マレーシアにおけるバイオマス由来・海洋分解性樹脂パイロットプラント竣工のお知らせ

2023 年 7 月 24 日



マレーシアにおけるバイオマス由来・海洋分解性樹脂
パイロットプラント竣工のお知らせ
藤森工業株式会社




藤森工業株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:布山英士)は、マレーシア科
学大学(University of Science Malaysia、以下 USM)及び、マレーシア政府所有の公開企業
である SIRIM 社と共同で、バイオマス由来且つ海洋分解性樹脂のパイロットプラントを 7
月 24 日に竣工しました(マレーシア セランゴール州 SIRIM 社敷地内)本プラントでは、

原材料に農業廃棄物や残渣などの未利用資源を活用し、また発酵培養・抽出・精製の工程に
微生物や昆虫の自然環境における生態を利用した、環境負荷の少ない製造プロセスの実証
試験を行います。2025 年度に事業化を開始し、プラスチックごみの海洋流出の多い東南ア
ジア諸国において、レストランチェーン等で使用されるカトラリーなど、シングルユースプ
ラスチック製品の提供を予定しています。本プラントでは 5 t/年の生産能力を実現し、
2030 年には 5,000 t/年まで引き上げる計画です。高付加価値製品の開発・量産化にも挑
戦しながら、カーボンニュートラルの実現・海洋汚染軽減に取り組んでまいります。




発酵培養槽の一部(2,000L サイズ) 竣工式でのスピーチの様子(代表取締役社長 布山)


■本プラントにおける実証実験の特徴
① 原材料となる炭素源に、農業廃棄物や残渣など未利用資源を活用
② 独自開発の特殊微生物による効率的且つ高収率な発酵培養を利用
③ 昆虫などの自然環境における生態を、樹脂の抽出及び精製に利用
■背景
当社は長年培ってきたプラスチックフィルム加工技術と国内外の製造・販売拠点によ
り、グローバルに事業を展開しています。海洋プラスチック流出量の多い東南アジアの 3
か国に製造拠点をもっており、
プラスチックによる海洋汚染への対応を社会的使命の 1 つ
と捉え、バイオマス由来且つ海洋分解性樹脂の社会実装に取り組んでいます。一方、USM
は独自開発の微生物による環境負荷の少ない製造プロセスを考案してラボスケール(数
L)で実証済みであり、その功績に着目した当社は、USM との共同研究を 2021 年より開
始しました。現時点で、パイロットスケール(数百~数千 L)の生産量を実証しています。
このたび竣工したプラントでは、SIRIM 社の保有する製造設備に加え、当社による更な
る設備投資により、量産化と社会実装、及び事業化可否の検討を本格的に開始いたします。


人に、地球に、やさしい企業であるために。私たちはステークホルダーの皆さまととも
に、次の世代に誇れる未来をつくり続けます。


<パートナー機関・企業のご紹介>
■USM
(1)大学名 マレーシア科学大学 https://www.usm.my/
(2)所在地 Level 1, Building E42, Chancellory II Universiti Sains Malaysia 11800 USM
Penang, Malaysia


■SIRIM 社
(1)会社名 SIRIM Berhad https://www.sirim.my/
(2)所在地 1, Persiaran Dato' Menteri, P.O. Box 7035, Section 2, 40700 Shah Alam,
Selangor, Malaysia
(3)設立年 1995 年 11 月
(4)代表者 Dato’ Indera Dr. Ahmad Sabirin Arshad, FASc
(5)事業内容 工業規格や国家規格への批准、測定機器の校正認定


■本件に関するお問い合わせ先
藤森工業株式会社 総務部
TEL : 03-5804-4221
URL : https://www.zacros.co.jp/contact/
以上

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