肝癌治療用ラジオ波焼灼システムの正式販売の開始に関するお知らせ

2019 年 11 月 29 日
各 位
会 社 名 日本ライフライン株式会社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 鈴木啓介
(コード番号 7575)
問合せ先 常務取締役管理本部長 髙橋省悟
(TEL. 03-6711-5200)

肝癌治療用ラジオ波焼灼システムの正式販売の開始に関するお知らせ

当社は、自社製品であり、 唯一の国産製品である肝癌治療用ラジオ波焼灼システム「arfa アルファ)
( 」
の正式販売を 2019 年 12 月より開始いたしますので、お知らせいたします。本製品は、2019 年 10 月に
特定包括区分*1 での保険適用を受けており、製品の安定的な供給を確保するとともに、限定施設での臨
床実績において一定の評価を得られたことから、全国的に販売を行ってまいります。

肝癌の治療法としては、外科的に病変を切除する方法がありますが、患者様の身体的負担が高く、高
齢の患者様等には実施が困難とされるケースがあります。これに対し、現在ではラジオ波焼灼療法が、
肝癌の低侵襲な治療法として確立されております。ラジオ波焼灼療法は、超音波(エコー)や CT で観察
しながら針状の電極を経皮的に病変組織へ挿入し、電極周囲にラジオ波による熱を発生させ病変を焼き
切る治療法であります。日本国内では、2004 年にラジオ波焼灼による肝癌治療が保険適用となり、病変
組織の完全な焼灼により高い治療効果が見込まれることや、経皮的治療であるため侵襲性が低く、再発
の際にも繰り返し治療を行うことが可能である等の利点から普及してまいりました。なお、日本国内に
おいて、肝癌の罹患数は約 4 万人と言われており、ラジオ波焼灼療法は、年間約 18,500 例*2 実施されて
おります。

肝癌治療用ラジオ波焼灼システム「arfa」は、ハンドルのついた電極と専用のジェネレータから構成
されております。電極手元のハンドルは、徹底した軽量化と手になじむエルゴノミックな形状の採用に
より、目的部位への正確な穿刺と焼灼時における高い安定性に寄与いたします。また、一般的な製品で
は温度センサが電極管内部のみであるのに対し、本品は先端部にも独自の温度センサを有することによ
り、焼灼中の組織温度をリアルタイムに把握することが可能となっております。さらに、焼灼する部位
や病変組織のサイズに応じて、電極の通電部の長さを調整できる可変式通電部の採用により、効率的な
手技の実施をサポートいたします。
通電に使用するジェネレータは、3 つの出力モードを搭載し、予め設定したアルゴリズムにより焼灼
中の出力を自動調節する機能を有しており、高い安全性を確保しながら、効率的な手技をサポートいた
します。また、ジェネレータに搭載されている操作パネルは着脱可能であり、治療に適した場所で操作
を行うことができるだけでなく、視認性の高いディスプレイ表示により、焼灼の状態と経過を示す各種
のパラメータを一目で確認することが可能であります。
順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器内科 教授の椎名 秀一朗先生からは、 「国産初の肝癌治療用
ラジオ波焼灼システムの登場を歓迎します。 「arfa」は、国産ならではの使い勝手の良さが随所に盛り込
まれており好印象です。」と高い評価をいただいております。

当社といたしましては、自社技術の強みを活かした新領域への進出を、中長期における重点課題と位
置付けております。肝癌治療用ラジオ波焼灼システム「arfa」には、当社が不整脈治療用製品において
長年培ってきたラジオ波焼灼やカテーテル製造における技術と知見が活かされております。既に消化器



領域におきましては、同じく国産初の大腸ステント「JENTLLY(ジェントリー)
」を 2017 年より販売して
おり、今般の肝癌治療用ラジオ波焼灼システムの販売開始により、消化器領域のさらなる開拓を行って
まいります。
今後も自社技術の活用と、医療現場のニーズにきめ細かく応える当社ならではの開発力を基に、引き
続き優れた製品の提供に努めてまいります。



*1 当該製品の価格が診療報酬項目の中に含まれる「A2(特定包括)

*2 厚生労働省 レセプト情報及び平成 28 年度の特定健診情報(第 4 回 NDB オープンデータ)




「arfa」 アクティブ電極




「arfa」 ジェネレータ




以上





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