ニプロ株式会社第1回無担保公募劣後特約付社債(ソーシャルボンド)「ソーシャル・ハイブリッド・ボンド」の発行について

各 位
令和2年8月 7 日
会 社 名 ニ プ ロ 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 佐野 嘉彦
(コード番号 8086 東証第 1 部)
問合せ先 常務取締役経営企画本部長 余語 岳仁
(TEL 06-6372-2331)


ニプロ株式会社第1回無担保公募劣後特約付社債(ソーシャルボンド)
「ソーシャル・ハイブリッド・ボンド」の発行について


当社は、公募形式による劣後特約付社債(ソーシャルボンド)「ソーシャル・ハイブリッド・ボ
ンド」(以下、本社債)の発行を決定し、本日、本社債の発行に関する訂正発行登録書を関東財務
局長に提出いたしましたのでお知らせします。
ソーシャルボンドとは、国際資本市場協会(ICMA)の「ソーシャルボンド原則(Social Bond
Principles 2020)」に準拠し、社会的課題の解決・緩和に資する事業の資金を調達するために発
行される債券のことで、ESG投資の対象となる債券と位置づけられております。
当社は、国際資本市場協会(ICMA)の「ソーシャルボンド原則(Social Bond Principles 2020)」
に即したソーシャルボンド・フレームワークを策定し、ソーシャルボンド・フレームワークに対す
る第三者評価として、株式会社格付投資情報センター(以下、「R&I」)より「セカンドオピニオン」
を取得しています。本フレームワークの概要および R&I による第三者評価に関しては、当社ホーム
ページをご覧下さい。
【ソーシャルボンド・フレームワークの概要】
https://www.nipro.co.jp/news/document/200807_1_framework.pdf
【R&I による第三者評価】
https://www.nipro.co.jp/news/document/200807_1_opinion.pdf


なお、本社債は国内初の公募ソーシャル劣後社債の発行事例となります。また、本社債の発行に
あたり、みずほ証券株式会社をソーシャルボンド・ストラクチャリング・エージェント注として起
用いたしました。



1.本社債の目的・意義
当社グループは、真にグローバルな総合医療メーカーとして、未来に向かって、世界の人々の健
康を支え、医療ニーズに応える商品、技術および事業の創造革新を行い、社会に貢献し、自己実現
を図ることを目指し、「医療機器」「医薬品」「ファーマパッケージング」が三位一体となり、事
業拡大に取り組みながら、継続的な生産・運営コストの引き下げによる収益力向上に努めておりま
す。
社会に不可欠な医療機器の安定供給責任を果たすため、本年 5 月 11 日に公表した「中期経営計
画」において、成長性、収益性、財務健全性、資産効率のそれぞれの KPI について目標値を設定し、
中長期の成長を支える投資を引き続き行いつつも、同時に、財務バランスの改善も志向するための
施策の一環として、本社債による資金調達を実施することといたしました。
本社債は、格付機関より一定の資本性が認められる見通しであり、株式の希薄化なしに実質的な
財務体質を強化することが可能となります。本社債による調達資金については既存劣後特約付ロー
ンの期限前弁済を含めた有利子負債の返済および新規設備投資等に充当する予定でありますので、
財務体質が改善し、引続きグループ全体での事業拡大、収益力向上を図ることで、持続的な企業価
値の向上に取り組むことが可能となります。
また、当社グループは、総合医療メーカーとしてグローバルに社会課題解決に取り組んでおり、
既存有利子負債はこれらに充当されています。
人工透析を必要とされる方々には欠かすことのできない、当社主力製品であるダイアライザ(人
工腎臓) 国内シェア第 1 位、
は、 世界シェア第 2 位という位置にあり、社会的な供給責任は大きく、
更なる供給体制拡充および供給地域拡大を進めていく方針です。
また、医療現場のニーズを汲み取り、機器改良や新製品の開発に繋げることにより、患者、医療
従事者の双方にとって安心・安全かつ利用しやすい製品の供給に努めています。医薬品の中には医
療費削減に寄与するジェネリック医薬品が含まれるとともに、社会的に必要とされている医薬品を
継続的に供給するための受託製造も行っています。
これらの製品・サービスの中には、足許の最大の社会課題とも言える新型コロナウィルスの検
査・治療・感染拡大防止に関するものもあり、新型コロナウィルスに起因する社会問題解決にも貢
献していきます。


2. 本社債の特徴
本社債による資金調達は、資本と負債の中間的性質を持つハイブリッドファイナンスの一形態で
あり、負債であることから株式の希薄化は発生しない一方、利息の任意繰延、超長期の償還期限、
清算手続及び倒産手続における劣後性等、資本に類似した性質及び特徴を有しております。このた
め格付機関(株式会社格付投資情報センター及び株式会社日本格付研究所)より、格付の目的上、
資金調達額の 50%に対して資本性の認定を受けられる見通しであります。本社債の概略につきまし
ては、本日付で関東財務局長に提出した訂正発行登録書をご参照ください。


3. 今後のスケジュール
本社債については、みずほ証券株式会社を事務主幹事として、三菱 UFJ モルガン・スタンレー証
券株式会社、野村證券株式会社、SMBC 日興証券株式会社を共同主幹事として起用し、需要状況や金
利動向等を総合的に勘案した上で、発行金額等の条件を決定する予定であり、決定次第すみやかに
お知らせいたします。


注:ソーシャルボンド・ストラクチャリング・エージェントとは、ソーシャルボンドのフレームワーク策定の
助言および第三者評価(セカンドオピニオン)取得の助言等を通じて、ソーシャルボンドの発行支援を行
う者のことです。
以 上

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