セルロース等を活用した藻場造成の実証を千葉県にて開始

PRESS RELEASE
2023年11月28日
報道関係各位 岡部株式会社



セルロース等を活用した藻場造成の実証を千葉県にて開始
~磯焼け対策ならびにブルーカーボン創出への利活用を狙う~

当社は、ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内一弘、
以下「JRE」)、国立大学法人北海道大学(所在地:北海道札幌市、総長:寳金清博、以下「北海道大学」)
とともに、磯焼け(藻場の減少)対策への取り組みの一環として、北海道のコンブ場で実績のあるセルロー
ス等のポリマー溶液を活用した藻場造成手法(以下「本手法」)が藻場再生に有効と考え、本手法の実証実
験(以下「本実証」)を千葉県内房海域にて開始いたします。


本手法について

本手法は、北海道大学北方生物圏フィールド科学センター四ツ倉典滋教授が中心となって研究してきた手法
で、コンブ類の遊走子(子孫を残すための胞子)をセルロース等の粘弾性ポリマー溶液と混合させて海中に
散布することで、胞子が飛散しにくい状態のまま海底面に運ぶことを可能とするものです。これにより、特
定の狙った範囲において効率的にコンブ類の海藻を着生・増殖させることができるようになり、北海道内で
の藻場造成において本手法は既に成果を上げています。
また、本手法で用いるセルロースは、天然成分由来の原
料であり、環境への負荷も小さく、低コスト且つ、取扱い
に特殊な技術も不要です。前述のとおり、既に海域におい
ても、コンブ目のカジメの遊走子を混ぜたセルロース成分
のポリマー溶液の散布を行っております。


今後、日本全国の磯焼け対策やブルーカーボン創出に寄
与できるよう、本手法の適用について検討していきます。
溶液散布の様子


本実証について

今回、北海道以外の海域では初めて、本手法の有効性を確認します。当社は、本実証に先行して島根県隠岐
郡海士町の応用藻類学研究所にて、マコンブ以外の暖海性コンブ類を用いた室内試験にて有用性を確認して
おり、この度、千葉県内房海域にて、JREならびに関係各所とともに本実証を行う運びとなりました。
当社の取り組みについて

当社は、中期経営計画「NEXT100 - PHASE2.1」にてSDGs経営を主要施策の1つとして掲げており、CO2を吸収す
る当社の藻場礁を普及させることで持続可能な社会の発展に貢献できるものと考えております。本手法の有用性
が日本全国で問題となっている磯焼け問題の解決の一助となり、海洋資源のサステナビリティサイクルの再生や
地球規模でのカーボンニュートラル促進に貢献することを目指しております。


【島根県隠岐郡海士町にある応用藻類学研究所】




特に大型褐藻(アラメ、カジメ、ホンダワラ類)の海藻種苗について高い評価を得ている

【室内試験の結果】




セルロースによる海藻の遊走子(タネ) セルロースによる海藻の遊走子散布後
散布前の石材の様子(室内水槽実験) 約 4 か月の石材の様子(室内水槽実験)




JREについて

JREは2012年に「再生可能エネルギーで世界を変える」というミッションのもとに設立されました。地域のご
理解を得ながら、101の発電所(太陽光・風力・バイオマス)を運営または建設し、洋上風力発電を含む複数の
大型案件を計画しています。再生可能エネルギーを通じて環境や社会の課題の解決、脱炭素で持続可能な社会
の実現を目指しています。

H P:https://www.jre.co.jp/


〈本件に関する報道関係者様からのお問合せ先〉

岡部株式会社 経営企画室
TEL:03-3624-5119 FAX:03-3624-5133
H P:https://www.okabe.co.jp/

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