脱炭素社会に向けた微細藻類培養CCU技術に関する共同研究を開始します

NEWS RELEASE
2023 年 4 月 4 日
株式会社ミダック


脱炭素社会に向けた微細藻類培養 CCU 技術
に関する共同研究を開始します


株式会社ミダックホールディングス(代表取締役:加藤恵子、所在地:静岡県浜松市、東
証プライム市場 証券コード6564)の連結子会社である株式会社ミダック(代表取締役:加
藤恵子、所在地:静岡県浜松市、以下「ミダック」)は、パス株式会社(代表取締役:高橋
勇造、所在地:東京都渋谷区、東証スタンダード市場 証券コード3840)の連結子会社であ
る株式会社アルヌール(代表取締役:高橋勇造、所在地:東京都渋谷区、以下「アルヌー
ル」)と脱酸素社会に向けた微細藻類培養CCU技術として、「微細藻類培養を通じた廃棄物
焼却施設から放出する焼却由来CO2の有効活用・脱炭素技術開発及び希少有用成分の用
途・市場開拓」という題目で共同研究(以下、「本研究」)を行うことに合意し、共同研究契約
を締結いたしました。

※CCUとは、「Carbon dioxide Capture and Utilization(二酸化炭素の分離回収と有効利用)」の略であり、発電所や
化学工場等から排出されたCO2を、他の気体から分離して集め、新たな製品の製造に利用するプロセスのことを言います。


1.背景
わが国では、2030 年度において温室効果ガス(以下、「GHG」という) 46%削減(2013 年
度比)を目指すこと、さらに 50%の高みに向けて挑戦を続けることを表明しております。2018 年
度の廃棄物分野における GHG 排出量は日本の総排出量の 3.0%を占めており、廃棄物処理
業界においても CO2 に代表される GHG の排出削減は喫緊の課題となっています。中でも焼却
由来の GHG 排出量は 2009 年以降ほぼ横ばいとなっています(廃棄物発電量等拡大による
間接的な削減には貢献している)。
焼却排ガスから高純度の CO2 を回収する技術は開発されて久しいものの、その回収に係る費
用を回収できる CO2 用途が限定的なため、一部尿素製造への利用などの用途での実用化事例
はありますが、普及には至っていません。
藻類培養は工場等の排ガスから分離回収された CO2 の固定化の方法として注目される技術
の 1 つです。藻類からはアスタキサンチンに代表される、人工的には合成困難な有用物質が多数
発見されており、中でもフコキサンチンは、その機能性の高さが注目を浴び、近年活発に研究がな
されています。しかしながら、フコキサンチンを生成できる藻類の大量培養は困難で、安定した生産
量を確保するにはまだ乗り越えなければならない課題が残されています。


‐1‐
2.本研究の概要
アルヌールは微細藻類由来の希少物質「フコキサンチン」を生産しています。「フコキサンチン」は
昆布やワカメなどの褐藻類にごく微量に含まれる海洋性カロテノイドの一種で、化粧品や健康食
品の成分として高い市場価値を有しています。また、がんや糖尿病、肥満等に対する生理的活
性が期待され、活発に研究がなされています。
ミダックは産業廃棄物の一貫処理体制を強みとした業態を特徴としています。廃棄物焼却施設
を有しており、カーボンニュートラルの社会へ向かう中、焼却由来の CO2 排出量削減が喫緊の課
題となっています。ミダックでは持続可能な社会の実現に向け、様々な技術の適用可能性調査を
実施してきました。
本研究では両社が協力しあい、微細藻類の CO2 固定化能やフコキサンチン生産能などの評価
を行い、廃棄物焼却施設由来 CO2 固定化技術の実証、およびフコキサンチンの新たなビジネス
の開拓を目指して参ります。




本研究ではこれまでのアルヌール R&D センターに加え、ミダック富士宮事業所内に新実験室を
整備いたしました。今後、この2拠点で本研究を推進していきます。




ミダック富士宮事業所 新設実験室 ALNUR R&D センター




‐2‐
3.問い合わせ先
〇 株式会社ミダック 事業部 事業管理グループ TEL:053-471-9365

【各社の概要】

▼ミダック

会社名 : 株式会社ミダック
設立 : 1987 年 8 月
所在地 : 静岡県浜松市東区有玉南町 2163 番地
代表 : 代表取締役社長 加藤恵子
事業内容 : 産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の収集運搬・処分(中間処理・最終処分)
URL : https://www.midac.jp/ (ミダックホールディングス HP)



▼アルヌール

会社名 : 株式会社アルヌール
設立 : 2020 年 11 月
所在地 : 東京都渋谷区神宮前 6-17-11 JPR 原宿ビル 6 階
代表 : 代表取締役 高橋勇造
事業内容 : 微細藻類の大量培養技術を軸とした、有用物質生産
URL : https://www.alnur.jp/


以上




‐3‐

5840