【2024年超人手不足時代の多様な働き方調査】職場の身だしなみ調査

報道関係各位 2024 年 1 月 30 日
株式会社ツナググループ・ホールディングス(証券コード:6551)



職場の身だしなみ規制を緩和し、人材確保につなげる企業増加
【2024 年超人手不足時代の多様な働き方調査 1】職場の身だしなみ調査

多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所(拠点:東京都千代田区/所長:平賀充記)」は、多
くの企業や職場が深刻な超人手不足時代に悩む中、労働者の働き方にどのような変化が現れるのかを浮
き彫りにすべく、「2024 年超人手不足の多様な働き方調査」を定期的に行っていきます。
その第一弾として着目したのが「職場の身だしなみ」 。昨秋、回転寿司チェーン「スシロー」が店舗従業
員の身だしなみ規定を緩和すると発表し、ニュースとなりました。自由な髪色などを認め人材確保につ
なげようとする企業の苦肉の策です。この兆しはもっと広がりを見せるのか、あるいは限定的なのか。
そこで、アルバイトとして働く全国の 16~64 歳 4,000 人を対象に「職場の身だしなみ調査」を実施、調
査結果としてとりまとめましたので、ご報告いたします。

<トピックス>
1.職場において、なんらかの指定や決まりがあるのは 44.9%と半数に迫る勢い
2.ここ最近で身だしなみ自由度が増した割合は 1 割を超え、規制緩和が進む
3.身だしなみ緩和するだけでなく給与を上げる業界が大半!人材確保への取り組み進む


1.職場において、なんらかの指定や決まりがあるのは 44.9%と半数に迫る勢い
「今のアルバイト先で身だしなみについて決まりはありますか?」という質問に対し、 「ネイル禁
止」「髭禁止」「髪色指定」など、なんらかの身だしなみ規制があるという回答は 44.9%と、約半分
、 、
弱に及んでいます。
業種別でみると、コンビニエンスストア、スーパー、アパレルといった「販売・接客の職場」におい
ては 60.9%。ファミリーレストラン、ファーストフード、回転寿司などの「飲食業の職場」において
は 65.3%と、お客様に対面する職場においては、なんらかの規制があるとの回答が 6 割を超えていま
す。さらに細かく業界別までみると、最も規制が多い業界は回転寿司(89.5%) 、次いでファストフー
ド(83.3%)と、全体平均の倍を超える結果となっています。コロナ禍において飲食業界では、厳重
な感染防止対策が求められました。身だしなみをより規制せざるをえないという力学が働いたこと
が、このスコアの一因となっているのでしょう。
一方、倉庫内作業、製造・組立、警備など、いわゆる「現場系の職場」では 33.9%。人と接すること
が少ない職場において、身だしなみ規制は少ない結果となっています。

図 1. 今のアルバイト先で、身だしなみについて指定や決まりがある
図 2. 今のアルバイト先で、身だしなみについて指定や決まりがある(飲食業の詳細)




2.ここ最近で身だしなみ自由度が増した割合は 1 割を超え、規制緩和が進む
「この一年でアルバイト先の身だしなみルールに変化はありましたか?」という質問に対して、 「身だ
しなみの自由度が増した」という回答は 10.7%でした。 「変わっていない」という回答が 8 割強で最も
多いものの、むしろ1割強の職場において、ここ最近で身だしなみの規制緩和が進んでいるというの
は、想像以上の結果です。
全体的な傾向としては、身だしなみの規制が多かった業種において規制緩和が進むという“揺り戻し現
象”が見てとれます。業種別でみると、 「販売・接客の職場」において「自由度が増した」との回答は
16.3%、「飲食業の職場」においては 15.1%と、全体平均よりも高くなっています。
業界別にみると、特に規制緩和が進んでいるのは、スシローに代表される回転寿司(41.2%) 、次いで
アパレル(36.8%)となっています。回転寿司=先述のように身だしなみ規制が最も厳しかったことも
あり他業界に歩調を合わせる、アパレル=自ブランドにフィットした身だしなみを求める方向から働
き手の個性を尊重する方向へと転換、というように身だしなみ規制緩和の目的は違うものの、その背
景には人手不足という共通の悩みがあります。

図 3. この一年でアルバイト先の身だしなみルールの自由度が増した




図4. この一年でアルバイト先の身だしなみルールの自由度が増した(販売・接客業の詳細)
図 5. この一年でアルバイト先の身だしなみルールの自由度が増した(飲食業の詳細)




3.身だしなみ緩和するだけでなく給与を上げる業界が大半!人材確保への取り組み進む
身だしなみ規制緩和の動きが人材確保策であるという仮説に立った時に気になるのは、もっと手っ取
り早い人材確保の手段である給与引き上げの状況です。そこで、身だしなみ規制緩和状況×時給アッ
プ状況の相関性について考察しました。 (時給アップ状況はリクルート「アルバイト・パート募集時平
均時給調査」を用いて、身だしなみ規制緩和状況は今回の調査結果を用いて分析) 。やはり人手不足感
が色濃い「販売・接客」 「飲食」の職場では、身だしなみ規制緩和が進んでいるだけでなく、時給アッ
プ傾向も顕著に見てとれます。
時給増の基準値を 4.8%増(※1) 、身だしなみ自由度増の基準値を 20.7%増(※2)として業界別に
プロットすると、時給アップ派はファーストフード(時給 6.6%増/自由度 14.3%増) 、身だしなみ緩和
派はスシローに代表される回転寿司(ホール時給 4.4%増、調理時給 4.6%増/自由度 41.2%増)とアパ
レル(時給 5.5%増/自由度 36.8%増)
、バランス派は居酒屋(ホール時給 4.4%増、調理時給 4.6%増/自
由度 23.8%増)
、ファミリーレストラン(ホール時給 4.4%増、調理時給 4.6%増/自由度 20.6%増)とい
う結果でした。ちなみにコンビニエンスストアは時給 4.4%増/自由度 17.1%増と、時給アップ、身だし
なみ緩和双方とも小幅な動きとなっています。最低賃金ギリギリで人件費をコントロールしている店
舗も多い→時給を上げる限界アリ、制服での勤務→身だしなみの自由化にも限界アリ、といった業界
の特性からも手が打ちにくい環境のようです。しかし、他業界が人材確保取り組みを強化する昨今を
鑑みると、コンビニエンスストアの採用競争力低下が懸念されます。

(※1)リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」での時給平均 1.8%増を荷重して算
出。引用は 2023 年 9 月データ。10 月の平均賃金見直し影響を受ける前の実績を反映。
(※2)本調査における「身だしなみの自由度が増した(10.7%増)」に「販売・接客」 「飲食」に絞っ
て荷重かけて算出。


図 6. 身だしなみ規制緩和状況×時給アップ状況のマトリクス
調査期間:2023 年 11 月 7 日~2023 年 11 月 15 日
調査対象:アルバイトで働く 16~64 歳 4,000 人
調査方法:インターネットによるアンケート
有効回答:4,000 人(男性 1,278 人・女性 2,722 人)


■ツナグ働き方研究所とは...
株式会社ツナググループ・ホールディングス(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:米田光宏)を母
体とする 「多様な働き方」の調査研究機関。所長である平賀充記(ひらがあつのり)は、 リクルートにて、
FromA、タウンワーク、とらばーゆ、ガテン、はたらいくなど、主要求人メディア編集長を歴任、メデ
ィアプロデュース統括部門執行役員を経て、人と組織の研究家に転身。特に 30 年以上にわたり観察を
続けてきた 「職場の若者」について造詣が深い。昨今では、組織コミュニケーション研究の観点から 「ポ
ストコロナ時代のリモートワーク」について精力的な研究に従事。近著に「なぜ最近の若者は突然辞め
るのか」 (アスコム)「イライラ・モヤモヤする 今どきの若手社員のトリセツ」(PHP ビジネス新書)が
ある。


■過去の調査、リリース(一部)は以下に公開しております。
【2023 年アルバイト採用ブランド力調査】
コロナ禍 3 年、アルバイト最強ブランドは1位ダイソー!2 位セリア!
https://tsuna-ken.com/research_report/baito_2023ranking/

バイト探しの情報源はネット化加速!学生では登録型サービス利用が増加!
2023 年アルバイト探しに利用した情報源調査(2019-2023 比較版)
https://tsuna-ken.com/research_report/arbeit_medium2023/

【アフターコロナの多様な働き方調査】5 類移行後の働き方調査
出社回帰の傾向が見られる中、働き手はちょこっとテレワークを希望
https://tsuna-ken.com/research_report/telework_5/




【本件に関するお問い合わせ先】
ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当:和田 tsuna-ken@tsunagu-grp.jp

■会社概要
社名:株式会社ツナググループ・ホールディングス
住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町 2-2-1 X-PRESS 有楽町 3 階
代表者:代表取締役兼執行役員社長 米田 光宏
資本金:700,576 千円
従業員数:690 名/グループ合計(2023 年 9 月 30 日現在)
URL:https://tghd.co.jp


【報道・取材関連に関するお問合せ先】
株式会社ツナググループ・ホールディングス
広報担当 Mail:tghd-info@tsunagu-grp.jp

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