当社子会社とカナダWaterloo大学との車内生体検知センサの性能向上における共同開発について

2019 年 12 月 24 日


会 社 名 日本電産株式会社
代表者名 代表取締役社長執行役員 吉本 浩之
取 引 所 東証一部(6594)
所 在 地 京都市南区久世殿城町 338
問合せ先 広報宣伝部長 生島 志朗
電 話 (075)935-6150


各 位




当社子会社とカナダ Waterloo 大学との
車内生体検知センサの性能向上における共同開発について


当社子会社の日本電産モビリティ株式会社とカナダの Waterloo 大学が車内の生体を検知する電波センサ(レー
ダ)の性能向上技術について、共同開発を開始しましたので、別紙のとおりお知らせします。




以 上





2019 年 12 月 24 日
各 位
会 社 名 日本電産モビリティ株式会社
代表者名 代表取締役社長 和田 克弘
所 在 地 愛知県小牧市大草年上坂 6368



日本電産モビリティとカナダ Waterloo 大学との
車内生体検知センサの性能向上における共同開発について

日本電産モビリティ株式会社(以下、当社)とカナダの Waterloo 大学は車内の生体を検知する電波センサ(レー
ダ)の性能向上技術について、共同開発を開始しました。


1. 共同開発の概要
真夏の炎天下での車中置き去りによる乳幼児の死亡事故多発をうけ、ヨーロッパの自動車安全テスト「Euro
NCAP」のアセスメント項目への追加※1、アメリカでの車内放置警告装置の搭載を義務付ける HOT CARS Act
法案の審議が開始される等、各国・機関が対策を検討しています。これにより乳幼児やペットなどの生体を検知す
る機能は今後需要が拡大し、2022 年前後の車両から採用が急速に進むと想定されています。この装置には、
生体が熟睡するなどしてほとんど動きが無い場合でもその存在を検知しなければならないため、呼吸時における胸
部の微小な動きを検知できる電波センサ(レーダ)が最有力と考えられています。
当社は、2019 年 3 月にカナダの子会社を通じ、Google Pixel 4 のモーションセンシング機能等の開発実績が
あり、電波センシング技術で優れた知見・ノウハウを有するカナダの Waterloo 大学と共同開発契約を締結し、セ
ンサ性能向上に必須となる要素技術を開発しています。高度なアンテナ技術によるセンサヘッド薄型化・検知範囲
の広角化や、疑似人体モデルによる性能検証の効率化や再現性向上を図るためのファントム技術の確立等、商
品化に向けた技術開発の取り組みを同大学と共同で進めており※2、2020 年の早い時期にこれらの技術を使った
試作原理機を当社顧客へ順次紹介していく予定です。


2. 今後の展開
当社は、Euro NCAP や HOT CARS Act 法の施行に間に合うよう、2022 年に本技術を使った電波センサ
(レーダ)の量産開始を目指しています。
また、当社は様々な車内用センサ技術やソリューションを可能にする製品(ECU: Electronic Control Unit)
を保有しており、これらの技術や製品とのシナジーによる新しい付加価値を提案してまいります。


 電波センサ × 車内用カメラ
車内用カメラを組み合わせることにより、乳幼児やペットなど自力で車外に出られない生体種別の認識が可能
となります。車中の生体が一般成人の時よりも強い警報を出したり、車内温度の上昇に応じて車を離れたドラ
イバーへの通知頻度を増やしたりといったアプリケーションを構築することで、車中放置の主要因と考えられる「う
っかり」「失念」等※3 に対する予防効果を最大化できます。



 電波センサ × 電動フォールディングシート ECU
自動運転レベル 4 の車両では、車内でリラックスしたりくつろいだりするためにシートレイアウトを自在に変化させ
る電動シートシステムが搭載されると考えられますが、シートアレンジの際に子どもがシートに挟まれるリスクが高
まります。当社の電波センサの採用で、人が挟み込まれるリスクを未然に検知し、自動で動作をストップさせる
機能が実現できます。


※1・・・Euro NCAP 「ロードマップ 2025」にて、2022 年からの適用が発表されています(2017 年 9 月)

※2・・・Waterloo 大学プレスリリース “Scientists develop sensor to save children, pets left in vehicles”

※3・・・CNN ニュース 「高温の車内で亡くなる子ども、全米で年間 37 人 7 月が最多」

https://www.cnn.co.jp/usa/35121956.html



Waterloo 大学について
ウォータールー大学はカナダのオンタリオ州ウォータールー市に本部キャンパスを置く州立大学で、多くの企業と産学連
携で共同研究を行っています。本学は世界最大の企業インターンシッププログラムを提供しており、カナダではシリコンバ
レー企業と最も連携が多い大学です。また Maclean’s 誌による大学調査ランキングにおいて、カナダの大学の中でイノ
ベーションのカテゴリーで最も高い点数を獲得しています。(当社との共同研究開発プロジェクト責任者は同大学ワイヤ
レスセンサ&デバイス研究所の George Shaker 教授)


日本電産モビリティ株式会社について
当社は、自動車のボディ制御に使用される各種コントローラやスイッチ、センサを中心とした製品を提供しています。オ
ムロン株式会社から日本電産株式会社への株式譲渡により、2019 年 10 月 31 日に日本電産グループの一員とな
りました。今後は、日本電産グループ企業とのシナジーにより、安心安全なモビリティ社会の実現をリードしていきます。



お問い合わせ先
■報道機関からのお問い合わせ
日本電産株式会社 広報宣伝部 075-935-6150
■お客様からのお問い合わせ
日本電産モビリティ株式会社 経営企画部 0568-78-6181





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