フライホイール式パイルオーガによる硬質地盤クリア工法が国土交通省NETISに登録

GKN23NW004JA

2023 年 3 月 22 日
株式会社技研製作所



フライホイール式パイルオーガによる
硬質地盤クリア工法が
国土交通省 NETIS に登録
~N 値 600 以上の超硬質地盤でも効率的に圧入。市場創出を加速~


株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:森部慎之助)が開発した新型パイルオーガ
「フライホイール式パイルオーガ」を用いた「硬質地盤クリア工法※1」が、国土交通省が運用する
NETIS(新技術情報提供システム)に登録されました。
(技術名称:硬質地盤クリア工法(フライホイ
ール式パイルオーガ)、登録番号:KT-220224-A)
新型パイルオーガは、従来型パイルオーガでは施工困難だった N 値(地盤の硬さ)600 以上の超硬
質地盤に対しても安定的でスピーディーな掘削を可能にします。硬質地盤の適用範囲を大きく広げら
れるほか、事前の地質調査で確認されていない想定外の転石等に当たっても確実かつ急速に施工でき
ます。2021 年 5 月の市場投入以来、販売が好調に進んでおり、問い合わせも増加しています。
NETIS 登録技術は、工事成績評定※2 等がアップするなど活用する側に大きなメリットがあります。
今回の登録により、新しい圧入市場の創出が加速化することを期待しています。


※1 杭圧入と、当社圧入機に搭載したパイルオーガによる掘削を連動させることで、硬質地盤への圧入施工を実
現する工法。他工法と異なり、機械 1 台で地盤掘削と杭圧入が可能なため、工期・工費を縮減できます。
※2 公共工事の完工後、発注者が工事の出来ばえや技術提案等を採点する、施工者の成績表。高得点であるほど、
その後の入札時に有利になります。




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■「NETIS(新技術情報提供システム)」とは
国や地方自治体が発注する公共工事等において、民間事業者等が開発した新技術を誰もが検索でき、
利用できるように整備されたデータベースです。国土交通省が 1998 年に運用を開始しました。施工
者は登録技術を活用すると、工事成績評定や総合評価方式※における加点数がアップします。そのた
め工法普及の加速化が期待できるなど、技術開発者にとってもメリットがあります。
※ 公共工事の入札で、価格だけではなく、技術提案等の施工者の能力も含めて評価する落札方式。


■新型パイルオーガ「フライホイール式パイルオーガ」とは
油圧モーターの動力を伝える回転軸に重りを組み込むフライホイール機構を採用しています。重り
による回転の慣性モーメントを利用してトルクを増強することで、硬くて掘削しづらい地盤に出くわ
した際もオーガ回転速度の急落を防止。安定したオーガ回転を維持できるため、掘削効率が向上しま
す。また、ケーシング、スクリュー軸の強度を上げ、エネルギーの伝達効率を向上。
「ビット」と呼ば
れる切削爪の耐摩耗性もアップさせています。




■超硬質地盤における鋼矢板打設の課題
【他工法では、工期・工費に課題】
硬質地盤クリア工法以外の工法では、掘削機で地盤を掘削した後、砂置換を行ってはじめて杭打機
による打設の工程に入ることが一般的です。工程数が多いうえ、地盤掘削と鋼矢板打設は 1 台の機械
で行えないことから、長期化する工期や、それに伴う工費が課題となっています。


【従来型パイルオーガでは、工期長期化の懸念】
従来型パイルオーガによる硬質地盤クリア工法は、砂置換の工程が要らず、地盤掘削と杭圧入を1
台の機械で行えます。しかし N 値の上昇に伴い掘削効率が低下することから、工期が長引く可能性が
あり、超硬質地盤での施工実績数は伸び悩んでいました。また施工中、事前の地質調査では確認され
なかった転石に当たってしまうと、工事を中断せざるを得ない現場も少なくありませんでした。




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■新型パイルオーガによる硬質地盤クリア工法で施工効率化
従来型パイルオーガで課題だった掘削効率を高め、超硬質地盤でも維持できるようになり、終始ス
ピーディーに施工可能。工期の短縮が期待できます。


【従来型との性能比較(実証試験値)】
試験内容:岩盤層(一軸圧縮強度:24~35N/㎟ 砂岩)に

おける先行掘削 (目標掘削深度:14.5m)


➤従来型(赤)
圧入力:250kN、回転トルク:30kN・m
ビットの摩耗により最長 10m で掘削停止


➤新型(青)
圧入力:300kN、回転トルク:40kN・m
ビットを交換せずに平均 37.4 分で掘削完了

※ 従来型、新型ともに 3 回ずつ試験施工を行いました。


■「フライホイール式パイルオーガ」対応機種
(2023 年 3 月現在)
・サイレントパイラーⓇ F111 ・・・U 形鋼矢板(400 ㎜幅)

・サイレントパイラー F201A ・・・U 形鋼矢板(500 ㎜幅、600 ㎜幅)

・サイレントパイラー F301 ・・・ハット形鋼矢板(900 ㎜幅)




■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー Ⓡ 」を製造開発し、
その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・
仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリー
ワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は 40 以上の国と地域に
広がっています。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研製作所
高知本社/高知県高知市布師田 3948 番地 1
TEL:088-846-6783(平日 8:00~17:00) 広報担当:林
東京本社/東京都江東区有明 3 丁目 7 番 18 号 有明セントラルタワー16 階
TEL:080-3712-7614 広報担当:吉野
E-mail:info_plan@giken.com
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