大阪大学とローツェライフサイエンス株式会社 細胞培養工学共同研究講座を開設

2018 年 4 月 16 日
各 位
会 社 名 ローツェ株式会社
代表者名 代表取締役社長 藤代 祥之
(コード:6323・東証第一部)
問合せ先 取締役管理部長 岩瀬 好啓
(TEL:084-960-0001)


大阪大学とローツェライフサイエンス株式会社
細胞培養工学共同研究講座を開設


国立大学法人大阪大学(本部:大阪府吹田市、総長:西尾章治郎、以下「大阪大学」
)と当社子会社
ローツェライフサイエンス株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役社長:山﨑幸登、以下「ロ
ーツェライフサイエンス」
)は、大阪大学大学院工学研究科において「共同研究講座」の設置に関する
契約を締結いたしました。大阪大学大学院工学研究科に「ローツェライフサイエンス細胞培養工学共
同研究講座」
(以下、共同研究講座)を 2018 年 4 月 1 日付で設置し、再生医療における細胞培養装置・
システムの開発および次世代の人材育成を共同で行います。


1. 共同研究講座開設の背景・目的
再生医療の一般医療化における課題として、再生医療製品等の細胞製造・創薬研究のフェノタイプ
スクリーニングにおける、細胞培養の低い再現性・安全性・安定性・生産性があり、その要因の一つ
として培養技術者の手作業で行われている培養操作があげられます。
本共同研究講座の目的は、こうした手作業による培養操作を機械化し、培養装置や培養装置に合わ
せた培養容器及び器具の開発、細胞画像を用いた客観的培養評価方法及びこれら技術を組み込んだ培
養システムを開発・構築することです。細胞培養において高い再現性・安全性・安定性・生産性を実
現し、再生医療の一般医療化に向けた課題解決を目指します。


2. 今後の具体的な取り組み
本共同研究講座では、装置による機械化された培養操作が細胞にどのような影響を与えるかを評価
し、細胞への影響を軽減した培養装置・容器・器具の開発を行うと同時に培養の基本操作である播種・
継代・回収を機械化したシステムを構築します。
また、細胞製造における培養操作のフィードバック制御および創薬研究におけるフェノタイプスク
リーニングを目的とした細胞画像による客観的培養評価技術を構築し、合わせて細胞自動判定ソフト
ウェアを開発します。
これらの研究課題で開発した技術をローツェライフサイエンスの全自動培地交換システム
「CellFarm」をベースにシステム化し、培養技術者の技術やスケジュールに依存せず細胞の状態変化
に対応して機械的に培養操作やスケジュールを実行できる自動培養システム「CellCradle」の開発を
行います。さらに本共同研究講座の実用化を目指した研究開発を通じて、企業におけるモノづくりの
考え方や細胞培養と培養装置について学生に教育し、再生医療の次世代を担う技術者の人材育成を目
指します。




本共同研究講座 研究室
3.担当者からのコメント
大阪大学大学院工学研究科 教授 紀ノ岡正博
本共同研究講座は、動物細胞を対象とした培養技術・製造技術の構築を目指し設立いたしました。
これらの技術推進には、知的・人的リソースが豊富な大学を中心に複数の企業群から成るエコシステ
ム活動により、相乗的な効果を生み出し、迅速な展開が期待されます。さらに、センスのよい人材の
育成にも波及でき、我が国のモノづくり技術の普及に貢献できると願っております。


ローツェライフサイエンス細胞培養工学共同研究講座 招へい准教授 幡多徳彦
細胞培養工学は、日本酒や味噌などの発酵工学から発展し、現在では抗体医薬品の商業生産などを
実現している重要な技術分野です。大阪大学大学院工学研究科との共同研究講座を通じて、この細胞
培養工学に基づいた革新的かつユニークな技術の研究開発を行います。そして再生医療における創薬
研究および細胞医療の恩恵が、一日でも早くより多くの患者様に届くことを目指して様々な分野の
方々と協力しながら健全な再生医療の社会実装に貢献していきます。


【本同研究講座の概要】
共同研究講座名:ローツェライフサイエンス細胞培養工学共同研究講座
研究目的:再生医療における細胞培養装置・システムの開発および次世代の技術者創出
設立場所:大阪大学吹田キャンパス センテラス CT-604
住所:〒565-0871 大阪府吹田市山田丘 2-1
設置期間:2018 年 4 月 1 日から 2022 年 3 月 31 日
共同研究講座連絡先:招へい准教授 幡多徳彦(TEL:06-6105-6187)


以上

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