国産SAF初 成田空港の給油ハイドラントシステムにユーグレナ社のSAF「サステオ」を導入

2022 年 9 月 9 日


国産 SAF 初 成田空港の給油ハイドラントシステムに
ユーグレナ社の SAF「サステオ」を導入
株式会社ユーグレナ


株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社⻑:出雲充)は、成田国際空港株式会社(本
社:千葉県成田市、代表取締役社⻑:田村明⽐古、以下「NAA」)が設置・運用する給油ハイドラント
システム※1(以下、「ハイドラント施設」)に、当社が製造・販売する SAF※2「サステオ」※3(以下、
「サステオ」)を導入することをお知らせします。なお、国内空港のハイドラント施設に国産の SAF を
導入するのは、今回が初の取り組みとなります。




陸上搬入施設



通常のジェット燃料や輸入 SAF は、NAA の千葉港頭石油ターミナルにタンカーによって搬入され、パ
イプラインにより成田空港まで輸送された後、空港内の地下を走るハイドラントシステムを通じて各航
空機に給油されています。成田空港は、サステナブル NRT2050 に基づく SAF(Sustainable Aviation
Fuel)の受入体制の整備として、新たに第 2 給油センターにおいて陸上搬入施設の供用を開始しまし
た。今回、当社の「サステオ」は、本施設を利用してタンクローリーにより成田空港へ直接搬入しま
す。




陸上搬入路イメージ図
当社が供給する「サステオ」は、原料に使用済みの食用油と微細藻類ユーグレナから抽出されたユー
グレナ油脂等を使用し、当社のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントにて製造し、併設タ
ンクで石油系ジェット燃料と混合した環境負荷の低い燃料で、ASTM D7566 規格※4 に準拠しています。
「サステオ」は、燃料の燃焼段階では CO2 を排出しますが、使用済みの食用油の原材料である植物も、
ユーグレナも、成⻑過程で光合成によって CO2 を吸収するため、燃料を使用した際の CO2 の排出量が実
質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されています。


ハイドラント施設への「サステオ」の搬入は、個別の顧客からの発注に応じて実施していくことにな
ります。初回の搬入は 9 月 16 日(金)に実施し、今後も新たな発注に応じて順次搬入を進めてまいり
ます。


※1 航空機で使用するジェット燃料を安全・安定的に輸送するために、NAA が設置・運用する給油システム。成田空港内に設置した給
油センターから、払出ポンプを使用してエプロン(航空機の駐機施設)に埋設した配管にジェット燃料を送り出し、各給油スポットま
でジェット燃料を届けています。
※2 Sustainable Aviation Fuel の略称で、動植物油脂や廃食油等の持続可能な原料により製造された燃料を従来のジェット燃料に混合し
たもの。従来のジェット燃料と同等の性質と規格認証されていて、CO2 排出量の削減効果があります。
※3 当社が製造・販売するバイオ燃料の名称で、食料との競合や森林破壊といった問題を起こさない持続可能性に優れたバイオマス原
料からつくられています。また、今回供給される SAF は、当社が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の
公募事業である「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」の採択
を受けて製造したものです。
※4 当社が微細藻類や廃食油などの生物系油脂を原料として BIC プロセスにより製造した純バイオジェット燃料は、ASTM
International(旧 米国材料試験協会 American Society for Testing and Materials)が定める国際規格である ASTM D7566 Annex 6 に準拠
しています。



<株式会社ユーグレナについて>
2005 年に世界で初めて微細藻類ユーグレナの食用屋外大量培養技術の確立に成功。微細藻類ユーグレ
ナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析
サービスの提供を行っています。また、2014 年よりバングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つ
ユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナ GENKI プログラム」を継続的に実施。
「Sustainability First
(サステナビリティ・ファースト)
」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開。
https://euglena.jp

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