商品の患者モニタリングに関するお知らせ(クラスI)

平成 30 年7月 12 日
各 位
会 社 名 日本ライフライン株式会社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 鈴木啓介
(コード番号 7575)
問合せ先 常務取締役管理本部長 髙橋省悟
(TEL. 03-6711-5200)

商品の患者モニタリングに関するお知らせ(クラス I)

当社が販売しております「プラティニウム ICD(PLATINIUM ICD) および 「プラティニウム

CRT-D (PLATINIUM CRT-D)」につきまして、下記のとおり患者モニタリング(経過観察)*を行う
ことを決定いたしましたのでお知らせいたします。
なお、対象となる商品は全て特定されておりますので、当該商品が植込まれている患者様に対して、
モニタリングを実施して頂くよう、速やかに医療機関に対し依頼いたします。
患者様はじめ関係者の皆様には、ご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申しあげます。




1.患者モニタリングの概要

海外にて、一部のプラティニウム ICD およびプラティニウム CRT-D において、ペーシングおよ
びセンシング機能が喪失する事象が、5 例発生しました。事象の詳細を確認したところ、時間の経過
とともに特定の回路構成部品が、故障する可能性のあることが確認されました。この故障が発生し
た場合、電流の過剰消費が発生し、全てのチャンバにおけるペーシング機能およびセンシング機能
が喪失します。
当該事象が発生した場合、必要な治療ができない可能性があり、 重篤な健康被害に至る可能性を否
定することができないことから、故障する可能性のある回路構成部品を使用している製品が植込ま
れている患者様について、定期的なフォローアップおよび遠隔モニタリングを実施し、製品に異常
がないことのモニタリングを継続して実施していただくよう医療機関にお願いすることとしました。
また、遠隔モニタリングを導入されていない患者様には、導入を依頼いたします。
なお、これまでに国内において当該事象の発生はございません。

2.患者モニタリングを実施する医療機器の概要

(1)一般的名称及び販売名
一般的名称: デュアルチャンバ自動植込み型除細動器、自動植込み型除細動器
販売名 : プラティニウム ICD
(承認番号:22700BZI00029000 承認年月日:平成 27 年 9 月 29 日)

一般的名称: 除細動機能付植込み型両心室ペーシングパルスジェネレータ
販売名 : プラティニウム CRT-D
(承認番号:22800BZI00022000 承認年月日:平成 28 年 6 月 13 日)

(2)用途等
・プラティニウム ICD
本品は心室頻拍等の治療を目的として体内に植込み、心房及び心室の両方又は心室のセンシン



グ及びペーシング、ならびに抗頻拍ペーシング及び除細動を行う植込み型除細動器(ICD)であ
り、心臓突然死の危険性の高い症例に対して使用される。

・プラティニウム CRT-D
本品の使用目的は、至適薬物療法が行われているにもかかわらず、症状が改善しない①の基準
のすべてを満たす心不全患者であり、②又は③を満たす患者(ただし、一過性又は可逆性の原因
に由来するものを除く。 )の症状を改善することである。

①対象とする心不全患者
・NYHA クラスⅢ又はⅣ(中等度、重度)
・左室駆出率 35%以下(左室収縮機能不全)
・QRS 幅 120 ms 以上(心室内伝導障害)
②次のいずれかの心臓突然死のリスクを有する患者
・致死性不整脈による心停止(意識消失が明白)からの蘇生既往
・血行動態が破綻する心室頻拍又は心室細動
・非持続性心室頻拍が確認され、かつ電気生理学的検査により心室頻拍又は心室細動が誘発さ
れる
③本邦における植込み型除細動器の植込み基準に適合する患者

(3)製造元 MicroPort CRM S.r.l (イタリア) ※(旧 Sorin CRM 社)

3.患者モニタリングの対象

(1)販売時期 平成 28 年 4 月~平成 29 年 6 月

(2)対象モデル、対象シリアル、数量

・プラティニウム ICD
モデル DR1510: 544DJ019、544DJ09E、524DJ022
モデル DR1540: 535DB07B
数量:4 台

・プラティニウム CRT-D
モデル CRT-D1711: 551DK00E、551DK090、616DK136、616DK149、622DK135、626DK033、
630DK08B、638DK02A
モデル CRT-D1741: 610DC0B0、612DC059、614DC014、615DC00A、616DC0F9、617DC051、
618DC0BC、622DC0A5
モデル CRT-D1744: 643DE005、643DE037
数量:18 台

(3)対象施設数 15 施設

(4)情報提供開始日 平成 30 年 7 月 12 日

4.患者モニタリングの理由、原因等

海外の製造元において、ペーシングおよびセンシング機能が喪失する事象が、平成 30 年 6 月の時
点で 5 例発生し詳細を確認したところ、時間の経過とともに特定の回路構成部品が故障する可能性



のあることが確認されました。
当該事象が発生すると電流の過剰消費が発生し、その後、全てのチャンバにおいてペーシングおよ
びセンシング機能が喪失いたします。その結果、必要な治療ができない可能性があり、重篤な健康
被害に至る可能性を否定することができないことから、故障する可能性のある回路構成部品を使用
している商品が植込まれている患者様につきましては、定期的なフォローアップおよび遠隔モニタ
リングを実施し、商品に異常がないことのモニタリングを継続して実施していただくよう医療機関
にお願いすることといたしました。

5.危惧される具体的な健康被害

当該事象が発生した場合、全てのチャンバにおいてペーシングおよびセンシング機能が喪失するこ
とから、必要な治療ができない可能性があり、重篤な健康被害に至る可能性を否定することができ
ません。
しかしながら、添付文書において定められた間隔での定期的なフォローアップを実施することで、
当該事象が発生した場合でも医療機関にて状況を把握し、処置を行うことができます。
また、遠隔モニタリングを導入されている患者様については、当該事象が発生した場合にはアラー
トが医療機関に自動的に送信されるため、当該事象の発現後早期に処置を行うことができます。
製造元では、当該事象に対する基本的な対応として予防的にデバイスの交換を行うことを推奨して
いませんが、患者様ごとに当該事象発生時のリスクとデバイスの交換にともなうリスクを相対的に
評価し、デバイスの交換を検討するようお願いすることといたしました。
なお、国内では当該事象に起因した健康被害は報告されておりません。

6.患者モニタリング方法

納入先はすべて弊社にて把握しており、弊社営業担当者が当該商品の植込みを実施した医療機関を
訪問し、フォローアップ時の確認事項や患者様の管理に関する推奨事項について、情報提供を行い
ます。

7.業績に与える影響

今回の患者モニタリングが当社の業績に与える影響につきましては、精査の上、重大な影響が見込
まれる場合には、必要に応じて速やかに開示いたします。

以上




※患者モニタリングとは、医療機器等の製造販売業者等が、製造販売した医療機器等を患者から摘出
することなく、当該医療機器等を使用している患者の経過を観察することを指します。





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