ケアマネジャーをパネルにした要介護高齢者の医薬品独自調査「CMNRメディカル」第31回調査結果

株式会社インターネットインフィニティー
News (コード番号:6545 東証マザーズ)


Release 〒141-0032 東京都品川区大崎 1-11-2

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ゲートシティ大崎イーストタワー4 階



2021 年 12 月 22 日



介護家族のがんで困ったケアマネ7割も、半数が検診勧めず
~がん検診を勧める「きっかけがない」「チラシがあれば…」~
―ケアマネジャーをパネルにした要介護高齢者の医薬品独自調査『CMNR メディカル』第 31 回―

全 国 の ケ ア マ ネ ジ ャ ー 10 万 人 が 登 録 す る ウ ェ ブ サ イ ト 「 ケ ア マ ネ ジ メ ン ト ・ オ ン ラ イ ン 」
( https://www.caremanagement.jp/ ) 、 全 国 に リ ハ ビ リ 型 デ イ サ ー ビ ス 「 レ コ ー ド ブ ッ ク 」
(https://www.recordbook.jp/)を展開するなど、健康寿命の延伸に向け、様々なヘルスケアサービスを運
営する株式会社インターネットインフィニティー(本社:東京都品川区、代表取締役社長:別宮 圭一)はケアマネ
ジャーをパネルにした要介護高齢者の医薬品独自調査サービス『CMNR メディカル』にてがん検診に関するアンケート
を実施しました。

■調査概要

調査名:CMNR メディカル(第 30 回) 「がん検診に関するアンケート」
期間:2021 年 12 月 6 日~2021 年 12 月 12 日
調査パネル:「ケアマネジメント・オンライン」に登録する会員ケアマネジャー(居宅介護支援事業所または地域包括支援
センターに勤務)
調査サンプル数:512 名
調査方法:WEB アンケート



■調査結果(サマリー)

がんは早期発見・早期治療が重要であり、高齢者であっても早期発見によって治療の効果を期待できます。
また、要介護高齢者(介護保険サービス利用者:以下「利用者」)を支える介護家族のがんは、患者本人の問題にと
どまらず要介護者や他の介護家族の生活にも影響を及ぼしていることが考えられます。


そこで、本調査では、全国のケアマネジャーを対象に、利用者とその家族へのがん検診の勧奨や、利用者家族のがんが要
介護者の介護に及ぼす影響などについてアンケートを実施しました。


その結果、利用者家族のがんによって介護がうまくいかなくなった経験があるケアマネジャーは約 7 割を占め、利用者本人
だけでなく家族のがんもケアマネジャーにとって身近な問題であることが分かりました。


しかし、一方で、半数以上のケアマネジャーが、利用者とその家族どちらにおいてもがん検診を全く勧めていないことが明ら
かになりました。
勧めづらい理由として最も多かったのは「勧めるタイミングがない・分からない」でした。
また、「がん検診の内容や意義を啓発するチラシ」があれば勧めやすくなったり、利用者やその家族ががん検診を受けやすく
なると回答したケアマネジャーも多くいました。


ケアマネジャーは医療ニーズがある利用者を医療に結び付ける役割を国から期待されており、日常的に利用者やその家族
に健康上のアドバイスや受診勧奨を行っています。
がん検診の勧奨においてもその働きを期待するためには、ケアマネジャーが勧奨しやすい状況をサポートするような取り組み
が望まれるでしょう。

■調査結果

本調査の結果、利用者家族のがんはケアマネジャーにとって身近な問題であり、利用者本人の介護にも悪影響を及ぼし
ていることが分かりました。


担当利用者の家族のがんによって
介護がうまくいかなくなった経験(n=512)


よくある 1.6%



全くない 30.3%
ときどきある
31.4%




あまりない
36.7%

利用者家族のがんによって介護がうまくいかなくなった経験があると回答したケアマネジャーは、全体の約 7 割を占めていま
した。


うまくいかなくなったエピソードとしては、「他の介護者への負担が増大した」「在宅介護を望む利用者が施設入居を余儀な
くされた」という例が多くありました。


<家族のがんにより介護がうまくいかなかった例>
・妻を介護する夫が肝臓がんになり自宅で療養していたが、嘔吐が続くなどで介護ができなくなった。そこで息子が二人
の介護をするために介護離職した。
・主介護者(息子、自営業)が肺がんで入院。代わりに孫(未婚、自営業を手伝う)が主介護者になるも利用者
は亡くなり、自営業も続けられなくなった。
・主介護者のがん治療のため介護費用を削る必要が出た。主介護者の精神的・肉体的負担と経済的負担で必要な
サービスが提供できず、関係者全員がしんどい思いをした。
・家族にがんが見つかり、要介護者が主介護者になった。立場が逆転。
・寝たきりの妻を介護していた夫にがん検診を勧めたが子供も無く、自分以外に介護する人もいないからと応じなかっ
た。見つかった時には末期だった。
・主介護者ががんになりプラン変更や受診等が行えず、利用者は入院し3ヶ月後には寝たきりに。現在も病院や施設
を転々としている。
・主介護者が進行がんになり介護ができず、利用者が施設入所を余儀なくされた。
・主介護者である妻ががんの入院治療のため不在となり、ケアプランの全面的な見直しが必要になった。


このことから、利用者家族のがんは利用者本人の介護支援にも影響が大きく、ケアマネジャーにとって重要な問題であるこ
とが分かります。
利用者家族のがんを早期発見・早期治療できていれば、このような不幸な事例は避けられたかもしれません。


しかし、利用者やその家族にがん検診を勧めているケアマネジャーは少ないことが明らかになりました。



がん検診を受けてほしいと思っている
ケアマネジャーの割合(n=512)

0% 20% 40% 60% 80% 100%



利用者




利用者家族




必ず受けてほしい できるだけ受けてほしい 無理に受けなくてもいい 受ける必要はない



ケアマネジャーががん検診を勧める頻度(n=512)

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%



利用者




会話する機会がある利用者家族




毎年勧めている 数年に一度勧めている 一度は勧めている 全く勧めていない


まず、ケアマネジャーに利用者やその家族にがん検診を受けてほしいか尋ねたところ、その意識は低くないものの、利用者
よりも家族に対しての方ががん検診を受けてほしい意識が高いことが分かりました。
このことから、ケアマネジャーは介護家族のがんのケアマネジメント上のリスクを警戒していることと、高齢な要介護者ががん
検診を受けることに意義を感じていない可能性が考えられます。


次に、がん検診を勧める頻度を見てみると、利用者とその家族どちらにおいても、がん検診を「全く勧めていない」ケアマネジ
ャーが半数以上いることが明らかになりました。
ケアマネジメント上のリスクがあることを理解しながらも、多くのケアマネジャーががん検診を勧められない理由は何なのでしょ
うか。
ここからは、利用者とその家族どちらにもがん検診を「全く勧めていない」ケアマネジャーの回答を見ていきます。


ケアマネジャーががん検診を
勧めにくいと感じる理由(n=257)

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

勧めるタイミングがない・分からない 51.8


自分の仕事ではない 31.1


他に優先すべきケガや病気などがある 24.5

勧めても受診できない(環境が整っていない、時
19.5
間がない、経済的理由など)

検査による体の負担 14.0

利用者や家族本人が、今からがんを見つける必要
9.7
はないと思っている

本人が検診の意義を理解していない 7.8

あなたが、今からがんを見つける必要はないと
7.4
思っている

その他 9.3


勧めにくいことはない 6.2



がん検診を「全く勧めていない」ケアマネジャーに勧めにくいと感じる理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「勧めるタイミ
ングがない・分からない(51.8%)」でした。
何があればがん検診を勧めやすくなったり
受けやすくなるか(n=257)


0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

サービスの追加 8.9

サービスの日程調整 12.8

予約確保のサポート 23.3

問診票など記入のサポート 16.3

移動手段の確保 40.9

多職種からの働きかけ 35.0

がん検診の内容や意義を啓発するチラシ 43.2

有名人や患者の体験談 5.8

受検による利得(景品など) 18.3

その他 16.3



さらに、何があればがん検診を勧めやすくなったり、利用者やその家族ががん検診を受けやすくなるかという問いに、4割以
上のケアマネジャーが「がん検診の内容や意義を啓発するチラシ」と回答しました。


これらのことから、がん検診を勧めるための理由やきっかけがあれば、ケアマネジャーの多くは利用者やその家族に対して働き
かけるようになるのではないでしょうか。


ケアマネジャーは日頃から、利用者やその家族への健康上のアドバイスや受診勧奨を行っており、がん検診の勧奨において
もケアマネジャーの働きが期待されます。
ケアマネジャーからがん検診を勧めてもらうためには、まずケアマネジャーにがんの早期発見・早期治療の意義を啓発する必
要があるでしょう。そして、がん検診の意義を理解したケアマネジャーが勧奨できるようにサポートすることが望ましいと考えら
れます。




この他にも、
・がん検診を受けている利用者とその家族の割合
・ケアマネジャーががん検診を勧めている利用者とその家族の割合
・ケアマネジャーの勧めからがん検診を受けている利用者とその家族の割合
・利用者家族ががん検診を受けられるようサポートしているケアマネジャーの割合
などについて調査を行いました。
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