TEXCELL社とのGMP-iPS細胞マスターセルバンク製造販売における戦略的業務提携のお知らせ

2021 年8月 24 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 リ プ ロ セ ル
代表者名 代表取締役社長 横山 周史
(コード番号:4978)
問合せ先 取締役 CFO 赤野 滋友
(TEL.045-475-3887)



TEXCELL 社との GMP-iPS 細胞マスターセルバンク製造販売における
戦略的業務提携のお知らせ

この度、当社グループは、TEXCELL グループ(以下 TEXCELL 社)の日本支社 Texcell Japan との間で、GMP-
iPS 細胞マスターセルバンク製造販売に関する戦略的提携契約を締結しましたので、お知らせいたします。
TEXCELL 社は、フランスに本社を置く医薬品製造受託機関(CMO)であり、持株会社である Soparbiotech
International が運営しています。


今回の戦略的業務提携契約は、2021 年8月 18 日にお知らせしました、GMP(Good Manufacturing Practice、
医薬品の製造管理及び品質管理の基準)に基づく iPS 細胞マスターセルバンク製造委託に関する基本契約を補完
するものであり、当社が GMP-iPS 細胞マスターセルバンクをグローバルに展開するに当たり、戦略的パートナ
ーとしての TEXCELL 社との関係を強化するものです。


当社取締役最高執行責任者(COO)の臼井大祐は、「TEXCELL 社との提携により、当社の GMP-iPS 細胞マスタ
ーセルバンクの製造能力が飛躍的に向上いたします。TEXCELL 社は、米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁
(EMA)、日本の独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のガイドラインに準拠した、GMP セルバンク製
造に関する豊富な専門知識と確固たる実績を有しています。当社グループの iPS 細胞技術に、TEXCELL 社の専門
性が加わることにより、これまで以上に信頼性の高い GMP-iPS 細胞マスターセルバンクサービスを提供してま
いります」と述べています。


当社グループは、長年、最先端のリプログラミング技術である RNA 法(注1)の開発を行ってまいりました。
RNA 法では、リプログラミング因子である RNA が核内のゲノムに組み込まれないため、予期せぬゲノム変異や腫
瘍形成のリスクが低いという優位性があり、臨床応用に最適の技術と言えます。この RNA 法を使用することに
より、安全性のリスクを最小化した臨床用 iPS 細胞を作製いたします。当社グループでは、この臨床用 iPS 細
胞作製技術を中心に、iPS 細胞のもととなる細胞の入手から GMP-iPS 細胞マスターセルバンクの製造まで、FDA、
EMA、PMDA のガイドラインに準拠したプロセスを確立しており、製造工程の一部を TEXCELL 社の GMP 施設に委託
いたします。


詳細はこちらのホームページをご覧ください。
https://reprocell.co.jp/gmp-ips


TEXCELL グループについて
1987 年設立。FDA や EMA の査察を受け入れながら、GMP マスターセルバンクの製造やウイルス安全性試験の受託
サービスを、米国や欧州、アジアの製薬企業やバイオベンチャーへ提供してきた医薬品製造受託機関です。
詳細はこちらのホームページ(英語)をご覧ください。
https://www.texcell.com/


注1:RNA リプログラミング法




RNAリプログラミング法(以下、RNA法)とは、リプログラミング因子としてRNAを細胞に導入してiPS細胞を
作製する新しい方法です。RNAは元々細胞内に多数存在しており、個人の遺伝情報が記録されているDNAを傷つ
ける恐れがない非常に安全な物質です。
細胞内に導入されたRNAは、タンパク質を生成(翻訳という)することで、リプログラミング(iPS細胞化)
を起こしますが、その後は速やかに分解され、細胞内に残ることはありません。また、RNA法では、従来のよう
にウイルスを使用しないことも大きな特徴です。
また、RNA 自体は、既に新型コロナウイルスワクチンとしても実用化され、普及している、極めて安全性の
高い技術でもあります。
このように、RNA リプログラミング法では、予期せぬ遺伝子変異や腫瘍形成のリスクを最小化した、安全な
iPS 細胞を作製できます。


以上





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