下水道管路等の閉鎖性空間を飛行する調査用ドローン「試作1号機」の試験飛行成功に関するお知らせ

平成 29 年 4 月 14 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 N J S
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 村 上 雅 亮
(コード番号:2325 東証第一部)
問 合 せ 先 管理本部 人事総務部長 小笠原 剛
(TEL:03-6324-4355)




下水道管路等の閉鎖性空間を飛行する調査用ドローン
「試作1号機」の試験飛行成功に関するお知らせ


当社はこの度、株式会社自律制御システム研究所(以下 ACSL)と共同で、下水道管路等
の閉鎖性空間を効率的に調査する無人航空機(通称:ドローン)の試作 1 号機の試験飛行
を平成 29 年 4 月 7 日までに実施し成功しましたので、下記のとおりお知らせいたします。





1. 開発の背景
平成 27 年度末のわが国の下水道管路延長は約 47 万 km であり、このうち 9 割が人によ
る目視調査ができない口径 800mm 未満の小口径管路です。現在、口径 800mm 以上の管
路は人による目視調査が行われ、口径 800mm 未満の小口径管路は自走式のテレビカメラ
等で調査が実施されています。これらの方法では、人がマンホールに入り機材等を設置
する必要があることから、効率が良いとは言えず、調査が進んでいない状況です。
管路の耐用年数といわれる建設後 50 年を経過した管路延長は、現在約 1.3 万 km と全
体の 2.8%ですが、今後この比率は急増し、管路老朽化による道路陥没等の危険性も高ま
ります。また、人手不足社会が進行する中、調査作業の省力化は欠かせない課題です。
このような背景から、管路の点検・調査の効率化と経済性の確保が喫緊の課題となって
います。
遠隔操作または自動制御にて管路内部の破損などの劣化状況や不具合箇所を早期に把
握できることになれば、従来の管路内部に人が進入する方法等と比較して、調査の高速
化とともに、安全性が飛躍的に向上することが期待されています。結果として、予防保
全の実現、インフラ資産の資産価値向上に大きく寄与することになります。
2. 試験飛行の概要
当社は平成 27 年より、ACSL と共同で、下水道管路の実験施設を設け、下水道管路の
点検調査用ドローンの開発に取り組んできました。
これまでの試験では、管路空間でドローンを飛行させることができませんでしたが、
本試作機により、安定飛行を実現し、管路内の撮影に成功しました。
今回の試作機は、口径 400mm までの管路に対応し(特許申請中)、全長 12mの下水道
管路内(実験施設)を飛行しました。機体は修繕しやすい機構を設けメンテナンス性、
防水性を有しており、管内調査のための FPV(一人称視点)操作にも対応しています。
なお、本試作機は、平成 29 年 4 月 19 日から幕張メッセにて開催される『第 3 回国際
ドローン展』の株式会社自律制御システム研究所のブースにて展示予定です。




3. 今後の展開について
次のステップとして、口径 200mm の管路に対応した新たな機体開発に着手し、最終的
には調査用ドローンの量産化に向けて取り組んでまいります。
また、今後、ドローンにて取得した映像データの解析結果を活用し、効果的な管路の
修繕・更新計画の策定にも取り組む予定です。


本件に関するお問合せ先
株式会社 NJS 開発本部 システム開発部 大西 明和
サービス開発部 西澤 政彦
TEL:03-6324-4357
Email:technical@njs.co.jp


以上

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