光学デバイス用パッケージ向けの「シール材付きリッド」を開発、製品化-ウイルス不活化用紫外線LED、5G通信用LD、宇宙・航空用センサーなどに最適-

2021 年 1 ⽉ 13 ⽇
⽇本電気硝⼦株式会社


光学デバイス⽤パッケージ向けの「シール材付きリッド」を開発、製品化
〜ウイルス不活化⽤紫外線 LED、5G 通信⽤ LD、宇宙・航空⽤センサーなどに最適〜


⽇本電気硝⼦株式会社(本社︓滋賀県⼤津市 社⻑︓松本元春)は、信頼性の⾼い LED、LD、センサ
ーのパッケージを実現するため、リッド(ふた)とキャビティ(箱)との封着後に、リッドとはんだと
の熱収縮の差により発⽣する応⼒を低減させる下地膜の開発に成功し、⾦錫(AuSn)はんだを⼀体化し
た「シール材付きリッド」のサンプル供給を開始しました。


LED や LD、
センサーの素⼦は⼀般的に⼤気中の⽔分に弱く、
リッドとキャビティを封着する材料には、
⻑期間の⾼温・⾼湿度の環境や紫外線に晒されても劣化しない⾼い信頼性が求められることから、⾦錫
はんだが最も適しています。
しかしながら、リッドとはんだとの熱収縮差により封着後に発⽣する応⼒のためリッドが破損しやす
く、歩留まり低下や⻑期信頼性低下が⼤きな問題となっていました。今回当社が開発した下地膜は、そ
の独⾃の構造(※1)により応⼒を 80%低減させることに成功し、リッドの破損を⼤幅に抑制すること
が可能となりました。
また、通常お客様の封着⼯程でははんだプリフォーム(※2)が使⽤されますが、リッドとプリフォー
ムとの位置ずれが作業性の低下およびリッド破損の要因の1つになっていました。下地膜と⾦錫はんだ
をリッドの全周囲に枠状に⼀体化する世界初の技術により、これらの問題も解決可能となりました。


さらに、この⼀体化する技術は、⾼強度であるサファイアや深紫外線透過率の⾼い⽯英ガラスのリッ
ドにも適⽤可能なため、⾼い信頼性を要求される次のような⽤途への展開が期待できます。
・ウイルスの不活化、居住空間の空気殺菌・表⾯殺菌に利⽤される深紫外線 LED
・⾮常に⾼温となる⾞のヘッドライト光源やプロジェクターの光源
・5G ⾼速光通信⽤レーザーの光源
・レーザー加⼯機の光源
・⾼い性能と信頼性が要求される宇宙・航空⽤の各種センサー
また、リッドには反射防⽌膜、バンドパスフィルター等の⾼機能膜の成膜も可能です。


当社は今回開発した下地膜を使った「シール材付きリッド」を市場に供給することにより、特にハイ
エンド領域のデバイスの開発・量産化の実現に貢献してまいります。


本製品は、2021 年 1 ⽉ 20 ⽇(⽔)〜22 ⽇(⾦)に東京ビッグサイトで開催される第 13 回オートモ
ーティブワールド・国際カーエレクトロニクス技術展の当社ブース(南 1 ホール、ブース No.S1-14)に
出展予定です。


<本製品の特⻑>
・⾼い歩留まりを実現・・・・・・・独⾃の下地膜により封着後のリッドの破損防⽌、リーク防⽌
・さまざまな⾦属はんだに対応・・・⾦錫はんだを含むあらゆる⾦属はんだの形成が可能
・さまざまなリッドに対応・・・・・ガラスの他、サファイアや⽯英なども対応が可能
・プリズムなどにも対応・・・・・・板形状以外にも対応可能


<製品写真>




<製品使⽤構成イメージ>


シール材付きリッド



リッド

素⼦ 下地膜(※3)

キャビティ ⾦錫はんだ




※1︓特許出願済み
※2︓はんだ合⾦を加⼯してできる箔状の材料。リボン形状やワッシャー形状等がある。
※3︓特殊な下地膜を形成




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