ハイテク大型帆船で世界の海へ 風を船の推進力として活用するウインドチャレンジャープロジェクトに参加

PRESS RELEASE
2022 年 3 月 24 日
東京計器株式会社
(コード番号:7721 東証第一部)

ハイテク大型帆船で世界の海へ
風を船の推進力として活用するウインドチャレンジャープロジェクトに参加

東京計器株式会社(代表取締役社長執行役員:安藤 毅、本社:東京都大田区、以下「東京計器」)は、
株式会社商船三井(代表取締役社長: 橋本 剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)と株式会社大
島造船所(代表取締役社長:平賀英一、本社:長崎県西海市、以下「大島造船所」)が進める「ウイン
ドチャレンジャープロジェクト(注)」 2014 年 10 月より参加しており、
に 当社の主力製品であるジャ
イロコンパスとオートパイロットを供給してエネルギー効率に優れた航海の実現に貢献しています。

このたび商船三井と大島造船所が共同開発している風力推進装置「ウインドチャレンジャー帆(硬翼
帆)が完成し公開されました。この硬翼帆が風を受けることで船舶の推進力を発生し、帆 1 本で従来
の同型船に比べて約5~8%の温室効果ガスの削減が見込まれています。海運業界全体の温室効果
ガス排出量はドイツ1国分に相当すると言われており、ウインドチャレンジャープロジェクトによ
る高い削減効果は各方面から注目を集めています。

東京計器では、 オートパイロットとジャイロコンパスを提供し、 硬翼帆を使用した帆船に適した制御
アルゴリズムの開発に貢献しています。 帆船にとって推進力となる風は不可欠ですが、 風向きによっ
ては最適な航路を阻む要因にもなります。 通常の船よりも風の影響を大きく受ける帆船の場合、 的確
に風を捉えながら外乱をより正確に推定し、舵を適切に制御しなければエネルギー効率に優れた航
行は実現できません。
そこで、東京計器は、NCTeN(エヌシーテン)という新しい制御方式を開発しました。NCTeN は、計
画航路、GPS からの位置情報、船首方位、船速などの航海データを用いて船体運動特性や外乱成分
を推定し、風浪や波浪、 潮流などの外乱を受けても無駄な舵を切らずに適切な航路を維持することが
可能です。NCTeN には、東京計器がオートパイロットの開発で培ってきた高度なアダプティブ制御
技術が活かされています。
東京計器は、NCTeN の技術を通常の商船向けオートパイロットにフィードバックし、より安全でエ
ネルギー効率に優れ、温室効果ガス削減に貢献する製品開発に努めてまいります。




硬翼帆を搭載した貨物船 公開された硬翼帆 ジャイロコンパス オートパイロット
(将来的な船への搭載イメージ)
注:ウインドチャレンジャープロジェクト
2009 年 、ウ イ ン ド チ ャ レ ン ジ ャ ー プ ロ ジ ェ ク ト は 船 舶 に お け る 推 進 エ ネ ル ギ ー の グ リ ー ン
化 を テ ー マ に 東 京 大 学 を 中 心 と し た 産 学 共 同 研 究 と し て ス タ ー ト し ま し た 。風 力 と い う 自
然 エ ネ ル ギ ー を 利 用 す る た め 、省 エ ネ と 温 室 効 果 ガ ス 排 出 量 削 減の 2 つ が 同 時 に 実 現 で き
る プ ロ ジ ェ ク ト と し て 注 目 さ れ て い ま す 。2013 年 か ら は 国 土 交 通 省 に よ る「 次 世 代 海 洋 関
連 技 術 研 究 開 発 費 補 助 金 」 の 交 付 対 象 事 業 の 1 つ に 選 ば れ 、 東 京 計 器 は 2014 年 か ら 始 ま
っ た 第 3 フ ェ ー ズ か ら 参 加 し て い ま す 。2018 年 1 月 か ら は 産 学 共 同 研 究 を 引 き 継 ぐ 形 で 商
船 三 井 と 大 島 造 船 所 が 中 心 と な り「 ウ イ ン ド チ ャ レ ン ジ ャ ー プ ロ ジ ェ ク ト 」を 発 足 し 研 究
を行っています。




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東京計器株式会社 コーポレート・コミュニケーション室
〒144-8551 東京都大田区南蒲田 2-16-46
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東京計器株式会社 舶用機器システムカンパニー 営業部
〒144-8551 東京都大田区南蒲田 2-16-46
TEL:03-3737-8611

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