第 16 回「ART IN THE OFFICE 2023」選出作品完成のお知らせ

2023 年 8 月 17 日
各 位

マ ネ ッ ク ス グ ル ー プ 株 式 会 社
代 表 執 行 役 社 長 C E O 清 明 祐 子
( コ ー ド 番 号 8 6 9 8 東 証 プ ラ イ ム )


第 16 回「ART IN THE OFFICE 2023」選出作品完成のお知らせ
マネックスグループ株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長 清明祐子)が、社会貢献活動及び社員啓
発活動の一環として実施している「ART IN THE OFFICE」の 2023 年度受賞アーティストに Liisa(りさ)
氏を決定し、 このたび受賞作品が完成しましたのでお知らせします。 本年度は、 134 の応募作品案の中から、
Liisa 氏の「Liminal space」が受賞作品として選出されました。Liisa 氏のプランは、コミュニケーションが
必須であるプレスルームにおいて、多様な文化や言語の中で過ごした自身のバックグラウンドを起点にした
言語に頼らない表現によって、多様な解釈と新たな物語の提示を試みようとしている点が高く評価されまし
た。また、プレスルーム全体に作品が展開されるダイナミックさと、水平線の延長のような境界に位置する
場所を目指した、作品に入り込む没入感を体験できるプランに審査員一同関心が寄せられました。

「ART IN THE OFFICE」は、現代アートが未開拓の表現を追求し、社会の様々な問題を提起する姿勢に
共感し、当社を通じて現代アートの新進アーティストを支援する場づくりをしたいとの想いから、NPO 法人
アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]の運営協力を得て、2008 年に生まれたプログラムです。
受賞アーティストの更なる活躍を期待すると共に、社員にとっても様々な価値観や考え方を認め合うこと
を大事にし、アーティストとの交流によって生まれる刺激から新しい着眼点を見出すことを促す狙いもあり
ます。

今後も、企業理念に謳っている「MONEX とは MONEY の Y を一歩進め、一足先の未来における人の活
動を表わす」ことを模索していきたいと思っています。




(写真)マネックスグループ株式会社 プレスルーム(GALAXY)
「ART IN THE OFFICE 2023」作品 Liisa/「Liminal space」/2023/
シートに油性インク、アクリル、スクリーントーン/サイズ可変


◆作品および受賞アーティスト
1. 作品タイトル:「Liminal space」
2.「ART IN THE OFFICE 2023」


受賞アーティスト Liisa 氏 プロフィール:
1999 年ハンガリー生まれ (中国国籍) 2001 年イタリアに移住し、
、 2018 年来日。
2023 年京都精華大学マンガ学部ストーリーマンガコース修了。2023 年より東京
藝術大学大学院修士課程デザイン専攻(第 8 研究室 Draw)在籍。日常にあるも
のや場所に起因する記憶と、元の文脈から逸脱して生じる違和感やズレをテーマ
に、マンガの技法を用いて没入感のある表現を模索している。大学では、イラス
トを活用した空間とその体験についての研究を行っている。これまでの主な展覧
会に、個展「祈願」 (2022 年、松栄堂薫習館、京都)「ターナーアクリルガッシュ

meets 漫画家」(2022 年、ターナーギャラリー、東京)などがある。 「TOKYO
MIDTOWN AWARD 2023」アートコンペ ファイナリストに選出され、2023 年
10 月 5 日(木)より東京ミッドタウンにて展示予定、2024 年 10 月に「HIGURE17-15cas」
(東京)にて個
展を開催予定。

3. Liisa 氏コメント
この世の日常だと思われている風景の隣に少し違うものを添え、その「むすび」(結び・産び)によって生じる
ズレを物語として提示することを重要視しています。 「物語」は情報の一方通行ではなく、受け手が提示され
た出来事について再解釈する行為が必要であり、私はそれを「対話の場」として捉えます。会議室はまさに
「対話の場」 であり同じ性質を持ちます。そこを敢えて言葉のない表現で伝えることは何を意味するのでしょ
うか。私が描く物語には「完成」はなく、構成と再構成が絶え間なく続きます。伝えられる物語は受け手も
協同で意味を生成し、ズレによって新しい解釈が生まれたり変異したりすることが、物語にとっての本質と
考えます。滞在制作中は、社員の方々と交流する機会が常にありました。日々変容する作品に対して予期せ
ぬ嬉しい感想や質問に対して、今まで言葉にできなかったことを伝えられて、自分自身の考えに改めて出会
うことができ、非常に貴重な体験でした。滞在制作の最終日に元々人物がいない画面構成でしたが、最後に
ウサギを待っている男の子を一人描き加えました。空間と物語の幅を広げるためでもありますが、ワーク
ショップで社員の方からお話を聞いて、物語の世界をもっと立体的な奥行きとリアリティーのあるものにし
たいと、意欲が湧いたためです。ワークショップで社員のみなさんから聞いたエピソードの中で共通してい
たことが、 「何かに恐れながらも期待し生きていること」だと感じ、それは「待つこと」だと考えました。 「待
つこと」とは、命令を受けながらも可能性が広がる空間のなかで将来を予期し、期待することであり、自己
の外側に付き従う未来の訪れを待ち望むことです。そこには「期待」や「希(ねが)い」 「祈り」が込められ
ていて、それは果てしなく美しく続く、縛られることのない領域なのです。ワークショップで行った自分の
経験を他の人が語ることと同様に、 客観と主観が混ざり合い、 没入感と疎遠感を同時に感じ取られるような、
会議室のその先の、水平線の延長のような Liminal space (境界に位置する場所)を目指しました。

参考:濵田秀行『他者と共に「物語」を読むという行為 ―「焦点化」に着目した教室談話分析―』
、2017 年、風間書房

◆受賞者の選考について
1. 「ART IN THE OFFICE」サポート内容
公募による応募作品の中から選出された 1 名(1 組)のアーティストに対し、 社内のプレスルームを応募作品の
発表の場として約一年間提供します。選出されたアーティストには 50 万円の賞金および 15 万円の制作費が
支払われる他、マネックスグループの統合報告書などへの本作品画像の掲載や、オリジナルノベルティのデ
ザインに利用される予定です。本プログラムは、2019 年に公益社団法人企業メセナ協議会の認定制度「This
is MECENAT 2019」に選定され、2012 年には公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)が主催する「2012 年
度グッドデザイン賞」(G マーク)を受賞している取組みです。

2.選考条件
・ 現代アートの分野で活動するアーティスト(学生可)
・ 企業のプレスルームという空間の特徴を踏まえ、独自性・先駆性があること
・ 「一足先の未来における人の活動 」というマネックスの企業理念を考慮したもの

3.2023 年度審査員(敬称略、五十音順)
岡村 恵子 東京都現代美術館 学芸員
菊竹 寛氏 Yutaka Kikutake Gallery 代表
塩見 有子 NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長
パックン タレント
松本 大 マネックスグループ株式会社 代表執行役会長

マネックスグループ ART IN THE OFFICE website:
https://www.monexgroup.jp/jp/esg/art_in_the_office.html




(報道関係者様のお問い合わせ先)
マネックスグループ株式会社 コーポレートコミュニケーション室 加藤 電話 03-4323-8698
(株主・投資家様のお問い合わせ先)
マネックスグループ株式会社 経営管理部 IR 担当 仲野、小森 電話 03-4323-8698





9489