CO2排出削減技術の開発に関するお知らせ -100%アンモニア燃焼でソーダ石灰ガラスの溶融に成功-

2023 年 1 月 31 日



CO2 排出削減技術の開発に関するお知らせ

~100%アンモニア燃焼でソーダ石灰ガラスの溶融に成功~


日本山村硝子株式会社(本社:兵庫県尼崎市、代表取締役社長執行役員:山村 幸治)は、大阪大学大学
院工学研究科 赤松史光教授のグループ、東京ガス株式会社、関西電力株式会社との共同研究で、アンモ
ニアを燃料に用いたガラス溶解炉向けの燃焼技術の開発を行い、ガラスびんに用いられるソーダ石灰ガラ
スの原料を、アンモニアを 100%使用した燃焼によって溶融することに成功しました。
燃料としてのアンモニアは、化石燃料のように炭素を含まないため、燃やしても CO2 が発生しないとい
う利点を有しています。本技術は、ガラス産業において CO2 排出量を削減する一助となります。


ガラスびん等に用いられるソーダ石灰ガラスは 1450℃の温度で溶融します。現在、ガラス溶解炉では、
都市ガスや重油などの化石燃料を使用した燃焼を行っております。本研究開発では、都市ガス等をアンモ
ニアに置き換えて燃焼させ、ガラスびん向けソーダ石灰ガラスを溶融する実験を行ってきました。共同研
究者らは、アンモニア直接燃焼等の基盤技術の研究を実施されており、当社はこれをガラス溶解炉向けの
技術に活かした開発を行っています。




ガラス溶融実験 ガラス溶解炉のイメージ図



昨今の世界的な関心の高まりにより、2050 年までのカーボンニュートラル社会の実現に向けた関連技術
開発が活発になってきております。ガラス製造業はエネルギー多消費型産業の一つであるため、温室効果
ガス等の環境負荷量低減に向けた対応が今後ますます求められてゆくと考えております。燃料としてのア
ンモニアは、燃やしても CO2 を排出しないことから、ガラス産業においても CO2 排出量削減に大きく役立
つ可能性がある次世代エネルギーとして、注目されております。今後、アンモニアを用いたガラス溶融技
術の開発をさらに進め、2050 年のカーボンニュートラル社会の実現を目指してまいります。
ご参考)
国立大学法人大阪大学ホームページ
https://www.osaka-u.ac.jp/ja
東京ガス株式会社ホームページ
https://www.tokyo-gas.co.jp/
関西電力株式会社ホームページ
https://www.kepco.co.jp/


◎本件に関するお問い合わせ先
日本山村硝子株式会社 環境室
E-mail kankyo@yamamura.co.jp
TEL 06-4300-6060


以上

2986