MIセンサを応用したボール内蔵センサモジュールをミズノと共同開発

News Release
2017年9月4日
愛知製鋼株式会社


MIセンサを応用したボール内蔵センサモジュールをミズノと共同開発

愛知製鋼株式会社(本社:愛知県東海市、社長:藤岡高広)は、総合スポーツ用品メーカーミズノ株式会
社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:水野 明人、以下ミズノ)の新製品である野球ボール回転解析
システム「MAQ(マキュー)」用のセンサモジュールに関する同社との共同開発に成功した。今後、ミズノ
の製品発売に合わせて、センサモジュールの供給を開始する予定である。

「MAQ(マキュー)」(図1)は、ボールに内蔵したセンサモジュールで取得したデータを、専用アプリケー
ションと連動させることで、投手の投げたボールの回転数や速度などが分析できるシステムである。計測し
たデータから、「伸びのあるストレート」「切れのある変化球」といった球種や球質の科学的な解析が期待
される。

今回開発したセンサモジュールは、直径30mmの樹脂ケースの中に当社の超高感度磁気インピーダンスセン
サ「MIセンサ」を含む複数のセンサ・マイクロプロセッサ・メモリ・無線送信回路・非接触充電式電池が収
められている(図2)。空中を飛来したボールを捕球した時の衝撃を検出して、メモリに取り込んでいたデ
ータを処理し、Bluetooth無線で近くのスマートフォンに送信する。

ボール本体による回転検知は、スポーツ界から強く期待されているにもかかわらず、これまでは十分な性
能を持った小型センサがなく、毎秒50回転に迫るプロ野球選手の球まで検知可能なボール内蔵センサは市場
には見られなかった。「MIセンサ」の高速応答と高感度を兼ね備える特性と、超小型で低消費電力である利
点を活かし、センサモジュール全体の小型化を図ることで、硬式球の芯に用いられるコルクに相当する直径
30mmの球に電池とともに収めることが可能となった。

当社は、「よき社会は、よき素材から」をミッションとしたトヨタグループの素材メーカーである。
2002年にMI素子の開発・量産化に成功して以来、世界で唯一の回転液中紡糸法によりアモルファス(非晶
質)合金ワイヤ素材とその応用製品である「MIセンサ」を製造している。「MIセンサ」は、すでにスマート
フォン用の電子コンパス用として累計1億4千万個以上の実績があるが、今回の野球ボールへの応用を含め、
さまざまな業種への用途開発が見込めるものと考えている。当社は今後とも、「MIセンサ」の応用技術を
「MIセンサ・テクノロジー」と位置付けて、戦略的に「MIセンサ」の技術開発を進め、よりよい社会づくり
に貢献していく。

「MAQ(マキュー)」に関する詳しい情報については、ミズノの下記ニュースリリースをご参照ください。
http://corp.mizuno.com/jp/newsrelease/2017/20170904.aspx




図1 図2

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに仕様その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご
了承ください。
以上

お問い合わせ先・・・本社/広報部企業広報グループ:052-603-9216

3883