ
クソソームによる診断方法の開発や創薬、あるいはドラッグデリバリーシステム開発に向けた
研究で活用されることを期待しております。





3.製品の販売開始時期および希望販売価格
販売開始時期:2018 年2月 23 日
希望販売価格:100,000 円(税別)


≪関連製品一覧≫
ミルクエクソソームシリーズ エクソソーム研究用抗体シリーズ
CD9 抗体
ウシミルクエクソソーム
(標識なし/ビオチン標識/蛍光標識)
CD63 抗体
ウシミルクエクソソーム ELISA キット
(標識なし/ビオチン標識/蛍光標識)
CD81 抗体
ウシミルクエクソソーム抗体
(標識なし/ビオチン標識/蛍光標識)


4.業績見通しに与える影響
本件による当社グループ全体の当期の業績に与える影響は軽微ですが、当社グループは今後もエ
クソソーム研究に必要な新規研究用試薬の開発を積極的に行ってまいります。


以上


《用語解説》

注1) エクソソーム

細胞から放出される直径 50~150 ナノメートル程の小胞で、多くの生物では主に唾液や血液、尿、羊水、母乳

等の体液中に存在しています。この小胞の表面には種々のタンパク質が存在し、内部にも様々な種類のタンパ

ク質やマイクロ RNA を包含。エクソソームが細胞から放出され、体液を介して移動し他の細胞(標的細胞)へ

取り込まれてこれらのタンパク質やマイクロ RNA が機能することによって、エクソソームは細胞間の情報伝達

の役割を担っていると考えられています。

注2) ELISA(エライザ)法

試料中のタンパク質や化合物の濃度を測定する方法の一種。

注3) 高感度な抗体

2016 年7月に、塩野義製薬株式会社が当時所有していたエクソソーム検出用抗体の特許権並びに関連する抗体

製品の製造・販売権に関して、特許権譲受の契約を締結しております。詳細は以下をご覧ください。

http://www.cosmobio.co.jp/ir/press/20160725.asp





6093