イヌ緑内障遺伝子検査開始に関するお知らせ

平成 30 年5月1日
各位
会社名 株式会社メニコン
代表者名 代表執行役社長 田中 英成
(コード番号:7780 東証・名証第一部)
問合せ先 執行役 経営統括本部長 太田 章徳
(TEL. 052-935-1646)


イヌ緑内障遺伝子検査開始に関するお知らせ

当社は、学校法人麻布獣医学園 麻布大学と特許「イヌの緑内障を診断する方法及びキッ
ト」(特許番号 6053681 号)を共同保有しております。この度、株式会社 VEQTA へ独占実施
権を許諾し、平成 30 年5月1日(火)より同社によるイヌ緑内障遺伝子検査を開始するこ
ととなりましたのでお知らせいたします。
本件に関する詳細につきましては、別紙プレスリリースをご参照ください。
以上
2018年5月



イヌ緑内障遺伝子検査開始について

この度、学校法人麻布獣医学園 麻布大学と株式会社メニコンが共同保有する特許「イヌの緑内
障を診断する方法及びキット」(特許番号 6053681 号)の独占実施権を株式会社 VEQTA(本社所
在地:愛媛県新居浜市)へ許諾し、同社によるイヌ緑内障遺伝子検査を開始することとなりました
のでご案内申し上げます。


緑内障は眼球内の圧力(眼圧)が上昇して視覚障害をもたらす疾患で、犬種依存性の高い眼科
疾患のひとつです。罹患率の高い犬種として、シバイヌ、シーズー、アメリカンコッカースパニエル、
ミニチュアダックス、ビーグルなどが知られていますが、中でもシバイヌが症例数第1位、シーズー
が第2位で、合わせて全犬種の約半数に相当します。また、眼科疾患で来院するシバイヌの43%
は緑内障に罹患しているとの報告もあります。※1 このように犬種依存性の高い疾患は一般的に
遺伝性疾患と考えられますが、緑内障についてもシバイヌ及びシーズーの感受性遺伝子として
SRBD1 が麻布大学とメニコンの共同研究で発見されました。※2
この度、この SRBD1 遺伝子の解析に基づく遺伝子検査を株式会社 VEQTA へ委託することに
なりました。この遺伝子検査でリスクホモ(アフェクテッド)と判定された個体はノンリスクホモ(クリ
ア)の約3~10倍緑内障になりやすいとの判定が可能となります。
遺伝子検査を希望する場合、口腔粘膜を採取 VEQTA 社へ送付することにより、約2週間で解析
結果が郵送されます。 緑内障発症リスクが高いと判定された場合は、定期的な動物病院への来
院を勧めることで、なるべく発症リスクを低くする指導が可能となります。
VEQTA 社では、シバイヌ、シーズーの緑内障リスクを高い精度で予測できる遺伝子検査を2018
年5月から開始予定で、同社では、その他、コリー眼、PRA など眼科疾患遺伝子検査も実施中で
す。


※1 印牧信行、麻布大学眼科に来院した緑内障症例の随伴症の分類、日本獣医師会雑誌
68(1) P55-58 2015
※2 Kanemaki N. et al, Dogs and Human Share a Common Susceptibility Gene SRBD1 for
Glaucoma Risk, PLOS ONE 8(9), e74372, 2013

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