ポリジェニックスコアを用い、遺伝的な健康リスクや体質傾向に関するより高い精度の情報提供をスタート

2023 年 6 月 23 日

ポリジェニックスコアを用い、
遺伝的な健康リスクや体質傾向に関するより高い精度の情報提供をスタート
日本で大規模に一般消費者向け遺伝子検査サービスを行っている会社では初

株式会社ユーグレナ

株式会社ユーグレナ（本社：東京都港区、代表取締役社⻑：出雲充、以下「ユーグレナ社」）は、株
式会社ジーンクエストとともに、ユーグレナ社が提供する『ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サー
ビス』及びジーンクエストが提供する遺伝子検査サービス『ジーンクエスト ALL』において、ポリジェ
ニックスコア（polygenic score）という手法を用いることで、これまでより高い精度の遺伝的な健康リ
スクや体質傾向の提供をスタートしたことをお知らせします。
ポリジェニックスコアとは、発症リスクに複数の遺伝子が関わる病気や体質において、数十から数万
か所の遺伝子の違いにさまざまな重みづけを行い、総合したスコアのことです。遺伝的な病気の発症リ
スクをより高い精度で評価できるため、より個人に応じた情報提供が可能となります。本手法による情
報提供は、日本で大規模に一般消費者向け遺伝子検査サービスを行っている会社としては初めてのこと
です。




『ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス』『ジーンクエスト ALL』のパッケージ
、

⽣活習慣病や⾝⻑、体重などは、近年の遺伝子研究により、多くの遺伝子が関わっていることが明ら
かになってきています。このような病気や体質に関係する遺伝子は、単体では影響力が小さいものがほ
とんどですが、その変異が数十から数万と集まり、影響しあうことで、病気の発症リスクや体質に影響
を与えることが分かっています。


ユーグレナ社とジーンクエストの遺伝子検査サービスは、個人の健康リスク・体質・祖先について
350 項目以上の遺伝子型を解析し、どのような病気にかかりやすいか、どのような体質の遺伝的傾向が
あるかなどについて結果を提供するものです。
これまでは、1 から数か所の遺伝子の違いをもとに病気の発症リスクや体質の傾向を評価していまし
たが、今回提供を開始するコンテンツでは、数十から数万か所の遺伝子の違いを考慮することで以前よ
り高い精度の結果が分かるようになり、より個人に応じた情報提供を可能にしました。


今回、ポリジェニックスコアを用いて、情報提供を開始する項目は『2 型糖尿病』と『BMI（体格指
数）』の２つで、すでに検査を実施済みのユーザーの方は新たに検査を受ける必要はございません。検
査結果はこれまで通りマイページから見ることができます。
■今回提供を開始するコンテンツのポイント
・提供する遺伝的な健康リスクや体質傾向の情報が、より高い精度に
『2 型糖尿病』の項目では、これまで 4 か所の遺伝子の違いの結果をみていましたが、今回、約 9 万
か所の遺伝子の違いの結果をもとにした健康リスク（オッズ比）の提供を開始しました。このため、情
報の精度がより高くなりました。


・自分と同じ健康リスクタイプの人の傾向を知ることで、将来の自分を予測するヒントに
自分と同じ健康リスクタイプの人が、どの年代でどの程度の割合で病気にかかっているかや、どのよ
うな体質傾向にあるのかが分かるようになりました。


『2 型糖尿病』の項目では、「リスクの高いタイプ」「比較的リスクの高いタイプ」「一般的なタイプ」
「比較的リスクの低いタイプ」「リスクの低いタイプ」と健康リスクに合わせて 5 つのタイプに分けてい
ます。それぞれのタイプにおける 2 型糖尿病の既往歴がある人の割合、つまり、どの年代でどの程度の
割合で 2 型糖尿病にかかっていたかを年代別にみると、「リスクの高いタイプ（図：赤色）」の場合、50
代で約 10％、70 代で約 20％ですが、「リスクの低いタイプ（図：⻘色）
」の場合、50 代で約 2％、70 代
でも 3％未満です。同じ年代でもタイプによってリスクが大きく異なることが、以下のグラフから見て
取れます。




自分と同じ健康リスクタイプの人の傾向を知ることで、⽣活習慣の早期改善に取り組んだり、積極的
に健康診断や特定の病気の検査を受けたりするなど、個人の健康リスクに応じた予防や将来の自分を予
測するヒントとなります。


・医療機関等へ導入することで、個人のリスクに応じた予防アドバイスなどにも活用可能に
より高い精度の情報提供が可能になった遺伝子検査を健康診断や医療機関で導入することで、遺伝的
な健康リスクの高いタイプの人には⽣活習慣の早期改善を促すなど、個人のリスクに応じた予防アドバ
イスなどにも活用することができます。
また、遺伝的な健康リスクの高いタイプの疾患患者は、特定の薬剤への効果が変わることがあるとい
う研究も報告されています。疾患患者の症状や遺伝子動態、薬剤応答などを詳細に調べることで、病気
のメカニズムの解明や創薬、個人に適した治療方法の提案に繋がる可能性があります。
 今後も研究によって⽣み出される成果を活かして、情報提供できる項目や内容を増やしていく予定で
す。また、遺伝子検査サービスで提供する情報の質を高めることで、遺伝子事業の発展に貢献できるよ
う取り組んでいきます。


■「ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス」について
個人の健康リスク・体質の遺伝的傾向・祖先のルーツについて 350 項目以上の遺伝子型を解析するサ
ービスです。太りやすさなどの体質や、がん・糖尿病などの病気発症リスクに関する遺伝子情報、病気
の予防のためにあなたができることをチェックできます。また、体質や病気の発症は遺伝要因だけでな
く、食⽣活や⽣活環境など環境要因も大きく影響を受けるため、自分の遺伝子情報を理解したうえで⽣
活習慣を見直す際のヒントとなります。https://myhealth.euglena.jp/products/gene̲analysis/


■『ユーグレナ・マイヘルス』とは
『ユーグレナ・マイヘルス』は、「科学（Science） 「信頼（Credible） 「パーソナル（Personal）
」 」 」
の 3 つを軸に展開するユーグレナ社の検査サービスブランドです。学術研究などに基づいた多様な検査
サービスを通じて、お客様の健康リスクや体質、健康状態を把握していただいたうえで、一人ひとりに
対応したヘルスケアソリューションの提供を目指しています。今後、複数のサービスを『ユーグレナ・
マイヘルス』にて展開することで、ヘルスケアに関するビッグデータを１か所に集積し、中⻑期的に
は、そのビッグデータを活用した科学研究の推進を通じて、⽣命科学の発展とより付加価値の高いヘル
スケアソリューションの提供を目指します。https://myhealth.euglena.jp/


＜株式会社ユーグレナについて＞
2005 年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ（和名：ミドリムシ）の食用
屋外大量培養技術の確立に成功。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを
活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、
遺伝子解析サービスの提供を行っています。また、2014 年よりバングラ
デシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナ GENKI プログラ
ム」を継続的に実施。「Sustainability First（サステナビリティ・ファースト）」をユーグレナ・フィ
ロソフィーと定義し、事業を展開。https://euglena.jp