「昆布の栄養機能研究会」WEBセミナー開催について

神戸市中央区港島中町 6-13-4 フジッコ株式会社 東証第一部コード番号 2908 2021 年 11 月 15 日



「昆布の栄養機能研究会」WEB セミナー開催について
-2021 年 12 月 7 日(火)13:00~16:00-


「昆布と栄養機能研究会」
(会長:矢澤一良 早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 規
範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長)は、昆布に含まれる優れた栄養素や機能性
成分が我々の健康にいかに寄与しているかについて、正しい知識の普及と啓蒙を行うことを目
的として、2011 年 8 月に発足いたしました。本研究会では、学術者による監修のもと、昆布の
基礎知識や健康効果について、学術的根拠に基づいた最新で正確、且つ充実した情報を、研究
会のウェブサイトを通じて情報発信しております。東日本大震災後には、
「東日本大震災にお
ける放射能汚染の問題と昆布の摂取について」に関する見解も掲載しています。
昨年 3 月に予定していた「昆布の国際シンポジウム」は、コロナ感染リスクの拡大から活動
を控えざるを得ない状況になりましたが、この度、昆布に含まれる食物繊維や脂溶性機能成分、
また腸内細菌叢とサルコペニアに関する最新の研究成果について、WEB セミナーを開催いたし
ます。
<概要>
【日 時】:2021 年 12 月 7 日(火)13:00~16:00
【参加費】:無料(事前登録は不要です)
【定 員】:500 名(オンライン参加)
【主 催】
:昆布の栄養機能研究会事務局(フジッコ株式会社内)
セミナーの詳細は、別紙、もしくは研究会のホームページにてご確認ください。
【昆布の栄養機能研究会ホームページ】
http://www.kombu-labo.jp




<お問い合わせ先> 昆布の栄養機能研究会 事務局
担当 丸尾 俊也、鈴木 利雄
フジッコ株式会社 研究開発部内
TEL:078-303-5385 FAX:078-303-5944


「昆布の栄養機能研究会」WEBセミナー

日 時:2021年12月7日(火)13:00~16:00
参加費:無料(事前登録は不要です)
定 員:500名(オンライン参加)
主 催:昆布の栄養機能研究会事務局(フジッコ株式会社内)
備 考:ZOOMウェビナーでの開催となります。
当日、下記URLよりご参加ください。
https://us02web.zoom.us/j/85208258041
※当日、参加上限人数を超えた場合、入室できない場合があります。
昆布の栄養機能研究会ウェブサイト:
http://www.kombu-labo.jp/index.html

「はじめに」
13:00~ 早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構
13:05 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長
矢澤 一良 先生

「協賛企業挨拶」
13:05~
フジッコ株式会社 代表取締役社長執行役員
13:10
福井 正一

講演①「京丹後長寿研究から見えてきた腸内細菌叢の特徴とサルコペニア」
13:10~ 京都府立医科大学大学院医学研究科
13:50 生体免疫栄養学講座 教授
内藤 裕二 先生

講演②「コンブなどの食用褐藻に含まれる脂溶性機能成分について」
13:55~
帯広畜産大学 産学連携センター 特任教授
14:35
宮下 和夫 先生

講演③「昆布中の食物繊維の機能性 -メタボリックシンドローム関連指標改善作用-」
14:40~ 大妻女子大学
15:30 家政学部 食物学科栄養学研究室 教授
青江 誠一郎 先生

15:30~15:40 休憩(10分間)

15:40~
パネルディスカッション
16:00
講演要旨
講演①京丹後長寿研究から見えてきた腸内細菌叢の特徴とサルコペニア
内藤 裕二 先生

健康長寿の達成においてサルコペニアの予防、治療は重要な臨床的課題である。栄養学的には高たんぱく
質摂取が推奨され、個々の身体活動レベルに応じたたんぱく質目標値がある。しかしながら、高たんぱく質の摂
取は意外に難しく、さらにはたんぱく質同化抵抗性についてもその病態解析は十分ではない。加齢に伴う腸内
細菌叢の乱れ(ディスバイオーシス)がこのたんぱく質同化抵抗性に関与することが明らかになりつつあり、サル
コペニアの予防、治療における腸内環境の重要性が見いだされつつある。特に、日本人で不足している食物繊
維の役割が重要であり、食物繊維を基質とした腸管内発酵により宿主に有用な代謝物が産生されていること
に着目すべきと考えている。現在、京丹後長寿コホート研究を推進しているが、腸内細菌から見えてきた長寿
への関わり、さらには腸内細菌叢とサルコペニアとの関連も見出しつつある。京丹後の高齢者においてはサルコ
ペニアと診断される割合は低値であり、握力低下、歩行速度低下者も極めて少ない。腸内細菌叢解析、栄
養摂取調査、臨床的検査値から見えてきた腸筋相関のエビデンスを紹介させていただきたい。


講演②コンブなどの食用褐藻に含まれる脂溶性機能成分について
宮下 和夫 先生

コンブ、ワカメ、ヒジキといった食用褐藻に含まれる脂質には、ステアリドン酸、EPAなどのオメガ3脂肪酸と、ア
ラキドン酸といったオメガ6脂肪酸が多い。これらの多価不飽和脂肪酸(PUFA)は生体機能維持に重要な働
きを示すが、海藻のように、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の両方を多く含む食品はそう多くない。また、
PUFAは一般に酸化劣化を受けやすいが、海藻中のPUFAはグリセロ糖脂質として存在するためほとんど酸化
されない。さらに、褐藻には光合成の補助色素としてカロテノイドの一種であるフコキサンチンが含まれている。フ
コキサンチンは他のカロテノイドには見られない独特な栄養機能性を有することから、その有効利用が期待され
ている。本講演ではこうした褐藻脂質の特徴について説明する。

講演③昆布中の食物繊維の機能性
−メタボリックシンドローム関連指標改善作用−
青江 誠一郎 先生

1. 昆布の調理加工と機能性(動物試験):佃煮風昆布およびとろろ昆布はメタボリックシンドローム関連
指標の改善効果が高いことが示された。さらに、昆布を煮出してヨウ素を低減化した昆布にも同様の効果
が認められた。
2. 昆布中の水溶性食物繊維成分の機能性(動物試験):アルギン酸Na,ラミナラン,フコイダン抽出
物を食餌性肥満モデルマウスに給餌した結果、アルギン酸Naとフコイダンは脂質の吸収阻害により脂肪蓄
積抑制効果を発揮したが、アルギン酸Naの方がフコイダンよりも効果が強かった。耐糖能改善作用は、全
ての水溶性食物繊維で認められた。
3. 昆布粉末の摂取による体脂肪低減作用(ヒト介入試験):内臓脂肪型肥満傾向の男性において、
昆布摂取は、体脂肪率を低下させ、体重を低減させる作用があることが示された。さらに、1日1mgのヨウ
素連日摂取は、甲状腺ホルモン濃度に影響しないことが示された。

8834