リチウムイオン二次電池の新リサイクルプロセスの開発とパイロットプラントの稼働について

2019 年 3 月 28 日
各 位

会 社 名 住友金属鉱山株式会社
代表者名 代表取締役社長 野崎 明
(コード番号 5713 東証第 1 部)
問合せ先 広報 IR 部 オリッシュ アマンダ
(TEL. 03-3436-7705)



リチウムイオン二次電池の新リサイクルプロセスの開発と
パイロットプラントの稼働について

住友金属鉱山株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 野崎 明、以下「住友金属鉱山」)
は、使用済みのリチウムイオン二次電池、またはその製造過程で発生する中間物から、銅、ニッケ
ルに加えてコバルトも回収し、再資源化する新たなプロセスを開発いたしました。


当社では 2017 年 7 月に、金属事業本部東予工場(愛媛県西条市)と同ニッケル工場(愛媛県新居浜
市)の製錬工程を活用し、リチウムイオン二次電池中の銅およびニッケルの回収と再資源化を開始し
ましたが、コバルトの回収が課題となっていました。
このたび開発したプロセスでは、既存の工程から独立した乾式製錬工程によりリチウムイオン二
次電池中の不純物を一括分離し、ニッケル、コバルトおよび銅を合金として選択的に回収します。
次いで、湿式製錬法で合金を溶解、精製することにより、ニッケルとコバルトは電池材料として、
銅は電気銅として再資源化します。この新リサイクルプロセスを実証し、実機へスケールアップす
るための乾式および湿式製錬工程のパイロットプラントを愛媛県新居浜市に建設し、2019 年 3 月よ
り稼働を開始いたしました。


気候変動などの問題を背景とし、足元では世界的に自動車電動化の潮流がみられ、電気自動車(EV)
の普及は今後ますます進展する見通しです。一方で、EV の電池材料に用いられるニッケルやコバル
トなどのメタル資源の獲得競争も高まりつつあり、その確保・安定供給が課題となっております。


今回開発したプロセスにより、リチウムイオン二次電池中の有価金属の再資源化が事業上可能と
なれば、国内において持続可能な循環型社会の形成がより一層進み、世界的な資源枯渇に対応する
資源循環に更なる貢献ができるものと期待しております。




以上
【添付資料】
■乾式工程パイロットプラント




■新プロセスによるリサイクルフロー




※前処理=熱処理等による無害化処理
(参考:弊社の既存のリチウムイオン二次電池リサイクルフロー)




※前処理=熱処理等による

無害化処理




以上

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