日本電産のトラクションモータシステム「E-Axle」が広汽新能源汽車有限公司の新型EVに採用

2020 年 7 月 9 日
各 位
会 社 名 日本電産株式会社
代表者名 代表取締役会長 永守 重信
取 引 所 東証一部(6594)
所 在 地 京都市南区久世殿城町 338
問 合 先 広報宣伝部長 生島 志朗
電 話 (075)935-6150


日本電産のトラクションモータシステム「E-Axle」が
広汽新能源汽車有限公司の新型 EV に採用

2020 年 6 月に広汽新能源汽車有限公司が発売した新型 EV「Aion V」に日本電産株式会社(以下、当社)のトラク
ションモータシステム「E-Axle」の 150kW モデル「Ni150Ex」が採用されました。Aion シリーズの発売は 3 車種目であり、その
全てに当社の E-Axle が搭載されています。




広汽新能源汽車「Aion V」 日本電産「E-Axle Ni150Ex」


広汽新能源汽車有限公司(GAC New Energy Automobile Co., Ltd.)(以下、同社)は 2017 年に設立され
た、EV を専門に手掛ける広州汽車集団(GAC Group)傘下のブランドで、2018 年 12 月に年間 20 万台の生産能力
を持つ EV 用工場を新設し、積極的な投資を進めています。また、同社が 2019 年 5 月に発売した Aion シリーズ第一弾で
ある「Aion S」が中国国内での EV 販売台数において常に上位に入るなど、目覚ましい成長を遂げています。

同社が 2020 年 6 月に発売した新型 EV「Aion V」は、同社の EV ブランド「Aion」シリーズの第三弾で、同社開発のアル
ミ製 EV プラットフォーム GEP2.0 を採用、5G 対応のコネクテッドシステムや、オートパーキングシステム、高精度地図システム
を使用したレベル 3 の自動運転システムなど、多くの新技術を搭載しています。

「Aion V」に搭載される日本電産の E-Axle 「Ni150Ex」」(最大出力 150kW、最大システム出力トルク 3,900Nm)
は、2019 年 4 月の量産開始以降、6車種目(*1)の採用となりました。当社が得意とする精密小型モータの開発で培われ
た、磁気回路設計ノウハウや永久磁石と独自のモータ油冷構造を生かした軽薄短小モータ構造採用による小型化、第 2 世
代のインバータ採用等により、同車の動力性能、電費性能、音振性能の向上、車重の低減に大きく貢献しています。また、
当社が開発した新システムである PBW(Park By Wire)が一部のグレードに初採用されています。PBW は、SBW(Shift
By Wire)の 1 種で、シフトレバーを P レンジに入れた際のパーキングロックを金属ワイヤーではなく、電気信号のみでモータによ
り作動させるシステムです。 PBW アクチュエータに搭載された ECU(Electronic Control Unit)が車両の運転状況を判断
し、必要なタイミングで作動させる、今後進化する自動運転に適したシステムです。同機構は駆動用モータ、冷却・潤滑を担う



EOP(Electric Oil Pump)同様、当社内製のモータを用いており、駆動用モータ、EOP モータ、PBW モータの全てがモータ
と ECU を組み合わせたモジュール製品(パワーパック:当社呼称)になっています。

広汽新能源汽車 Aion シリーズ(全車種に日本電産の E-Axle 搭載)




「Aion S」 「Aion LX」 「Aion V」
2019 年 5 月販売 2019 年 10 月販売 2020 年 6 月販売


日本電産 トラクションモータシステム「E-Axle」ラインナップ




Ni200Ex Ni150Ex Ni100Ex Ni70Ex Ni50Ex
(200kW/4200Nm) (150kW/3900Nm) (100kW/2400Nm) (70kW/1600Nm) (50kW/1600Nm)
2023 年量産開始(予定) 2019 年 4 月より量産中 2020 年下期量産開始(予定) 2021 年量産開始(予定) 2022 年量産開始(予定)
※顧客向けカスタマイズにより、上記スペックと仕様が異なる場合があります



当社の E-Axle シリーズはモータ、インバータ、ギアを一体化し、ユニットシステムとすることで小型化・軽量化を実現したことが
大きな特徴です。2019 年 4 月より、当社が Tier1 サプライヤーとして世界で初めて量産を開始した 150kW モデル
「Ni150Ex」の他、「Ni200Ex」、「Ni100Ex」、「Ni70Ex」、「Ni50Ex」の計 5 機種を開発しています。この世界トップレベ
ルの製品ラインナップにより、当社の「E-Axle」は 50kW~400kW(*2)まで対応し、世界の車両セグメントの 98%をカバーで
きます。当社は 2030 年までに EV 用駆動モータ市場で世界シェア 35%獲得を目標としており、当社の E-Axle はそのけん
引役となる見込みです。

日本電産は、今後も世界 No.1 の総合モーターメーカーとして、軽薄短小技術、高効率化技術、制御技術を駆使した製
品を開発し、自動車の進化に貢献する革新的ソリューションを圧倒的なスピードで提案していきます。


(*1) 2020 年 7 月 1 日時点での E-Axle 採用車種(発売日順)
1. 広汽新能源汽車 (GAC New Energy Automobile) Aion S
2. 広汽豊田汽車 (GAC Toyota Motor)iA5
3. 広汽新能源汽車 (GAC New Energy Automobile) Aion LX
4. 広汽蔚来新能源汽車 (GAC NIO New Energy Automobile Technology) HYCAN 007
5. 吉利汽車 (Geely Automobile) Geometry C
6. 広汽新能源汽車 (GAC New Energy Automobile) Aion V


(*2) E-Axle は前後に搭載可能であり、Ni200Ex を前後 2 か所に搭載した場合、合計出力は 400kW となります。


製品に関するお問い合わせ先:日本電産株式会社 車載事業本部 営業統括部
TEL:0749-42-6111 FAX:0749-42-6115


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