株式会社エマルションフローテクノロジーズとの共同研究開発契約の締結について

2023 年3月 30 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社イワキ
代表者名 代表取締役社長 藤中 茂
(コード番号:6237 東証プライム市場)
問合せ先 執行役員経営管理本部長 井上 誠
(TEL 代表 03-3254-2931)


株式会社エマルションフローテクノロジーズとの共同研究開発契約の締結について



当社は、株式会社エマルションフローテクノロジーズ(以下、「EFT社」)とリチウムイオン
電池(以下、「LIB」)のレアメタルリサイクル実現に向けた、エマルションフロー技術を用い
た溶媒抽出プラントの開発・設計に関する共同研究開発契約を締結いたしましたのでお知らせい
たします。





1.共同研究開発の理由
LIBに使用されるコバルトやニッケル、リチウムといったレアメタルは2025年頃より供給不足
が顕在化すると言われています。また、その需要増加に伴い、資源紛争、環境破壊、人権侵害と
いったレアメタルを取り巻く様々なリスクの高まりが懸念されており、リサイクルによるレアメ
タル資源の確保が世界的に望まれています。
EFT社開発の革新的溶媒抽出技術エマルションフローと、当社が長年培ってまいりました流体
制御ノウハウを組み合わせることで、エマルションフロー技術を用いた商業規模の溶媒抽出プラ
ントの開発に取り組み、小規模でありながらも生産性に優れるLIBリサイクルプラントの実現を
目指してまいります。
また、本件取り組みを通じて、レアメタル資源を取り巻く社会課題の解決に加え、レアメタル
の地上資源を未来永劫使い続ける完全循環型社会の実現に貢献してまいります。


2.共同研究の相手先の概要

(1) 名 称 株式会社エマルションフローテクノロジーズ

(2) 所在地 茨城県那珂郡東海村大字白方2番地5

(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 鈴木 裕士

(4) 事業内容 リチウムイオン電池を中心としたレアメタルリサイクル事業 など

(5) 資本金 535 百万円(資本準備金等込み)

(6) 設立年月日 2021 年4月5日



3.今後の見通し
本共同研究開発による2023年3月期の連結業績に与える影響は軽微であります。今後開示すべ
き事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。




以 上





リチウムイオン電池のレアメタルリサイクルに向けた
株式会社エマルションフローテクノロジーズとの共同研究開発契約の締結


株式会社イワキ(本社所在地:東京都千代田区、代表取締役:藤中 茂、以下、「当社」)
と株式会社エマルションフローテクノロジーズ(本社所在地:茨城県那珂郡東海村、代表取
締役:鈴木裕士、以下、「EFT 社」)は、リチウムイオン電池のレアメタルリサイクルの実
現に向けた、エマルションフロー技術を用いた溶媒抽出プラントの開発・設計に関する共同
研究開発契約を締結いたしました。




昨今の電気自動車などの急速な普及により、リチウムイオン電池(LIB)に使用されるコ
バルトやニッケル、リチウムといったレアメタルは 2025 年頃より供給不足が顕在化すると
言われています。また、レアメタルの需要増加に伴い、資源紛争、環境破壊、人権侵害とい
ったレアメタルを取り巻く様々なリスクの高まりが懸念されており、リサイクルによるレ
アメタル資源の確保が世界的に望まれています。


この度当社は、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構発のベンチャー企業である EFT
社と共同研究開発契約を締結し、エマルションフロー技術を用いた商業規模の溶媒抽出プ
ラントの開発に協力することとなりました。
EFT 社は、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構が開発した溶媒抽出技術「エマル
ションフロー」を活用した事業を展開するレアメタルリサイクルベンチャー企業であり、
2021 年4月5日に設立されました。このエマルションフローは、従来の溶媒抽出技術と比
較して、低コストで高効率に高純度な元素分離を可能にする革新的な技術であり、レアメタ
ルを取り巻く様々な課題を解決すると期待されています。特に、EFT 社のレアメタルリサ
イクル事業では、このエマルションフローを活用することで、LIB に含まれるレアメタルを
低コストで高純度に回収する技術を確立し、 から回収したレアメタルを再び LIB に利用
LIB
する「水平リサイクル」の実現を目指しています。
本共同研究開発では、 社が開発してきた革新的溶媒抽出技術エマルションフローに、
EFT
当社が⻑年培ってきた流体制御のノウハウを組み合わせることで、エマルションフロー技
術を用いた商業規模の溶媒抽出プラントの開発に取り組み、小規模でありながらも生産性
に優れる LIB リサイクルプラントの実現を目指してまいります。当社は、本件取り組みを
通じて、レアメタル資源を取り巻く社会課題の解決に加え、レアメタルの地上資源を未来永
劫使い続ける完全循環型社会の実現に貢献してまいります。


■エマルションフロー技術説明
溶媒抽出とは、物質の分離・精製手法の一つであり、互いに交じり合わない液相間におけ
る物質の分配を利用することで、目的成分のみを選択的に抽出するための技術です。
エマルションフローは、従来の代表的な溶媒抽出技術であるミキサーセトラーに必要な
静置部(セトラー部)を必要としないため、従来技術の 10 倍以上の生産能力を可能とし、
ゆえに従来比 1/10 以下のダウンサイズに加え、ランニングコストの低減が実現できます。
また、連続処理が可能な多段エマルションフローを用いれば、99.99%以上の高純度化が
可能であり、従来技術のミキサーセトラーと比較して低コストで高効率なレアメタルの高
純度精製が可能となります。

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