株式会社ミダックは産業副産物(廃棄物)と最終処分場を活用し、焼却由来CO2のCCSに取り組みます

NEWS RELEASE
2022 年 8 月 9 日
報道関係者 各位
株式会社ミダック


株式会社ミダックは産業副産物(廃棄物)と最終処分場を活用し、
焼却由来 CO2 の CCS*に取り組みます
*CO2 Capture and Storage: 二酸化炭素回収・貯留




当社は、学校法人早稲田大学地盤工学研究室(小峯秀雄教授)との共同研究を通じて、
廃棄物焼却施設から放出されるCO2を、同じく焼却施設等から副産物として排出されるばいじん
等から製造する機能性覆土や廃棄物に固定し、最終処分場に貯留する技術の開発を進め、廃
棄物処理の脱炭素化に貢献してまいります(SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」)。


我が国の廃棄物分野の温室効果ガス排出量は3,782万トン(CO2換算/2018年度)、そ
のうち、焼却由来のCO2が約80%を占めています。2050年のカーボンニュートラル達成のために
は廃棄物焼却に伴って排出されるCO2の削減が大きな課題となっています。


当社と小峯教授は、焼却由来CO2の産業副産物への固定化を目指し、廃棄物焼却施設等
から排出されるばいじんの CO2を固定化する特性に着目し、これまでに▼ばいじん等へのCO2固
定化メカニズムの解明、▼高効率でのCO2固定化プロセスの開発、▼最終処分場を活用した潜
在的なCO2固定能力の定量評価———を行ってまいりました。


その結果、特定のばいじんは1グラムあたり最大0.14グラムのCO2を固定できることが明らかにな
りました。例えば、当社管理型最終処分場・奥山の杜クリーンセンター(埋立容量:約 320
万㎥)のケースの場合、143,000トンのCO2を貯留できる試算です。これは、奥山の杜クリーン
センターと同面積の森林が吸収するCO2量983年分に匹敵し、最終処分場へのCO2貯留の有
効性が示されました。


当該共同研究の結果につきましては、土木学会論文集(Japanese Journal of JSCE)
の第一号(2023年1月)に掲載予定です(小峯ほか, in press, “CO2固定化素材を活用
したカーボンキャプチャー都市環境創生に関する基礎研究”)。
図 社会における最終処分場のカーボンキャプチャー施設としての再評価のイメージ
(小峯ほか, in press, Japanese Journal of JSCE)


1. 研究体制
■株式会社ミダック 概要
代 表 者 加藤 恵子
所 在 地 静岡県浜松市東区有玉南町 2163 番地
設 立 1987 年 8 月 11 日
事 業 内 容 産業廃棄物の収集運搬・中間処理・最終処分
U R L https://www.midac.jp/


■学校法人早稲田大学地盤工学研究室 概要
早稲田大学 理工学術院 創造理工学部 社会環境工学科
教 員
教授 小峯 秀雄
所 在 地 早稲田大学西早稲田キャンパス 58 号館 2 階 03 室
専 攻 分 野 土木工学・地盤工学
⚫ 福島第一原子力発電所の廃止措置
⚫ 原子力発電事業の放射性廃棄物地層処分などエネルギー政策
に貢献する研究
⚫ 地球温暖化・脱炭素社会に資する新技術開発・カーボンキャプチ
研 究 テ ー マ
ャー構想
⚫ 未来の土木技術である ICT 土木
⚫ 社会基盤施設に及ぼす地震や自然災害の軽減に係る実学的
研究、等
U R L http://www.f.waseda.jp/hkomine/
2. 担当者・共同研究者からのコメント
株式会社ミダック 取締役兼事業部長
鈴木 清彦
当社は「水・大地・空気を未来につなぐ」を社是に、廃棄物処
理事業を手掛けてまいりました。今回の小峯先生との研究で、
CO2 固定媒体としての産業副産物の有用性、ならびに当社施設
の CO2 貯留施設としてのポテンシャルが示唆されたことは、大変意
義深いと考えております。
今後は技術の社会実装を目指して早稲田大学との共同研究
を進め、2050 年のカーボンニュートラルに貢献してまいります。




早稲田大学 理工学術院 創造理工学部 社会環境工学科 教授
小峯 秀雄 先生
私たちは、「地球のお医者さん」をスローガンに,エネルギー政策
や地球温暖化・脱炭素社会に資する新技術開発を鋭意進めて
います。株式会社ミダック様との共同研究では特に、CO2 固定化
素材の発掘とその性能評価を通じて、カーボンキャプチャー未来構
想を実現することを目指しています。早大の学術的知見と、地域
に根差した事業展開を行っているミダック様との協働により、実効
性の高いカーボンニュートラル社会を構築します。




本件に関する問い合わせ先
株式会社ミダック 事業部
問い合わせ先 担当:國弘
TEL: 053-471-9365


以上

5735