CAICAコインのプロトコルを「ERC20」に変更

2020 年5月 13 日
株式会社CAICA



CAICAコインのプロトコルを「ERC20」に変更

当社は、2016 年 10 月に発⾏しました暗号資産「CAICAコイン(以下、
「CICC)」のプロトコルを「Counterparty」から「Ethereum」への移管を決

定したことを下記のとおりお知らせいたします。これに伴いまして、CICC は、
「Counterparty トークン」から「Ethereum」の「ERC20 準拠トークン」へと
変換されます。



当社が、2016 年 10 月に発⾏しました CICC は「Counterparty」プロトコル
で発⾏を⾏いましたが、ユーザーの利便性向上を最⼤限考慮した結果、
「Counterparty」から「Ethereum」へ移⾏することにいたしました。移⾏決定
の理由としましては、
1. 送⾦速度の向上
2. Ethereum 周辺の開発インフラやサードパーティウォレットの充実性
3. Counterparty の開発状況や使用状況
などが挙げられますが、特に送⾦速度について、現在の「Counterparty」は
Bitcoin のブロックチェーン上に紐づいており、Bitcoin の送⾦性能に依拠しま
す。このため、Bitcoin のブロックチェーンでは、ロックタイム(送⾦などのト
ランザクションにかかる時間)が 10 分かかるところ、 「Ethereum」のロックタ
イムはわずか 17 秒ほどと⼤幅に短縮され、 ユーザーの利便性向上につながると
考えております。また、その他に関しては、添付資料「CICC の発⾏ブロックチ
ェーンプラットフォームの移⾏について」をご参照下さい。

今回の決定は、 CICC を利用するプラットフォームを変更すること以外に⼤き
な変更点はなく、 発⾏数や交換所での売買可否についての変更はありません。 当
社は、ユーザーが保有している CICC を ERC20 に変換するための対応につきま
して、当社の持分法適用会社である株式会社フィスコデジタルアセットグルー
プの子会社である株式会社フィスコ仮想通貨取引所(以下、 「FCCE」)が運営し
ている Zaif Exchange に委託しております。今後のスケジュール等の案内につ
いては FCCE から Zaif Exchange を通じて開示されますので、ご確認のほど宜
しくお願いいたします。
以 上





添付資料



CICC の発⾏ブロックチェーンプラットフォームの移⾏について



概要
当社が 2016 年 10 月に発⾏したトークンである CICC の使用するブロックチェ
ーン(プロトコル)を Counterparty から Ethereum への移管を決定したことを
お知らせします。これに伴い CICC は Counterparty トークンから Ethereum
の ERC20 準拠トークンへ変換されます。
背景として、CICC を発⾏した 2016 年 10 月時点では、各ブロックチェーンの
運用状況や各種ツールの開発状況を踏まえ Counterparty プロトコルでのトー
クン発⾏を⾏いましたが、現時点では Counterparty を利用する肯定的な側⾯
は⼩さくなっていることが今回の移⾏の要因です。ウォレット等のツールの開
発状況、プロトコル自体の開発状況、交換所運営などの総合的な観点から
Ethereum の方が望ましいと当社では判断しました。これらについては本ドキ
ュメントの後半部分で詳述致します。

今回の決定は、トークン発⾏等のために用いるプラットフォームを変更するこ
と以外に⼤きな変更点はなく、各トークンの発⾏数や交換所での売買可否につ
いての変更はありません。今回、移管が⾏われるトークンの情報は以下の通りで
す。



移⾏前の Counterparty 上の情報

トークン 発⾏日 発⾏上限 発⾏アドレス


CICC 2016 年 10 月 300,000,000.00 17HLMc64iqxy1PAoFjqw8RzmSkGBcDMaKC


https://xchain.io/asset/CICC


移⾏後の Ethereum 上の情報

トークン 発⾏日 発⾏上限 発⾏アドレス


CICC 2020 年6月 12 日 300,000,000.00 未定


https://etherscan.io/





Counterparty から Ethereum へ移⾏を決定した理由について
時価総額 100 位以内のトークンのうち 42 のトークンが Ethereum 上で発⾏さ
れており、それらの時価総額の合計は 2019 年 12 月時点で 9,500 億円に相当
します。一方、Counterparty 上で発⾏されているトークンのうち時価総額上位
100 位以内に入っているものはありません。
Counterparty 上のトークンは Bitcoin のブロックチェーンを使っているため堅
牢なセキュリティを享受していますが、Ethereum 上のトークンはユーザーの
利便性やトークンの取り扱いの点において⼤きな利点があります。以下ではそ
の利点を送⾦速度・Ethereum 周辺の開発インフラやサードパーティウォレッ
トの充実性・Counterparty プロトコルの開発の近況および使用状況の 3 点に分
けて整理しています。

1.送⾦速度
Counterparty は Bitcoin のブロックチェーン上に紐づき、Bitcoin の送⾦性能
を引き継ぎます。Bitcoin のブロックチェーンではロックタイムが 10 分で、
Ethereum のロックタイムは約 17 秒です。

2.Ethereum 周辺の開発インフラやサードパーティウォレットの充実性
周辺のインフラ開発の側⾯においても、 Ethereum の ERC20 トークンは様々な
プロジェクトに利用されているため、ウォレット等のツールが継続的に開発さ
れることが期待できます。以下の Github でも確認できる通り、Ethereum の主
要なレポジトリでは十数名の開発者が 100~300 程度のコミットが⾏われてい
ます。
Counterparty 上のトークンの保管には専用のウォレットを使用しますが、 公式
サイトで紹介されているウォレットの中にも数ヶ月単位で更新されていないも
のがあります。 一方、 Ethereum 上のトークンを扱う Metamask や Trust Wallet、
Coinbase Wallet は直近一ヶ月以内に更新されていることが確認でき、既に多
く の ユ ー ザ ー が Ethereum 用 の ウ ォ レ ッ ト を 保 有 し て い る こ と か ら も 、
Ethereum への移管によってトークンの保管の利便性が⼤きく向上することが
期待できます。
また、 このようなサードパーティーのツールの充実性は対ユーザーに限らず、 今
後、 当該トークンを他社の交換所が扱うような場⾯においても、 取り扱いを容易
にします。これらは全てユーザーメリットに帰結すると当社は判断しています。

3.Counterparty の開発状況および使用状況
Ethereum の 関 連 サ ー ド パ ー テ ィ ー ツ ー ル が 充 実 し て い る 一 方 で 、
Counterparty には活発な開発コミュニティは確認できません。直近では 2018
年 12 月 28 日にリリースされたバージョン 9.56.0 とそのアクティベーション
に伴うハードフォークが 2019 年 1 月に⾏われたほか、 2019 年の 2 月と 10 月
に Counterparty-lib のリリースが⾏われるに留まっています。GitHub のアク
ティビティはあくまで参考指標の一つですが、参照しておきます。





※Counterparty-lib GitHub
https://github.com/CounterpartyXCP/counterparty-lib/releases



Github 更新状況の⽐較




Ethereum クライアント Github
https://github.com/ethereum/go-ethereum/pulse/monthly




Ethereum Solidity GitHub
https://github.com/ethereum/solidity/pulse/monthly




Counterparty-lib GitHub
https://github.com/CounterpartyXCP/counterparty-lib/pulse/monthly





CounterPartyWallet GitHub
https://github.com/CounterpartyXCP/counterwallet/pulse/monthly



移⾏後の当該トークンの保管に利用可能なウォレット⼀覧(⼀部)
MetaMask
Android
iOS
Chrome
Brave
Firefox
Opera
Trust Wallet
Android
iOS
Coinbase Wallet
Android
iOS


予想されるリスク
Counterparty が使用する Bitcoin のブロックチェーンは最もセキュリティが強
固であり、10 年にわたって安定して稼働してきた実績を持ちます。一方、
Ethereum はより新しく、 実験的なプロトコルであり、 ハードフォークにより仕
様変更を伴う積極的なアップデートを⾏うブロックチェーンです。
ERC20 のような⽐較的単純なコントラクトがアップデートによって深刻な影響
を受ける可能性は少ないと予想されます。所謂 Ethereum2.0 と呼ばれる 2020
年以降の⼤型のアップデートは、Proof of Stake への移⾏や Sharding の導入
など抜本的な変化が含まれる変更です。これにより一時的なブロックチェーン
の不安定化や交換所での入出⾦の停⽌などの事態が発⽣する可能性があります
が、本トークン利用者の不利益になる内容ではないと認識しております。



実際の移⾏とユーザーが⾏う作業内容等に関して
実際の移⾏とユーザーが⾏う作業内容及びスケジュールに関しては、取扱い交



換所である FCCE が運営する Zaif Exchange から開示される予定です。

以 上


<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社CAICA
info-02@caica.jp
℡ 03-5657-3000





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