【セミナー開催レポート】パーパス実現に向けた企業変革-一人一人がミッションドリブンで考動する企業文化とは-

発表日:2021 年 9 月 14 日

【セミナー開催レポート】

パーパス実現に向けた企業変革
~ 一人一人がミッションドリブンで考動する企業⽂化とは ~

日本を代表する大手企業の人材・組織開発を支援する株式会社セルム(本社:東京都渋谷区)は、
SOMPOホールディングス株式会社様のご協力のもと、Web セミナー「パーパス実現に向けた企業変革セ
ミナー」を開催いたしました。
本セミナーでは、SOMPOホールディングス様が、パーパス実現に向けた企業変革を遂げるため、どのよ
うな工夫をし、試行錯誤を繰り返してきたかについてご紹介いただきました。また、SOMPOホールディング
様の事例をもとに、社員一人一人が自律的に働く企業文化に向けた変革の取り組みについて、スピーカー
の皆様とディスカッションいたしました。本レポートでは、セミナーの要旨を一部抜粋してご紹介いたします。

■セミナー概要
セミナータイトル : パーパス実現に向けた企業変革
~ 一人一人がミッションドリブンで考動する企業⽂化とは ~
日時 : 2021年 8 月 4 日(水) 16 時 00 分~17 時 30 分
スピーカー : SOMPOホールディングス(株) サステナブル経営推進室長 平野友輔氏
SOMPOホールディングス(株) 人事部 特命部長 加藤素樹氏
(株) THINK AND DIALOGUE CEO 富岡洋平氏
(株)セルム 東日本マーケティング部 マネージャー 伊藤織江
ご参加者 : サステナブル経営・企業変革・組織開発に携わる方 106 名
(主に企業経営者、経営企画・人事部門の方々)
主催 : 株式会社セルム

■講演要旨
第 1 部 SOMPOホールディングスが取組む「パーパス実現に向けた企業変革」
SOMPOホールディングス(株) サステナブル経営推進室長 平野友輔氏

SOMPOホールディングスは、損保事業
を起点に事業領域を拡大し、「安心・安
全・健康のテーマパーク」を目指す姿とし
て掲げ、今年度からは新たにデジタルとヘ
ルスケアを事業の柱として定めた。従来
からの保険事業活動ないし CSR 活動を
通じて、パーパス経営を実践するための
組織文化の土壌は備わっていたものの、
経営にビルトインされている状態には至っ
ていないというのが実情であった。
そこで、SOMPOホールディングスではパーパスを「“安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が
自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現する」と定義した。加えて、パーパス経営の
実現を経営上の重要テーマとして設定し、社員一人ひとりがパーパスを自分ゴト化することを重要なタスクと
して定め、施策に取り組んでいる。
本施策は、櫻田グループ CEO 自らが旗を振る創業 130 年来の最大プロジェクトとしても位置付けられてお
り、「自分を突き動かすマイミッション」をもつことの重要性をメッセージしている。具体的な取り組みとしては、
昨年度から一人一人が「マイミッションステートメント(自分の人生のミッションを明文化したもの)」を作成し、
「ミッションドリブン 1on1(上司との定期的な 1 対 1 の対話)」を徹底して実践している。これまで HD のみを
対象としていた本施策を、今後は約 7 万人のグループ全体に展開していく。

第 2 部 パネルディスカッション「ミッションドリブンで自律的に考動する企業文化とは」
パネリスト: SOMPOホールディングス(株) 平野友輔⽒・加藤素樹氏
(株) THINK AND DIALOGUE CEO 富岡洋平氏
モデレーター:(株)セルムマネージャー伊藤織江

Q.マイミッションステートメントを創ることを通して変わったこととは?
平野氏:人生そのものが変わった。自分は元々マイミッションステートメントを作成すること自体に対して懐疑
的だったが、自分が本当にやりたいことはこれだ、これでいい、と肩の力がすっと抜ける感覚を得て、内発的
動機がどういうことなのかが分かった。部下の行動にも変化が見られ、ある部下は担当業務の範囲を大きく
超えて執行役員にも認められるような部門を巻き込んだ企画を実現するに至った。

加藤氏:部長や課長が変わっていくとこ
ろを目の当たりにした。自分の人生のミ
ッションを部下に見せることは最初恥ず
かしかった。このようなことをやることが
本当に業績向上につながるのかと疑心
暗鬼だった。しかし、富岡さんとご一緒し
たプログラムを通して、共感が得られ、
変わっていったという感覚を持っている。

富岡氏:これからSOMPOグループ様
全体でも取り組みが始まる。SOMPOグ
ループの社員の方々は、元々、社会の
ために、誰かのためにといったような
Social Good な事業に携わりたいといっ
た想いで繋がった 7 万人の皆様。この
土壌があったことが、本施策を進めてい
く上では大きかった。加えて、コロナをき
っかけとして、働き方や人生のステージ
を一段上げていきたいという社会全体の
うねりとエネルギーがあるのではないかと
感じている。
Q.全国の社員に対して広げて腹落ちさせるのは難しいと感じるが、どのように進めていくのか?
加藤氏:各事業会社に展開するにあたって、人数規模も事業内容も異なってくる。単なる人事施策ではな
く、事業会社の戦略実現との繋がりを見える化することがポイントだと思っている。また、経営企画と人事で
全員参画型のプロジェクトであることもポイントだと思う。

平野氏:事業会社も含め、今後 7 万人に広げていくためには、経営企画と人事と協働しなければ実現でき
ない。これまでも、事あるごとに経営と人事を連動させながら進めてきた。これからは、草の根的に現場の社
員を巻き込み、この取り組みに対するコアなファンをボトムアップで作っていきながら、経営からのメッセージ
をトップダウンで徹底していき、連動させていくことが重要だと考えている。

Q.今後の全社的な取り組みとしてはどのようなことを考えているか?
平野氏:トップのメッセージは必要不可欠なので、グループ CEO 自らのタウンミーティングを徹底して行って
いく。ただ、2~3 週間もしてしまうと意識は薄れていくので、現場のミッションドリブン 1on1 も徹底して行って
いきたい。また、成功事例を使ったイベント等も開催していくことも検討している。


第3部 経営主導で推進する新たな「組織開発」とは
(株)セルム執行役員安池智之

トランスフォーメーションの足掛かりは組織開発を通じた「カルチャー変革」が重要となる。SOMPO様が取り
組む「カルチャー変革」では、上司は社員一人ひとりが自身のミッションと向き合うことを支援し、自律的な働
き方への進化を促す取り組みだと捉えている。
組織カルチャーの「変革」を決定づけるのは「世界観」「自分らしさ」「変化への適応力」ではないかと考える。
これからの「組織開発」は、従来の「診断型」ではなく、一人一人の想い・意思を起点にする「駆動型」が求
められる。そのためには、ミドルマネジメント層のマネジメントとリーダーシップの質的変容が不可欠ではない
か。セルムとしても企業の枠を超えた「研究会」を立ち上げ、ミッションドリブンで駆動する人で溢れ、創発す
る社会を創っていきたいと考えている。




【会社概要】
株式会社セルム (https://www.celm.co.jp/)
東京都渋谷区恵比寿 1-19-19 恵比寿ビジネスタワー7F
代表取締役社長 加島 禎二

【事業内容】
大手企業の経営人材開発を支援するトップ企業。日本を代表する企業の人材開発支援で圧倒的な実績を誇
る。育成指導者として、企業経営並びにコンサルティングファームでの経験を有する一流のプロフェッショルを約
1,300 名のネットワーク・プラットフォームから起用。経営的な視点で顧客企業と共に本質的な課題を設定し、事
業進化、イノベーション、経営高度化のための基盤となる人材開発・組織開発を長期的に支援。

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社セルム (https://www.celm.co.jp/) TEL: 03-3440-0015 FAX: 03-3440-0013 担当: 内田

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